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リーグ戦優勝祝賀会で年間の三冠王を宣言…2年連続優勝の早大
【2011年7月17日】

(文・撮影=増渕由気子)




 5月の東日本学生リーグ戦で2年連続7度目の優勝を決めた早大の祝勝会が7月16日、都内のホテルで盛大に行われた。祝勝会はリーグ戦決勝のビデオ放送から始まり、稲門レスリング倶楽部(OB会)の宮野秀文会長や友添秀則部長らがあいさつ。早大レスリング部の発展を願った。(右写真)

 今年、早大は新しい監督を迎えた。2009年に全日本学生王座決定戦で優勝し、古豪復活を果たした早大を、10年プランで支えた伊江邦男前監督が昨年で勇退。その後釜に41歳の山方隆之新監督に白羽の矢が立てられた。山方監督は「話が来た時はびっくりしましたが、私が学生だったときの監督が宮野会長で当時40代だったんです。だから、自分も頑張ってみようと思いました」と、伊江監督が作った強豪チームをしっかりと引き受けた。

 山方監督は当面の目標に、「選手が闘いやすくするための環境づくりを大切にしていくこと」を挙げた。東日本学生リーグ戦を連覇した早大の次なる目標は、全日本大学グレコローマン選手権(10月)と全日本大学選手権(11月)の制覇。同監督は「(団体の)三冠狙います」ときっぱり宣言した。団体戦が得意な早大にとって、痛いのは今年から全日本大学王座決定戦が廃止されてしまったこと。「伝統がある大会でしたし、できればやってほしいんですけどね」と大会の再開を願っていた。

 それは山口剛主将も同じ気持ちのようだ。「グレコ選手権や大学選手権のように個人の得点式で競うより、チーム一丸となれる団体戦のほうが早大は得意なんです」と話し、王座決定戦の廃止を残念がった。しかし気持ちの整理はついている。「一人ひとりがチームの代表として試合に臨めるようにしたい」とグレコ選手権、大学選手権での初制覇、そして三冠奪取に「自信あります!」と意気込みを話した。

 今年は早大レスリング部80周年という節目の年でもある。山口主将は「ぜひ秋の記念式典を三冠という最高の結果で花を添えたい」とさらなる目標を掲げた。

 昨年の62年ぶりの優勝に続いて、今年も優勝候補最右翼の下馬評通りにリーグ戦を勝ち抜き、連覇を達成した早大。かけつけたOBたちは、「黄金時代の到来だ」と目じりを下げた。だが、山口主将の気持ちは違う。「リーグ戦で青山学院には4−3で、これが本当のチームの実力だと思いました。今年は4年生が男子2人と少ない状況なので、気を抜かずに試合をしたい」と気を引き締めていた。

山口剛主将 山方隆之監督(右)と太田拓弥コーチ



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