世界V6浦野弥生、世界V3山本美憂ら歴代女王が特別表彰

sinkai

 10月12日の63㎏級で西牧未央(中京女子大)が優勝し、日本人として20人目の世界チャンピオンとなった。13日最終日の3位決定戦の前に、この日本が生んだ偉大なる世界チャンピオンたちの特別表彰のセレモニーが行なわれた。彼女たちには日本協会の高田裕司専務理事から賞状と記念品を贈呈された。訪れた歴代のチャンピオンたちは、思い出話や現在の心境を一人ひとりコメントした。以下は会場に訪れた世界チャンピオンのコメント。名前のあとのカッコ内は優勝した年次。

■吉村祥子(89・90・93・94・95)
「ここにいるみんな、会場にいる仲間や先輩たちと強い日本を作ってきました。若い選手たちには、これからも強い日本を作っていってほしいです」

■清水美弥子(89)
「自分がこの競技にかかわれたこと、この会場にいることを大変、誇りに思っています」

■飯島晶子(90・91)
「いつかこの大会に選手を送り込んで、世界チャンピオンを輩出させたいです」

■岩間利香(90)
「厳しい練習が思い出されます。厳しい練習の後なのに、山を登って帰らなければいけない厳しい練習を…」

■浦野弥生(90・91・93・94・95・96)
「毎回毎回、優勝できるようにがんばっていたことを思い出します」

■山本美憂(91・94・95)
「東京で世界選手権が開催されることを、非常にうれしく思います。来月三人目を出産予定です」

■上林美穂(94)
「この会場に来られてうれしいです。私も12月に三人目の子供が生まれる予定です」

■川崎明美(94)
「私は31歳で世界チャンピオンになりました。史上最年長だったのですが、みんなと一緒に練習していたことが昨日のように感じます」

■船越光子(94)
「今でも自分が世界で優勝したことが信じられません。今、子供たちにレスリングを教えているのですが、いつか、この舞台に上がらせてあげたいですね」

■宮崎美樹子(96)
「今、私は栃木で高校の教員をやっています。自分がレスリングで学んだ素晴らしいこと、良い経験をしたことを生徒たちにも、これからも伝えていきたいと思います」

■山本聖子(99・00・01・03)
「優勝できたことが、毎回毎回まぐれのように思っています。本当に光栄に思っています。今の選手たちには、これからのレスリング人生を楽しんでほしいと思います」


また、坂本涼子(92)、篠村敦子(98)は欠席。そして、今大会で優勝した西牧未央、正田絢子(99・05・06・08)や、坂本日登美(00・01・05・06・07・08)に、今大会は欠場した伊調馨(02・03・04・05・06・07・08=04&08は五輪)や伊調千春(06・07)もマットに上がった。浜口京子(97・98・99・02・03)と吉田沙保里(02・03・04・05・06・07・08=04&08は五輪)は試合を控えていることもあり、名前のみが読み上げられた。

 17年ぶりの東京開催となった世界選手権で、記念すべき20人目の世界王者誕生、そして全7階級でメダル獲得と、最強女王の座をほしいままにした大和撫子たちの今後のさらなる躍進に期待したい。

(文/三次敏之 撮影/矢吹健夫)



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