小幡邦彦(ALSOK綜合警備保障)が銅メダル獲得…ダン・コロフ国際大会




 欧州遠征中の男子フリースタイルの全日本チームが参加している「ダン・コロフ国際大会」最終日は3月6日、ブルガリアのソフィアで行われ、74kg級の小幡邦彦(ALSOK綜合警備保障)が3位決定戦へ進み、グルジア選手を破って銅メダルを獲得した。他の選手では、60kg級の湯元健一(日体大)が1勝するにとどまった。

 前日55kg級で優勝した松永共広(ALSOK綜合警備保障)が、外国選手のMVPを獲得した
(写真右は、ブルガリア・レスリング協会のバレンチン・ヨルダノフ会長からトロフィーを受ける松永)

 各階級の成績は下記の通り。


 【60kg級】小島豪臣(日体大)   16選手出場

1回戦 ●[0−2(0-1,1-5)] Didier Pais(フランス)

 
《経過》小島は第1ピリオド、首投げの失敗によってバックを取られて1点を失い、このピリオドを落とした。第2ピリオドももつれたバランスを崩して1点を先制されると、グラウンド技も受けてしまった0−4。さらに0−5とされ、最後に1点を取ったが遅かった。


 【60kg級】湯元健一(日体大)  16選手出場

1回戦 ○[2−0(2-0,2-0)] Mustafa Bicer(トルコ)

 
《経過》第1ピリオド、湯元はタックルへいって場外へ出すこと2度。2−0で先取。第2ピリオドも片足タックルから場外へ出して1点を先取。相手のタックルをかわしてバックを取り、2−0で快勝した。
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2回戦 ●[0−2(1-1,0-4)] Koba Kakaladze(グルジア)

 
《経過》湯元が片足タックルで1点を先制したが、ラスト20秒、タックルを受けてしまい、ラストポイントによって第1ピリオドを取られた。第2ピリオドはもつれたあと、そり投げ気味に投げられ痛恨の3失点。最後に首投げで相手を場外に出して1点を返したが遅かった。


 【74kg級】小幡邦彦(ALSOK綜合警備保障)   3位=14選手出場

1 回 戦 ○[2−1(1-0,1-3,5-1)] 高橋龍太(日本)

 
《経過》全日本選手権決勝の顔合わせ。手の内を知っている同士なのでなかなか攻撃できなかったが、小幡がらすと30秒に落として1点を取り、第1ピリオドを先取。第2ピリオドも小幡が1点を先制したが、高橋が飛行機投げで2点を取り、終盤にもタックルで場外へ出して第2ピリオドを返した。決勝の第3ピリオドは小幡のタックルを高橋がかわして1点を取ったものの、グラウンドでの攻撃を失敗。小幡がうまく乗って2+1点を取り、最後は5−1として勝った。
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2 回 戦 ○[2−0(1-0,1-0)] Benali Rachid(フランス)

 
《経過》第1ピリオドは小幡がバックを取って1−0として先取。第2ピリオドもタックルで1点を先制。その後のポイントと思われた攻撃は場外などで認められなかったが、1点を守り切って2ピリオドを連取した。
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準 決 勝 ●[1−2(0-1,1-0=2:15,0-1=2:14)] Nilolay Paslar(ブルガリア)

 
《経過》2001年の69kg級世界チャンピオンが相手。第1ピリオドはくぐりタックルを受けて0−1として落としたが、第2ピリオドは0−0。コイントスで勝ってチャンスをものにして取った。第3ピリオドも0−0となり、またしてもコイントスで勝ったが、相手がフライング気味に足を切り、逆にけかえしのような技を受けてバックを取られた。

 和田貴広コーチがフライングと抗議したが判定は覆らず。また試合後の小幡の手のひらなどにはオイルがべっとりとついており、相手は明らかに体にオイルを塗っていた。
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3位決定戦 ○[2−1(2-1,0-1,1-1)] David Akhalmosulishivili(グルジア)

 《経過》第1ピリオド、1点を先制された小幡だが、すぐに取り返して1−1。さらにがぶりからバックに回って2−1としてこのピリオドを先取。第2ピリオドは1分20秒にタックルを受けてしまった0−1で落とした。決勝の第3ピリオド、30秒すぎにタックルを決められて劣勢だったが、1分すぎにがぶりからバックを取って1−1とし、ラストポイントによって勝利。銅メダルを獲得した。


 【74kg級】高橋龍太(自衛隊)   14選手出場

1回戦 ●[1−2(0-1,3-1,1-5)]小幡邦彦(日本)

 ⇒小幡の項、参照。


 【96kg級】小平清貴(警視庁)   11選手出場

1回戦 ●[0−2(0-1,1-3)] Robatmoradi Alireza(イラン)

 
《経過》片足タックルで1点を先取された小平は、第1ピリオドの終了間際にタックルを返して1点を取ったかに見えたが、審判はタイムを先にとったようで無念の0−1。第2ピリオドはタックルで1点を先取したものの、中盤、タックルをかわされて1−1となり、勝負をかけて仕掛けたタックルも返されて1−3とされた。



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