吉田沙保里が8度目の世界制覇達成! 浜口京子は銅メダル獲得! 日本は全階級でメダル獲得

 地元、東京で開催される女子レスリング世界選手権大会最終日が10月13日、国立代々木競技場第1体育館で行われた。

 5年ぶりの優勝を狙う浜口京子(ジャパンビバレッジ)は、北京五輪と同じく準決勝の中国戦で敗退。3位決定戦に回ることになった。モンゴル選手を迎えた3位決定戦、第1ピリオドを落としてしまった浜口だが、第2ピリオドは片足タックル、第3ピリオドは両足タックルからのバックポイントを奪って1-2で逆転勝ち。2カ月前の北京五輪に引き続いて銅メダルを獲得した。

   一方、8度目の世界制覇を目指す吉田沙保里(ALSOK綜合警備保障)は、初顔合わせの選手にもかかわらず、準決勝をすべて1分以内で料理。死角なしの強さで決勝戦に進出。決勝戦でも第2ピリオドで大量リードを奪ったところで相手が負傷棄権。五輪を含めて8度目の世界の頂点に立った。

   浜口、吉田がメダルを獲得したことで、日本は全階級でメダルを獲得。国別対抗戦でも、2位のカナダに25点差をつけて堂々1位。日本開催の世界選手権で最高の形で締めくくった。    (文/増渕由気子)





【55kg級】吉田沙保里(ALSOK綜合警備保障)


1回戦 BYE

2回戦 ○[フォール(1P 0:20)]Kamlesh Devi(インド)

開始5秒の片足タックルでテークダウンで1点。ニアフォールで加点し、そのままフォールした。

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3回戦 ○[フォール(1P 0:40)]Zwirydowska Anna(ポーランド)

開始早々、タックルに入るが相手が粘って逆に両足タックルを仕掛けられる。両足をロックされた吉田はしりもちを付きそうになるが、強靭な下半身で粘り、相手を振ってニアフォールで2点。そのままフォールした。

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準決勝 ○[フォール(1P 0:25)] Laverdure.B(カナダ)

開始早々バックに回り込んで腕を取ってフォールした。

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決勝 ○[相手の途中棄権により勝利] Lazareva Tetyana(ウクライナ)

第1ピリオドの中盤に両足タックルで相手にしりもちをつかせ、そこからフォールに持ち込んだ。

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【72kg級】浜口京子(ジャパンビバレッジ)


1回戦 BYE

2回戦 ○[フォール(第2P 1:26]Lee Stephany(USA)

第1ピリオドは互いにノーポイント。ボールピックアップはUSAに出てそのままテークダウンを奪った。第2ピリオド、右タックルから相手のバックを狙うが、相手が粘って阻止される。だが、相手が起き上がってきたところをねじ伏せてフォールした。

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3回戦 ○[2-0(1-0,2-1)]Shynkarova.N(ベラルーシ)

開始42秒、左のローシングルタックルからバックを奪って1点。アンクルからクラッチに切り替えて丁寧にバックを奪った。第2ピリオドは、場外ポイントで先制されるも、相手を翻弄させて落としたとこをバックに回るなど2点を追加。残りの時間はしっかりディフェンスして逃げ切った。

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準決勝 ×[0-2(1-4,0-1) Hong Yan(中国)

序盤はお互い得点なし。中盤に浜口が仕掛けて1点を奪うが、相手を追いかけたところで巻き投げを食らってしまい3失点。浜口は必死に反撃するが及ばず。第2ピリオドは、中盤に相手の足首タックルが決まってしまい、ストレートで敗退した。浜口は3位決定戦に回ることになった。

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3位決定戦 ○[2-1(0-1,1-0,1-0)] Burmaa Ochirbat(モンゴル)

 開始30秒で浜口は勢いよく左タックルに入るが潰されてしまい、逆にコントロールされてバックを奪われそうになる。再び左タックルに入るが、相手にコントロールされてバックに回られ失点。諦めない浜口はラスト5秒で3度目のタックルを試み、相手の足を持ったまま背後に回るが3点ポジション体勢に持ち込めずそのままタイムアップとなった。第2ピリオド、この試合4度目の左タックルがついに決まる。残り1分は組み手でしのいでピリオド数をタイに。勝負の第3ピリオド、ツーオンワンで相手のバランスを崩すがノーポイント。その後、両足タックルを試みるが失敗。逆に1分過ぎには場外際に突き飛ばされるピンチもあったが、残り30秒で両足タックルを決めて貴重な1点を挙げ、逆転勝利した。

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