2010年 世界選手権代表選手




55 長谷川恒平(はせがわ・こうへい)=福一漁業、2年連続2度目の出場

 1984年11月22日、静岡県生まれ、25歳。静岡・焼津中央高〜青山学院大卒。全国少年選手権4連覇、全国中学生選手権2連覇。焼津中央高時代に02年のインターハイなど7つの全国タイトルを獲得。青学大ではグレコローマンで03年に世界ジュニア選手権に出場し、05・06年の全日本学生選手権でも優勝する一方、フリースタイルでも全日本大学選手権3連覇を達成など。卒業後はグレコローマンに専念し、07年全日本社会人選手権優勝。同年の全日本選手権で初優勝を遂げ、08年の全日本選手権でも優勝。09年はアジア選手権で初優勝し、ゴールデンG決勝大会でも優勝。世界選手権は上位入賞を逃した。10年のゴールデンGP決勝大会は2位。164cm。
60 松本隆太郎(まつもと・りゅうたろう)=群馬ヤクルト販売、2年連続2度目の出場

 1986年1月16日、群馬県生まれ、24歳。群馬・館林高〜日体大卒。高校時代の2003年に全国高校生グレコローマン選手権と国体グレコローマンで優勝。日体大に進み、2年生の05年に学生二冠王、国体2位など。翌06年は学生タイトルに見離されたが、世界ジュニア選手権7位、全日本選手権2位など。07年はアジア選手権に出場して5位に入賞するとともに、全日本学生選手権と国体で優勝。全日本選手権でも2位へ。手首の手術で戦列を離れたあと、08年国体で復活優勝。09年の全日本選抜選手権とプレーオフで勝って世界選手権代表へ。8位に入賞した。10年も世界選手権の代表へ。168cm。
66 藤村義(ふじむら・つとむ)=自衛隊、2年連続2度目の出場

 1982年3月28日、山口県生まれ、28歳。山口・田布施農高〜徳山大卒。高校時代は全国大会無冠だったが、徳山大で西日本学生選手権2度優勝。ほかに03年の全日本大学グレコローマン選手権で2位。自衛隊に進み、05年ユニバーシアード代表、06年アジア選手権代表と実力をつける。06年全日本選手権3位、07年全日本選抜選手権2位など、日本一にあと一歩と迫った。07年11月にはNYACホリデー・オープンで優勝し、08年北京五輪予選出場の機会も得たが、手が届かなかった。08年全日本選手権で初優勝を達成。09年世界選手権は8位に入賞した。同年の全日本選手権では2位となったが、今年は世界選手権の代表権を獲得。174cm。
74 金久保武大(かなくぼ・たけひろ)=マイスポーツ、初出場

 1986年7月1日、神奈川県生まれ、24歳。東京・東海大付高輪台高〜日体大卒。高校時代は柔道の選手。2年生の2006年東日本学生春季新人戦で2位となり、翌07年全日本学生選手権で3位と力を伸ばした。08年の全日本学生選手権で優勝し、同年の全日本選手権に初出場して2位へ。09年の全日本選抜選手権で優勝したものの、プレーオフに敗れて世界選手権出場を逃す。同年の後半は、チームの事情で大会出場ができなかったが、10年の全日本選抜選手権で優勝。またしてもプレーオフで敗れたが、当初の日本代表が負傷で世界選手権を辞退したため、繰上げ出場へ。174cm。
84 斎川哲克(さいかわ・のりかつ)=両毛ヤクルト販売、2年連続2度目の出場

 1986年3月11日、栃木県生まれ、24歳。栃木・足利工高〜日体大卒。高校時代の03年にJOC杯カデット選手権、全国高校生グレコローマン選手権、国体で優勝し、アジア・カデット選手権でも優勝。日体大へ進み、04年に1年生で全日本学生選手権に優勝。同年の全日本選手権では2位に入賞した。その後、けがによる戦線離脱もあったが、07年には2階級にまたがって学生四冠王に輝き、フリースタイルででも実力を見せた。同年全日本選手権は96kg級で北京五輪出場を目指したが、かなわなかった。08年は国体96kg級で北京五輪代表を破って優勝し、全日本選手権では本来の84kg級で初優勝。09年はアジア選手権、世界選手権に出場した。10年のアジア選手権で銀メダル獲得。185cm。
96 北村克哉(きたむら・かつや)=SRC、2年連続2度目の出場(フリースタイルと合わせ通算3度目)

 1985年12月14日、東京都生まれ、24歳。東京・東京工高(現駒場高)〜専大卒。高校時代の03年に全国高校選抜選手権85kg級3位、国体フリースタイル97kg級優勝など。専大へ進み、04年JOC杯ジュニア選手権フリースタイル96kg級3位へ。05年に120kg級で全日本学生選手権を制し、全日本大学選手権は3位。全日本選手権でも3位に入賞した。06年は明治乳業杯全日本選抜選手権で勝ち、世界選手権へ出場。その後、グレコローマンに転向し、07年学生二冠(全日本学生選手権、全日本大学グレコローマン選手権)優勝などを経て、08年全日本選手権で優勝。09年はアジア選手権と世界選手権に出場し、全日本選手権で優勝。182cm。
120 新庄寛和(しんじょう・ひろし)=自衛隊、3大会連続3度目の出場

 1982年10月11日、大阪府生まれ、27歳。京都・南京都高〜国士大卒。高校2年の99年に国体ベスト8などの成績を残し、3年生(00年)でインターハイ2位、全国高校グレコ選手権と国体で優勝した。国士大へ進み、02年にJOC杯ジュニアや新人戦で優勝。全日本大学グレコ選手権も4位入賞と力をつけた。04年に全日本選抜選手権で2位へ食い込み、全日本選手権で優勝。05年にアジア選手権出場。その後、優勝から見放されたが、07年に世界選手権に初出場。全日本選手権でも優勝し、08年アジア選手権で3位。同年の全日本選手権は2位。09年は全日本選抜選手権とプレーオフに勝って世界選手権へ出場。10年も世界選手権の代表へ。181cm。




55 稲葉泰弘(なば・やすひろ)=警視庁、初出場

 1985年10月21日、茨城県生まれ、24歳。茨城・霞ヶ浦高〜専大卒。高校時代の2003年に全国高校選抜大会とインターハイで優勝。専大に進み、1年生の04年の全日本選手権で3位入賞。05年にJOC杯ジュニアオリンピックで勝ち、世界ジュニア選手権で銀メダル獲得。全日本選手権は2位。06年は全日本学生選手権で優勝。07年は学生二冠を制覇するなど成長し、2008年に世界学生王者に輝いた。全日本のタイトルにはあと一歩及ばない状態が続いていたが、08年の全日本選手権は2位に入賞。09年の全日本選手権で初優勝。162cm。
60 小田裕之(おだ・ひろゆき)=国士舘大、初出場

 1988年6月8日、三重県生まれ、22歳。青森・光星学院高卒。三重・一志ジュニアでレスリングを始め、2003年に男子で史上3人目の全国中学生選手権3連覇を達成。青森・光星学院時代には05年のインターハイ王者などに輝く。国士舘大に進み、07年の全日本大学選手権で2位。08年のJOC杯ジュニアオリンピックは66kg級で優勝。同年の全日本選抜選手権では、2回戦で五輪出場資格を取った直後の湯元健一を破る殊勲を挙げて2位に入った。09年に学生二冠王者となり、全日本選手権でも優勝。10年にプレーオフの末に世界選手権代表へ。。162cm。
66 米満達弘(よねみつ・たつひろ)=自衛隊、2年連続2度目の出場

 1986年8月5日、山梨県生まれ、24歳。山梨・韮崎工高〜拓大卒。高校時代は04年の全国高校グレコローマン選手権と国体グレコで優勝するが、フリースタイルではインターハイ2位が最高。拓大に進み、2年生の時(06年)にJOC杯ジュニアオリンピックで優勝し、世界ジュニア選手権に出場。同年度の全日本選手権でアテネ五輪5位の池松一彦を破るなどして2位に躍進。07年はヤシャ・ドク国際大会(トルコ)で2位に入賞するなど力をつけ、全日本学生選手権で優勝。全日本大学選手権は74kg級で2位。08年は世界学生選手権で優勝したあと、学生二冠(全日本学生選手権、全日本大学選手権)を制覇。全日本選手権で初優勝した。09年アジア選手権で2位のあと、世界選手権で銅メダルを獲得。けがの治療で約半年、マットを離れたが、10年の全日本選抜選手権で優勝。プレーオフに勝つ。168cm。
74 長島和幸(ながしま・かずゆき)=クリナップ、2年ぶり2度目の出場

 1981年9月25日、群馬県生まれ、28歳。太田倶楽部出身。群馬・館林高〜早大卒。高校時代の99年に双子の兄・正彦とともに四冠(全国高校選抜大会、インターハイ、全国高校生グレコローマン選手権、国体)を制覇。早大へ進み、00年にJOC杯ジュニア選手権76kg級で優勝し、世界ジュニア選手権へ出場。翌01年もJOC杯に勝ち、世界ジュニア選手権は6位入賞。同年、全日本学生王者へ。02年は学生二冠を制し、世界学生選手権で6位。04年は世界学生選手権で銅メダルを獲得。06・07年に全日本王者に輝いているが、世界選手権と北京五輪の出場は逃した。08年全日本選手権で3連覇を達成。09年に世界選手権に初出場し、全日本選手権でも優勝。175cm
84 松本篤史(まつもと・あつし)==ALSOK、初出場

 1988年3月24日、群馬県生まれ、22歳。千代田ジュニア教室出身。群馬・館林高卒。高校時代の2005年にJOC杯ジュニアオリンピック・カデットで優勝し、アジア・カデット選手権で優勝。日体大に進み、06年のJOC杯ジュニア選手権フリースタイル84kg級で優勝し、世界ジュニア選手権は5位入賞。08年は学生二冠(全日本学生選手権、全日本大学選手権)を制覇し、国体は3位。全日本選手権で2位に躍進。09年2月のデーブ・シュルツ国際大会(米国)では4位に入賞。09年はアジア選手権出場の機会を得たが初戦敗退。世界選手権代表も逃した。しかし全日本学生選手権で優勝。チーム事情で大会出場のブランクのあと、今年の全日本選抜選手権で優勝し、世界選手権代表決定プレーオフでも勝った。181cm。
96 磯川孝生(いそかわ・たかお)=徳山大職、2年連続2度目の出場

 1984年6月10日、熊本県生まれ、26歳。大分・日本文理大付高〜拓大卒。少年時代から全国に名をとどろかせていたが、中学では全国3位が最高。高校へ進んで再び頭角を表し、01年にはインターハイなどで優勝。02年には4大大会を制覇。さらにアジア・ジュニア選手権4位、全日本選手権3位と力をつけた。拓大2年の04年は全日本選手権84kg級で初優勝し、05年はアジア選手権2位など実力を伸ばした。しかし、06年全日本選手権は2位。07年から96kg級へ上げ、同年の全日本選手権2位。08年は北京五輪出場権獲得をかけてアジア選手権に出場しが、7位に終わった。09年に全日本選抜選手権で勝ち、世界選手権に初出場。同年の全日本選手権優勝を経て、今年のアジア選手権で銅メダルを獲得した。176cm。
120 下中隆広(しもなか・たかひろ)=国士舘大ク、初出場

 1985年9月9日、徳島県生まれ、24歳。徳島・池田高〜国士舘大卒。中学時代は野球の選手。徳島・池田高からレスリングを始め、2003年に高校四冠王者(全国高校選抜大会、インターハイ、全国高校生グレコローマン選手権、国体)へ。しかし、国士舘大に進んだあとは、けがのため特別な実績を残せなかった。卒業後に復帰し、09年全日本選抜選手権3位を経て、国体で優勝し、全日本選手権でも初優勝。10年に全日本選抜選手権で優勝し、世界選手権の代表へ181cm。





48 坂本日登美(さかもと・ひとみ)=自衛隊、2年ぶり7度目の出場(この階級は初)

 1981年1月4日、青森県生まれ、29歳。青森・八戸工大一高〜中京女大卒。青森・八戸キッズでレスリングに取り組み、98年に全国高校生選手権50kg級で優勝。99年に全日本女子学生選手権51kg級と全日本選手権で優勝。00年はアジア選手権で勝ったあと世界選手権で優勝。01年に世界V2を達成した後、ひざの手術などで戦列を離れたが、04年に復帰し、05年のアジア選手権で優勝し、世界選手権で4年ぶりに優勝。06年の世界選手権でも勝った。07年は55kg級で北京五輪の道を求めたが失敗。しかし51kg級で3年連続世界一へ。全日本選手権も制した。08年の世界女子選手権で6度目の優勝を達成したあと引退。しかし今年、ロンドン五輪を目指して48kg級で復帰。155cm。
51 堀内優(ほりうち・ゆう)=日大、初出場

 1990年12月23日、京都府生まれ、19歳。京都・網野教室出身。京都・網野高卒。全国少年少女選手権に5度優勝。2004・05年に全国中学生選手権2連覇。04年からJOC杯のカデット、ジュニアにわたって5年連続優勝を達成し、この間、05〜07年にアジア・カデット選手権で3年連続で優勝し、008年は世界ジュニア選手権で優勝した。08年全日本選手権で初優勝し、09年の全日本女子選手権にも勝って世界選手権の日本代表権を獲得したが、右肩の手術に踏み切ったため辞退した。半年以上のリハビリのあと、2010年にJOC杯ジュニアオリンピック55kg級と全日本選抜選手権51kg級に優勝。ジュニア、シニアの世界選手権出場を決め、世界ジュニア選手権で2度目の優勝。155cm。
55 吉田沙保里(よしだ・さおり)=ALSOK、8大会連続8度目の出場(五輪2度を含め10度目の出場)

 1982年10月5日、三重県生まれ、27歳。一志ジュニア出身。三重・久居高〜中京女大卒。少年少女レスリング時代から名をとどろかせ、同世代の大会で無敗。99年世界カデット選手権優勝のあと、00・01年の世界ジュニア選手権で2連覇。02年はアジア大会で勝ち、世界選手権に初出場初優勝。続く全日本選手権でも勝った。03年に世界V2を達成し、04年のアテネ五輪で優勝。05年にワールドカップ、アジア選手権、ユニバーシアード、世界選手権、06年にワールドカップ、世界選手権、アジア大会と優勝を重ね、2007年もアジア選手権、世界選手権で優勝。08年1月のワールドカップで連勝記録は途切れたが、同年のアジア選手権で優勝して再起。同年の北京五輪で2連覇を達成し、続く世界女子選手権でも優勝。09年の世界選手権でも7度目の優勝を遂げた。156cm。
59 正田絢子(しょうだ・あやこ)=京都・網野高教、2年ぶりの6度目出場

 1981年11月3日、大阪府生まれ。28歳。京都・網野高〜東洋大卒。大阪・吹田市民教室でレスリングを始める。98年JOC杯ジュニア58kg級で優勝するとともに、16歳で全日本選手権62kg級で優勝の殊勲を挙げた。99年に世界選手権に初出場初優勝。00年はアジア選手権と世界ジュニア選手権で優勝し、01年もアジア選手権で優勝した。その後、負傷の治療で低迷していたが、03年にアジア選手権63kg級で優勝。05年に59kg級へ落とし、ワールドカップ、ユニバーシアード、世界選手権と優勝。06年は世界選手権で連覇した。07年の世界選手権は7位に終わり、72kg級での北京五輪挑戦を実らなかった。08年の世界選手権59kg級で優勝し4度目の世界一へ。09年は世界選手権の出場を逃したが、全日本チャンピオンに輝いた。163cm。
63 伊調馨(いちょう・かおり)==ALSOK、3年ぶり6度目の出場(五輪を含め8度目の出場)

 1984年6月13日、青森県生まれ、26歳。愛知・中京女大附高〜中京女大卒。96年全国少年選手権優勝、98年全国女子中学生選手権52kg級などで優勝を重ね、01年ジャパンクイーンズカップ56kg級で現役世界チャンピオンの山本聖子をフォールで破る大殊勲を達成。同年の全日本女子選手権は4位に終わったが、02年はアジア大会銀メダルのあと、世界選手権に初出場初優勝。03年に世界を連覇し、04年アテネ五輪でも優勝。05年はワールドカップ、アジア選手権、ユニバーシアード、世界選手権、06年はワールドカップ、世界選手権、アジア大会と優勝を重ねた。07年も世界選手権で優勝し、08年は北京五輪で2連覇を達成した。その後、約1年間休養し、カムバック。166cm。
67 新海真美(しんかい・まみ)=アイシン・エィ・ダブリュ、、2年ぶり2度目の出場

 1985年6月7日、滋賀県生まれ。25歳。滋賀・日野高〜中京女大卒。03年にJOC杯ジュニアオリンピックと全国女子高校選手権で優勝したほか、世界ジュニア選手権72kg級に出場。04年全日本学生選手権優勝と力をつけ、05年はアジア・ジュニア選手権、世界ジュニア選手権、ユニバーシアードで優勝を重ねた。06年は全日本選手権2位へ。07年ジャパンビバレッジクイーンズカップで優勝。06〜08年にワールドカップに出場。同年の世界選手権で銀メダル獲得。その後、国内の72kg級に出場したものの、再び67kg級へ。09年全日本選手権と10年全日本選抜選手権で優勝し、世界選手権の代表へ。7月のゴールデンGP決勝大会は2位。158cm。
72 浜口京子(はまぐち・きょうこ)=ジャパンビバレッジ、2年ぶり14度目の出場(五輪を合わせ16度目の出場)

 1978年1月11日、東京都生まれ。32歳。ボディビルからレスリングへ。96年にアジア選手権70kg級で優勝。翌年、75kg級で世界一に輝き、99年まで3連覇。00年の世界選手権は3位に終わり、01年も4位で世界一奪還ならなかったかが、02年に返り咲いた。同年はほかにアジア大会、ワールドカップでも優勝。03年に5度目の世界一へ輝いた。04年はアテネ五輪で銅メダルを獲得し、全日本選手権で9度目の優勝を飾った。05・06年は世界選手権2位。07年はアジア選手権で優勝したものの、世界選手権は9位。08年はアジア選手権優勝、北京五輪と世界選手権でともに3位。09年前半は休養し、8月のポーランド・オープンで復帰(5位)。同年の全日本選手権で優勝した。10年はワールドカップで個人3位のあと、世界選手権代表に返り咲いた。170cm。



《前ページへ戻る》