菅太一(警視庁)松本慎吾(一宮運輸)が銅メダル…ポーランド・オープン第1日




 ポーランド遠征中の男子グレコローマンの全日本チームは3月12日、ポーランド・ワルブレイツで行われた「ポーランド・オープン」に出場。4階級が行われ、74kg級の菅太一(警視庁)と84kg級の松本慎吾(一宮運輸)が銅メダルを獲得した。

 菅は準決勝で04年欧州4位のマックス・シュウィント(ドイツ)に敗れたものの、その後の3位決定戦で勝った。松本は準々決勝で2004年欧州6位のマルシン・レトキ(ポーランド)に逆転負けしたものの、敗者復活戦にまわって3位を確保した。

 74kg級の鶴巻宰(国士大)は7位。60kg級の笹本睦(ALSOK綜合警備保障)は、3回戦で韓国選手に敗れ、敗者復活戦にまわることなく12位に終わった。

 各選手の成績は下記の通り。13日は55、96、120kg級が行われる。(レポート:ウイリアム・メイ)


 【60kg級】笹本睦(ALSOK綜合警備保障)   12位=35選手出場

1回戦 BYE
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2回戦○[フォール、1:00] Marcin Zdun(ポーランド) 

  
《1P》笹本が指し手をうまくきめ、相手を落してそのままフォール。
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3回戦●[0−2(0-1=2:30,0-2=2:05)] Bae Myung Hwan(韓国)

  
《1P》笹本がクリンチの優先権を取ったが、グリップを離してしまい、バエが逃げ切った。《2P》笹本がクリンチの優先権を取られ、すぐ持ち上げられて倒された。


 【60kg級】北岡秀王(日体大)   15位=35選手出場

1回戦 BYE
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2回戦 ○[2−0(3-0,TF6-0=0:43)] Peter Szikzsay(ノルウェー)

  
《1P》 北岡ががぶりから相手を倒して3−0。《2P》北岡が相手を場外に出して1−0。その後、胴タックルで3点を取り、ガッツレンチでテクニカルフォール。
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3回戦 ●[0−2(0-1、3-3)] Suren Hevorkyan(ウクライナ)

  
《1P》北岡が胴タックルを取られ、追いつけなかった《2P》タックルとガッツレンチで一度は3−0とリードしたが、相手は上になって低い俵返しで3−3へ。ラスト・ポイントによって、このピリオドを落としてしまった。


 【66kg級】飯室雅規(自衛隊)   9位=33選手出場

1回戦 BYE
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2回戦 ○[2−0(2-0,1-0)] Kurainivn Hovhannes(オランダ) 

  
《1P》飯室がパッシブで2点を取り、そのままこのピリオドを先制。《2P》飯室はまたもやパッシブで1点を取り、ピリオド・スコア2−0で勝った。
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3回戦 ○[2−1(0-1,1-0=2:30,1-0=2:03)] Tudor Gaivan(モルドバ) 

  
《1P》飯室は場外に出され、最初のピリオドを落とした。《2P》クリンチ勝負となり、コイントスで負けてしまったが、うまく逃げて、このピリオドを取った。《3P》 クリンチ勝負となり、コイントスで勝った飯室が、すぐに浮き落してベスト8に進んだ。
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準々決勝 ●[0−1(0-3,0-3=2:21)] Jimmy Samuelsson(スウェーデン)

  
《1P》2002年の世界チャンピオンに対して、飯室がバック取られ、ローリングされてこのピリオドを落とした。《2P》クリンチ勝負となり、相手の優先権。飯室は必死に逃げようとしたものの、ゾーンに入って胴タックルに倒された。


 【66kg級】伊是名正旭(沖縄県協会)  12位=33選手出場

1回戦 BYE
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2回戦 ○[2−1(3-0,0-1,4-0)] Jerry Kvamstrom(フィンランド)

  
《3P》ピリオド・スコア1−1のあとの決勝ピリオド、伊是名は終盤でうまく胴タックルに入り、5秒押さえ込んで4−0でで勝利。
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3回戦 ●[0−2(0-2=2:05,1-2)] Michal Blaha(チェコ)

  
《1P》クリンチで優先権を取ったが、相手から両腕を捕まえられて倒された。《2P》相手の首投げをカウンターで返して1−0。だが、2度場外に出され、逆転負け。


 【74kg級】鶴巻宰(国士大)   7位=29選手出場

1回戦 ○[2−0(1-0,3-0)] Tufenk Seref(トルコ)

 
《1P》鶴巻が腕取りの取り合いからバックに回り、そのまま逃げ切った。《2P》またもや腕取りの取り合いとなり、相手の有理なチャンスで場外に出されるかと思われた瞬間、鶴巻がタイミングの良い小手投げで3点を取った。
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2回戦 ●[0−2(1-4,0-1=2:30)] Max Schwindt(ドイツ) 

  
《1P》鶴巻が一本背負いを仕掛けたものの、相手がうまく上になり、リフトをされて1−4で落とした。《2P》クリンチのコイントスに勝った鶴巻だが、グリップを離してしまい、相手が逃げ切った。
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敗者復活戦 ○[2−1(1-0=2:30,0-1=2:30,1-0=2:26)] Darryl Christian(米国) 

  
《1P》相手の優先権のクリンチを小手に振って切った鶴巻は、四つんばいになった状態でも粘り強く守り、ポイントを許せなかった。《2P》 鶴巻がクリンチで優先権を取ったが、すぐに切られ、守り切られた。《3P》相手優先のクリンチで、鶴巻が強いかんぬきでグリップを切った。焦った相手はラフな攻撃で攻めてきてペナルティが課せられ、鶴巻勝ち進んだ。
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敗者復活戦 ●[1−2(0-1,3-0,0-2)] Bolat Abdulayev(ウクライナ) 

  
《2P》第1ピリオドを取られた鶴巻が、俵返しを決めてピリオド・スコア1−1へ。《3P》相手がバックを取ろうとして、鶴巻が小手で守ったが、最後はポイントを許してしまった。その後、場外に出されて1失点。


 【74kg級】菅太一(警視庁)   3位=29選手出場

1回戦 ○[2−0(3-0=2:18,3-0=2:09)] Andrei Afanasiev(ラトビア)

  
《1P》菅がクリンチのコイントスに勝ち、そり投げで3−0。 《2P》 菅がまたコイントスを勝って、相手の反り投げで上に乗って、3-0、試合終了。
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2回戦 ○[2−1(2-0,0-3,3-0=2:07)] Marcin Panasiuk(ポーランド) 

  
《1P》菅がコイントス勝ったが、相手はきちんと組んでくれず、パッシブで2点をもらいこのピリオドを先制。《2P》 菅が積極的に攻めたが、気負いすぎたのか一本背負いでうまく投げられてしまった。《3P》菅がクリンチの優先権を取り、胴タックル気味に押し倒した。
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準々決勝 ○[2−1(0-1,1-1,1-0=2:07)] T.C.Dantzler(米国) 

  
《1P》腕取りの争いから、菅がバックを取られた。《2P》場外に出されて菅がエキサイト。相手も応戦し平手打ち。菅がペナルティでポイントをもらい、ラストポイントによって勝った。《3P》クリンチ勝負となり、優先権を取った菅がそり投げで勝ち、準決勝に進んだ。
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準決勝 ●[1−2(1-0=2:06,0-1=2:30,0-1=2:08)] Max Schwindt(ドイツ) 

  
《1P》クリンチで優先権を取った菅が、つり上げて倒して先取。《2P》菅が再びクリンチで優先権を取ったが、相手がすぐに切って逃げた。《3P》相手優先のクリンチになり、菅は必死に逃げようとしたが、倒されて試合終了。
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3位決定戦 ○[フォール、2:16] Bolat Abdulayev(ウクライナ)

  
《1P》菅が胴タックルに入り、持ち上げて倒して1−0。《2P》菅が開始直後に脇くぐりに入り、相手を上げて背中から倒して、そのままフォール。銅メダルを獲得した。


 【84kg級】松本慎吾(一宮運輸)  3位=32選手出場

1回戦○[2−0(1-0=2:07,3-0)] Artur Michalkiewicz(ポーランド)

  
《1P》松本がクリンチのコイントスに勝ち、倒してこのピリオドを先制。《2P》相手のそり投げのミスで松本が上を取って2-0。そのまま残り時間を守った。
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2回戦○[2−0(4-0,TF7-0=1:11)] Andrzei Jaworski(ポーランド)

  
《1P》松本がローリングなどで安定したレスリングで先制。《2P》相手の首投げのミスで松本が上になり、がぶり返しで返して、その後、必殺の俵返しで5ポイントを獲得。圧勝した。
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準々決勝●[1−2(2-0=2:14,0-1,0-3)] Marcin Letki(ポーランド) 

  
《1P》松本がクリンチから胴タックルで倒して先制。《2P》松本が攻めたが、うまく横に倒されてしまい、痛恨の1失点でピリオド・スコア1−1へ。《3P》松本は中盤、再び横に倒され、0−3とリードを許して、ばん回できなかった。
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敗者復活戦○[2−0(1-0,1-1)] Bartlomiei Pryczkowski(ポーランド) 

  
《1P》松本がスタンドからバックへ回って、後ろから倒した。第2ピリオドも取って2−0で勝利。
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3位決定戦○[2−0(2-0,1-0)] Nikolay Dikevich(ベラルーシ) 

  
《1P》松本は相手の一本背負いの失敗で上になり、ローリングの2−0。《2P》相手を引き落としてゴービハインドの体勢を取った松本は、この1点を守りきって銅メダルを獲得。



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