吉田 沙保里(よしだ・さおり)


 1973年フリースタイル57kg級全日本王者だった父・吉田栄勝さんの指導のもと、幼少の頃からレスリングに取り組み、少年少女レスリングでは男子の間に入っても負け知らず。中学へ進んだあともJOC杯、全国中学生選手権など同世代の大会では白星街道を突っ走る。世界カデット(当時15〜16歳)選手権で98年(53kg級)、99年(56kg級)連覇のあと、世界女子ジュニア選手権58kg級で00年、01年と優勝を続けた。

 02年は「ジャパンクイーンズカップ」で世界V3の山本聖子を撃破。6月に世界学生選手権59kg級で勝ち、10月のアジア大会、11月の世界選手権でも優勝し、同年の全日本選手権でも初優勝した。

 2003年も世界選手権の日本代表となり、2年連続2度目の優勝。続いてのワールドカップでも6戦全勝をマークして個人優勝を果たし、国際大会の連続優勝を「15」とした。同年の全日本選手権でも2連覇を達成。2004年2月の「ジャパンクイーンズカップ」でも優勝し、アテネ五輪代表へ。5月のアジア選手権で優勝したあと、アテネ五輪でも優勝。その後のワールドカップでも勝ち、全日本選手権で3連覇を達成した。

 05年も国内の試合を勝ち抜き、ワールドカップ、アジア選手権、ユニバーシアード、世界選手権と優勝を重ね、2006年も国内の大会のほか、5月のワールドカップで個人優勝、世界選手権で4度目の優勝を達成した。続くアジア大会でも勝ち、2006年度全日本選手権でも勝った。

 2007年はアジア選手権と世界選手権で優勝。全日本選手権でも6連覇を達成し、国内外の連勝記録は「118」にまで伸びたが、2008年1月のワールドカップで米国選手に敗れて「119連勝」でストップした。

 その後、アジア選手権で優勝して再起。北京五輪でも勝ち、2大会連続優勝を達成。続いて行われた世界女子選手権でも勝ち、全日本選手権でも勝って2度目の天皇杯を受賞した

(以上、2008年12月現在)


【生年月日、出身】1982年10月5日、三重県出身

【身長】156cm

【所属】三重・一志ジュニア教室〜三重・久居高〜中京女大〜綜合警備保障

【コーチ】吉田栄勝、栄和人

【レスリング歴】1986年〜

【全日本選手権成績】97年=3位、98年=2位(51kg級)、99年=5位、00年=3位、01年=3位(以上56kg級)、02年=優勝、03年=優勝、04年=優勝、05年=優勝、06年=優勝、07年=優勝、08年=優勝(以上55kg級)

【世界選手権・オリンピック成績】98年=優勝(カデット53kg級)、99年=優勝(カデット56kg級)、00年=優勝、01年=優勝(以上ジュニア58kg級)、02年=優勝、03年=優勝、04年アテネ五輪=優勝、05年=優勝、06年=優勝、07年=優勝、08年北京五輪=優勝、08年=優勝(以上55kg級)

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