明治乳業杯全日本選抜選手権 各階級見どころ【2008年6月23日】







 2008年の明治乳業杯全日本選抜選手権が6月25〜26日、東京・代々木第二体育館で開催される。フリースタイル60kg級は北京オリンピックの日本代表決定戦。他の階級は2012年ロンドン五輪を目指した闘いのスタートとなる。

 各階級の見どころをさぐった。なお、26日には世界女子選手権(10月11〜13日、東京・代々木第1体育館)で代表の決まっていない59kg級のプレーオフ(全日本チャンピオン・梶田瑞華−全日本女子チャンピオン・正田絢子)も行われる。同日は元レスリング選手で、大相撲の大関琴欧洲関が特別ゲストとして来場する。

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 ◎グレコローマン

 【55kg級】

 全日本チャンピオンの長谷川恒平(福一漁業=
左写真)に対し、昨年の国体王者で全日本3位のベテラン、村田知也(三重・久居高教)、昨年の学生二冠王で全日本3位の峯村亮(神奈川大職)、昨年2位の平井進悟(ALSOK綜合警備保障)らが挑む。

 初の全日本チャンピオンに輝き、3月のアジア選手権(韓国)で3位に入賞した長谷川としては、ここで優勝して他選手を引き離しておきたいところだ。


 【60kg級】

 昨年まで7年連続優勝で全日本王者の笹本睦は北京五輪出場を控えて欠場。全日本2位の松本隆太郎(日体大)も負傷箇所の治療後で出場しない。この間隙を狙い、3月のアジア選手権(韓国)で銅メダルを取った北岡秀王(クリナップ)が初戴冠を狙う。

 全日本大学グレコローマン王者の倉本一真(山梨学院大)が一気に王座を奪取できるか。


 【66kg級】

 全日本2位で北京五輪予選にも挑んだ藤村義(自衛隊=
右写真)が頭ひとつ抜けている状況か。同じ自衛隊で全日本3位の江藤紀友と2006年全日本2位の清水博之、全日本3位の成瀬一彦(日体大)がどう挑むか。

 昨年の世界ジュニア選手権5位の岡本佑士(拓大)、4月のJOC杯ジュニア選手権を制した昨年の全国高校生グレコローマン王者の富塚拓也(日体大)らの若い力が台頭するか。


 【74kg級】

 昨年の世界選手権代表の鶴巻宰(自衛隊)は、エントリーしたものの、ゴールデンGP決勝大会(アゼルバイジャン)への出場が決まり欠場へ。全日本王者の岩崎裕樹も出場しないので、全日本1、2位が不在。昨年のアジア選手権代表の倉谷修平(日体大)、全日本学生王者の田中悠一(日体大)ら若手の争いとなる。制するのは誰か。


 【84kg級】

 8連覇中で全日本王者の松本慎吾は北京五輪出場を控えて欠場。松本に挑み続けてきた全日本2位の太田充洋(大分・津久見高教)が初戴冠を目指す。全日本3位で全日本大学グレコローマン王者の那口裕洋(日体大)、同じく全日本3位で全日本大学グレコローマン選手権2位の矢野将章(専大)らが栄冠を勝ち取ることができるか。


 【96kg級】

 全日本王者の加藤賢三は北京五輪出場を控えて不出場。全日本2位の斎川哲克も故障箇所の治療後で出場しない。本命不在の中を、全日本3位で全日本大学グレコローマン選手権2位の山本雄資(山梨学院大)、全日本学生選手権2位の麻生将秋(ALSOK綜合警備保障)らが初優勝を狙う。


 【120kg級】

 グレコローマンで唯一、全日本選手権の1〜3位の4選手がそろっている階級。全日本王者で3月のアジア選手権銅メダルの新庄寛和(自衛隊)に、全日本2位の中村淳志(カンサイ)、全日本3位の沢田直樹(山口県協会)と河野隆太(青山学院大)が挑む。


 ◎フリースタイル

 【55kg級】

 全日本王者の松永共広は北京五輪を控えて不出場。宿敵だった全日本2位の田岡秀規(自衛隊=
左写真)の優勝のチャンスだが、学生二冠王で全日本3位の稲葉泰弘(警視庁)、同じく全日本3位で昨夏に国際大会連続優勝の湯元進一(自衛隊)、2007年アジア王者の齋藤将士(警視庁)らも力をつけており、激戦が予想される。


 【60kg級】

 北京五輪の日本代表を目指した闘い。五輪代表権を取ってきた湯元健一(日体大助手)、全日本チャンピオンの高塚紀行(日大コーチ)のほか、アテネ五輪銅メダリストで全日本3位の井上謙二(自衛隊)、昨年のこの大会優勝(プレーオフで敗れ世界選手権の出場を逃す)で全日本大学王者の大沢茂樹(山梨学院大)らが優勝を目指す。

 2007年アジア2位で全日本3位の大館信也(自衛隊)は昨年の国体で大沢を撃破して優勝している。5月の東日本学生リーグ戦で大沢を破った小田裕之(国士大=
左写真)は、高塚に過去2戦2勝。台風の目となるか。昨年の大会で高塚を破っている清水聖志人(クリナップ)なども優勝を狙う力はある。1回戦から大激戦、番狂わせが見られそう。


 【66kg級】

 全日本王者の池松和彦は北京五輪を控えて不出場。昨年の世界選手権代表の鈴木崇之(警視庁)も欠場。2006年アジア大会銅メダリストで全日本2位の小島豪臣(周南システム産業)が一歩リードか。
全日本学生王者の米満達弘(拓大)、全日本大学王者の藤本浩平(警視庁)、2006年学生二冠王の佐藤吏(ALSOK綜合警備保障)らがその壁に挑む。


 【74kg級】

 全日本王者の長島和彦は欠場。当時高校生で全日本2位に入った高谷惣亮(拓大=
右写真)が優勝を狙うが、全日本3位の長島正彦(おおたスポーツ学校)、国体王者の高橋龍太(自衛隊)が全日本選手権で負けたリベンジを狙うとともに初優勝を目指す。

 昨年の世界選手権代表の萱森浩輝(新潟・新潟県央工高教)も、このままでは終われまい。


 【84kg級】

 2006年世界10位で全日本2位の松本真也(警視庁)、74kg級のアテネ五輪代表で全日本3位の小幡邦彦(ALSOK綜合警備保障)、2005年世界選手権代表で全日本3位の山本悟(岡山・新見高教)らによって優勝が争われそう。
全日本学生王者の門間順輝(日体大)、4月のJOC杯ジュニアオリンピック優勝の松本篤史(日体大)、昨年の高校三冠王者の山口剛(早大)ら若い芽の台頭はあるか。


 【96kg級】

 全日本2位の磯川孝生(山口県協会)が首ひとつ抜け出ている状況。全日本3位の坂本憲蔵(自衛隊)と相沢準(東洋水産)が挑む。84kg級全日本大学王者の伊藤拓也(マルハン)、全日本大学2位の藤本健治(拓大)らが割って入れるか。


 【120kg級】

 全日本2位の荒木田進謙(専大)が大きくリード。全日本3位の桜井紀宏(本間組)、高林努(日本文理大)、国体3位の下中隆広(国士大)らがどこまで食いつけるか。



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