2007年天皇杯全日本選手権 優勝選手

(2007年12月21日〜23日、東京・代々木第二体育館)


男子フリースタイル 男子グレコローマン  女    子  個 人 賞

55 松永共広(まつなが・ともひろ)=ALSOK綜合警備保障、4年連続5度目

 1980年6月27日、静岡県生まれ、27歳。静岡・沼津学園高〜日体大卒。静岡・焼津リトル時代に全国少年選手権5連覇のあと、95年に史上初めて全国中学生選手権3連覇を達成。97・98年に2年連続でJOC杯ジュニアを含め高校五冠王へ。01年は全日本選抜選手権3位のほか、学生二冠王と国体で勝ち、全日本選手権初優勝。02年は世界学生選手権で優勝。04年アテネ五輪は出場できなかった。05年はアジア選手権3位、世界選手権5位。06年は世界選手権代表を逃したが、06年度全日本選手権で3連覇を達成し、07年世界選手権へ出場。163cm。
60 高塚紀行(たかつか・のりゆき))=日大、初

  1985年4月28日、大阪府生まれ、22歳。茨城・霞ヶ浦高卒。少年少女クラブの名門、大阪・吹田市民教室でレスリングに取り組み、1991〜97年に全国少年選手権を7年連続優勝。全国中学生選手権でも99・00年を連覇して茨城・霞ヶ浦高校へ。03年には、63kg級で高校四冠王(全国高校選抜大会、JOC杯ジュニア選手権、インターハイ、国体)に輝いた。日大では、04年に全日本大学選手権で大会史上13人目の1年生王者へ。05年も世界ジュニア選手権で銅メダルを取り、ユニバーシアードへも出場した。06年世界選手権で銅メダルを獲得。163cm。
66 池松和彦(いけまつ・かずひこ)=K−POWERS、3年ぶり3度目

 1979年12月26日、福岡県生まれ、27歳。福岡・三井高〜日体大卒。高校時代は国体2位が最高。日体大へ進み00年に学生王者へ。同年の全日本選手権で3位入賞のあと、01年に世界選手権の代表権を勝ち取った。同年全日本選手権は2位。02年はアジア大会、世界選手権に出場し、全日本選手権は3位。03年にアジア選手権で銀メダルを獲得し、世界選手権で銅メダル。いち早く五輪代表を決め、04年アジア選手権優勝のあと、アテネ五輪へ出場し5位に入賞した。05年アジア選手権3位のあと、やや低迷したが、今回復活。171cm。
74 長島和幸(クリナップ)=クリナップ、2年連続2度目

 1981年9月25日、群馬県生まれ。群馬・館林高〜早大卒。高校時代の99年に双子の兄・正彦とともに四冠(全国高校選抜大会、インターハイ、全国高校生グレコローマン選手権、国体)を制覇。早大へ進み、00年にJOC杯ジュニア選手権76kg級で優勝し、世界ジュニア選手権へ出場。翌01年もJOC杯に勝ち、世界ジュニア選手権は6位入賞。同年、全日本学生王者へ。02年は学生二冠を制し、世界学生選手権で6位。04年は世界学生選手権で銅メダルを獲得。06年に全日本王者に輝いたが、07年の世界選手権は逃した。178cm
84 鈴木豊(すずき・ゆたか)=自衛隊、2年連続2度目

 1979年2月27日、埼玉県生まれ、28歳。埼玉・埼玉栄高〜日大卒。高校時代の96年にJOC杯ジュニア選手権と国体のフリー68kg級で優勝。世界ジュニア選手権へも出場する。日大へ進み、98年に世界学生選手権76kg級へ出場し、全日本大学選手権3位。翌99年に全日本選手権3位などの成績を残したがタイトルには恵まれなかった。自衛隊に進み、国体や全日本社会人選手権で優勝するなどしたが、全日本王者には恵まれず、04年に正式に1階級アップ。06年の国体で優勝し、06年度全日本選手権で初優勝。07年に世界選手権に出場した。175cm。
96 小平清貴(こだいら・きよたか)=警視庁、5年連続5度目

 1978年12月25日、茨城県生まれ、28歳。茨城・霞ケ浦高〜山梨学院大卒。高校時代の96年に国体優勝。山梨学院大へ進み、98年JOC杯ジュニアオリンピックで優勝。99・00年に学生二冠王へ輝き、00年に全日本選手権優勝。01年に東アジア大会2位のあと、初の世界選手権出場を果たした。03年に全日本選手権で優勝。アテネ五輪の予選に挑んだが、及ばなかった。04年に全日本選手権で優勝し、05年はアジア選手権5位、世界選手権出場。06年も世界選手権へ出場し、全日本選手権で5度目の優勝。07年も世界選手権に出場した。182cm。
120 田中章仁(たなか・あきひと)=FEG、7年連続7度目

 1983年3月9日、福岡県生まれ、24歳。福岡・三井高〜専大卒。高校2年の99年に全国高校グレコ選手権で優勝。00年にインターハイ、全国高校グレコ選手権、国体で優勝。専大へ進み、01年に全日本王者へ。02年に世界学生選手権、世界選手権、アジア大会に出場した。03年は世界選手権への出場を逃したが、全日本選手権で優勝。しかしアテネ五輪出場は逃した。04年に4年連続で全日本王者を達成。05年はアジア選手権と世界選手権に出場した。06年はひざの治療で戦列を離れたが、全日本選手権で復帰し6連覇を達成。07年に世界選手権に出場。183cm。


 

55 長谷川恒平(はせがわ・こうへい)=福一漁業、初

 1984年11月22日、静岡県生まれ、23歳。静岡・焼津中央高〜青山学院大卒。全国少年選手権4連覇、全国中学生選手権2連覇。焼津中央高時代に02年のインターハイなど7つの全国タイトルを獲得。青学大ではグレコローマンで03年に世界ジュニア選手権に出場し、05・06年の全日本学生選手権でも優勝する一方、フリースタイルでも全日本大学選手権3連覇を達成など。卒業後はグレコローマンに専念し、07年全日本社会人選手権優勝。164cm。
60 笹本睦(ささもと・まこと)=ALSOK綜合警備保障、8年連続8度目

 1977年10月21日、神奈川県生まれ、30歳。神奈川・向上高〜日体大卒。高校時代は無冠だったが、日体大で力をつけ、98・99年全日本選手権2位を経てシドニー五輪へ出場し8位。その後の世界学生選手権でも優勝した。01年世界選手権は7位。02年は世界選手権の上位入賞を逃したが、アジア大会3位に入賞し、全日本選手権でも優勝。03年も世界選手権へ出場。04年はアテネ五輪に出場し、5位に入賞。05年にアジア選手権3位、世界選手権10位のあと、06年にアジア大会で金メダルを獲得し、06年度全日本選手権で7連覇を達成して天皇杯を受賞。07年世界選手権で銀メダルを獲得した。163cm。
66 飯室雅規(いむろ・まさき)=自衛隊、8年連続8度目

 1978年2月28日、滋賀県生まれ、29歳。滋賀・日野高〜拓大卒。高校時代の95年にJOC杯ジュニアで優勝。拓大1年の96年に全日本大学グレコ選手権2位と頭角を現し、98年に学生王者へ。00年は世界学生選手権で6位入賞のあと、全日本選手権で初優勝。01年は世界選手権に初出場。02年は世界選手権、アジア大会に出場し、03年も世界選手権に出場したが、アテネ五輪の出場は逃した。05年はアジア選手権2位、世界選手権出場。06年のアジア大会で銅メダルを獲得。06年度全日本選手権で7連覇を達成。07年は世界選手権に出場した。172cm。
74 岩崎裕樹(いわさき・ゆうき)=銀水荘、3年ぶり2度目

 1980年8月8日、香川県生まれ、27歳。香川・多度津工高〜日体大卒。高校時代の98年に全国高校グレコ選手権と国体で優勝。日体大へ進み、00年に世界ジュニア選手権へ出場。01年に学生王者へ、02年はグレコの学生二冠を制覇したほか、世界学生選手権にも出場した。03年の国体は2位に終わるなど社会人になってからはタイトルに縁がなくなったが、04年全日本選手権3位と盛り返し、05年の世界選手権に出場権。同年全日本王者へ。06年はけがで戦列を離れたが、復帰して07年全日本選抜選手権は3位へ。170cm。
84 松本慎吾(まつもと・しんご)=一宮運輸、9年連続9度目

 1978年3月3日、愛媛県生まれ、29歳。愛媛・津島高〜日体大卒。高校時代に国体王者へ。98年にフリー二冠を含めて学生四冠王へ。99年はグレコで学生二冠を制し、全日本選手権初優勝。シドニー五輪は逃したが、00年世界学生選手権4位。01年は東アジア大会で勝ち、アジア選手権2位のあと、世界選手権へ初出場。02年のアジア大会で金メダル。03年も世界選手権へ出場し、04年はアテネ五輪で7位に入賞した。05年はアジア選手権2位、世界選手権8位。06年も世界選手権9位、アジア大会3位の成績を残した。06年度全日本選手権で8連覇を達成。しかし07年世界選手権は初戦で敗れた。175cm。
96 加藤賢三(かとう・けんぞう)=自衛隊、3年連続5度目

 1980年9月28日、愛知県生まれ、27歳。愛知・星城高〜大東大卒。高校時代は国体などで優勝。大東大で99年JOCジュニア130kg級に優勝し、世界ジュニア選手権へ。00年も世界ジュニア選手権8位入賞。01年は全日本選抜選手権2位、全日本学生選手権優勝と力をつけ、02年は全日本選抜選手権と全日本選手権で優勝。03年の世界選手権へ出場したが、04年は五輪予選を勝ち抜けず、アテネ五輪出場を逃した。05年は世界選手権出場。06年の世界選手権では11位へ。06年度の全日本選手権で4度目の優勝を達成し、07年世界選手権で5位に入賞した。183cm。
120 新庄寛和(しんじょう・ひろかず)=自衛隊、2年ぶり2度目

 1982年10月11日、大阪府生まれ、25歳。京都・南京都高〜国士大卒。高校2年の時に国体ベスト8などの成績を残し、3年生でインターハイ2位、全国高校グレコ選手権と国体で優勝した。国士大へ進み、02年にJOC杯ジュニアや新人戦で優勝。全日本大学グレコ選手権も4位入賞と力をつけた。03年はアジア選手権出場し、04年全日本選抜選手権で2位へ食い込み、全日本選手権で優勝。05年にアジア選手権出場。その後、優勝から見放されたが、07年に世界選手権に初出場した。181cm。




48 伊調千春(いちょう・ちはる)=ALSOK綜合警備保障、3年連続4度目(通算5度目)

 1981年10月6日、青森県生まれ、26歳。京都・網野高〜中京女大卒。98年全国女子高校生大会優勝、99年全日本選手権2位、00年JOC杯ジュニア選手権50kg級優勝と力をつけ、同年の世界女子ジュニア選手権で優勝。02年は世界女子選手権(51kg級)で惜しくも銀メダルとなったが、03年の世界選手権で優勝し、48kg級へ落としてアテネ五輪へ出場。銀メダルを獲得した。05年は51kg級で世界選手権出場を目指したが、日本代表を逃した。しかし06年、48kg級で世界一へ。アジア大会、全日本選手権でも優勝。07年の世界選手権でアテネ五輪決勝の相手を破って3度目の優勝。157cm。
51 坂本日登美(さかもと・ひとみ)=自衛隊、2年ぶり5度目

 1981年1月4日、青森県生まれ、26歳。青森・八戸工大一高〜中京女大卒。青森・八戸キッズでレスリングに取り組み、98年に全国高校生選手権50kg級で優勝。99年に全日本女子学生選手権51kg級と全日本選手権で優勝。00年はアジア選手権で勝ったあと世界選手権で優勝。01年に世界V2を達成した後、ひざの手術などで戦列を離れたが、04年に復帰し、05年のアジア選手権で優勝し、世界選手権で4年ぶりに優勝。06年の世界選手権でも勝った。07年は55kg級で北京五輪の道を求めたが失敗。しかし51kg級で3年連続世界一へ。155cm。
 55 吉田沙保里(よしだ・さおり)=ALSOK綜合警備保障、6年連続6度目

 1982年10月5日、三重県生まれ、25歳。三重・久居高〜中京女大卒。少年少女レスリング時代から名をとどろかせ、同世代の大会で無敗。99年世界カデット選手権優勝のあと、00・01年の世界ジュニア選手権で2連覇。02年はアジア大会で勝ち、世界選手権に初出場初優勝。続く全日本選手権でも勝った。03年に世界V2を達成し、04年のアテネ五輪で優勝。05年にワールドカップ、アジア選手権、ユニバーシアード、世界選手権、06年にワールドカップ、世界選手権、アジア大会と優勝を重ね、07年もアジア選手権、世界選手権で優勝。現在、国内外通算で117連勝を継続中。156cm。
59 梶田瑞華(かじた・みずか)=中京女大、初

 1988年3月15日、岐阜県生まれ。愛知・至学館高卒。3歳からレスリングを始めたが、全国少年少女選手権での優勝が1回あるだけで、小中学生時代はずば抜けた選手ではなかった。高校に進み、2005年JOC杯カデット59kg級で優勝し、同年のアジア・カデット選手権で2位。06年は世界ジュニア選手権で5位に入賞と国際舞台でも活躍。07年は全日本学生選手権で優勝と力をつけていた。160cm。
63 伊調馨(いちょう・かおり)=ALSOK綜合警備保障、6年連続6度目

 1984年6月13日、青森県生まれ、23歳。愛知・中京女大附高卒。96年全国少年選手権優勝、98年全国女子中学生選手権52kg級などで優勝を重ね、01年ジャパンクイーンズカップ56kg級で現役世界チャンピオンの山本聖子をフォールで破る大殊勲を達成。同年の全日本女子選手権は4位に終わったが、02年はアジア大会銀メダルのあと、世界選手権に初出場初優勝。03年に世界を連覇し、04年アテネ五輪でも優勝。05年もワールドカップ、アジア選手権、ユニバーシアード、世界選手権、06年もワールドカップ、世界選手権、アジア大会と優勝を重ね、07年も世界選手権で優勝した。166cm
67 西牧未央(にしまき・みお)=中京女大、初(通算2度目)

 1987年7月15日、大阪府生まれ。20歳。愛知・至学館高卒。大阪・吹田市民教室時代から全国に名をとどろかせ、全国少年選手権7年連続優勝。中学時代は3年連続で全国大会二冠(全国中学生選手権・全国女子中学生選手権)を制した。04年ジャパンクイーンズカップ59kg級で優勝。05年はアジア・ジュニア選手権と世界ジュニア選手権の63kg級で優勝した。06年もJOC杯ジュニア選手権で勝ち、世界ジュニア選手権で優勝。59kg級の全日本チャンピオンに輝いたが、07年世界選手権出場は逃した。160cm。
72 浜口京子(はまぐち・きょうこ)=ジャパンビバレッジ、12年連続12度目

 1978年1月11日、東京都生まれ。29歳。ボディビルからレスリングへ。96年にアジア選手権70kg級で優勝。翌年、75kg級で世界一に輝き、99年まで3連覇。00年の世界選手権は3位に終わり、01年も4位で世界一奪還ならなかったかが、02年に返り咲いた。同年はほかにアジア大会、ワールドカップでも優勝。03年に5度目の世界一へ輝いた。04年はアテネ五輪で銅メダルを獲得し、全日本選手権で9度目の優勝を飾った。05・06年は世界選手権2位。07年はアジア選手権で優勝したものの、世界選手権は9位に終わった。170cm。




天皇杯杯
笹本 睦
フリー最優秀選手
松永 共広
グレコ最優秀選手
加藤 賢三
女子最優秀選手
伊調  馨



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