【特集】2005年世界選手権 華麗なる闘いの跡  浜口京子のピンチからの反撃


 「ピンチの後にチャンスあり」「チャンスの後にピンチあり」とは、よく言われる言葉。レスリングでも、攻撃しながら、あと一歩で追い切れなかった時、ふっと息を抜いてしまうことがよくあるが、その時は防御がおろそかになっている時。相手からすれば、攻撃の最大のチャンスでもある。

 準々決勝で強豪の中国を破った72kg級の浜口は、続くウクライナ戦で、ちょっと気がゆるんだのか、第1ピリオドの序盤にあわやテークダウンを奪われるというピンチを迎えた。しかし、これを逃げ切ると、相手の体勢が整わないうちに反撃。この一瞬を逃さずに攻撃できるか、できないかが、一流と二流の分かれ目だ。

ウクライナが横から攻撃。浜口は必死にこの攻撃を防いだ。

攻撃し切れなかった相手が立ち上がるより早く、横からのタックルへ。しっかりと密着し、テークダウンを取った。このあとローリングで3−0とし、試合の主導権を握った。


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