「世界選手権への出場は大陸選手権出場が条件」の規則を厳格化へ…FILA【2010年1月29日】



 国際レスリング連盟(FILA)はブリテン(公報)にて、2007年から実施された「世界選手権へ出場するには、その年の大陸選手権へ出場することが条件」(選手の交代は可)という規則を今年から厳しく実施することを通達した。

 大陸選手権の充実を目指す目的で導入された規則。2007年はこのルールが世界に浸透しておらず、同年の世界選手権は北京五輪の出場予選ということもあって、大陸選手権に出場していなくとも罰金を払うことで出場を認めた。また昨年、日本はアジア選手権(タイ)の女子51kg級に出場予定だった選手が負傷で直前に出場を取りやめ、代わりの選手を派遣することができずに棄権。本来ならこの階級は世界選手権へ出場できないが、出場が認められるなど、なし崩し的な部分があった。

 今後は厳しく運用するとのことで、この規則はジュニアの世界選手権にも適用される。

 また、2007年はアジア選手権(キルギス)の女子48kg級で伊調千春選手が計量に臨みながら体重オーバーで計量失格。これをもって「出場」とみなすかどうか、FILAが結論を出すのに約1ヶ月かかった(最終的には「出場」と解釈された)。こうしたケースが今後も「出場」とみなされるかどうか不明。同選手権の女子63kg級は伊調馨選手が計量をパスしたうえで1回戦を棄権しているが、これは何の問題もなく「出場」と認められた。したがって、大陸選手権は何が何でも1回戦のマットに立つことが必要となるだろう。

 また、ゴールデンGP決勝大会とワールドカップの出場も厳しく求めるという。ゴールデンGP決勝大会の出場資格を獲得した選手(前年の世界チャンピオン、同年の大陸チャンピオン、GP予選通過選手)には、同決勝大会の出場を義務付ける(負傷による選手の交代は可)。資格がありながら出場しなかった場合は、翌年の大陸選手権にその国の出場が認められず、すなわち世界選手権への出場も認められないことになる。

 同様に、世界選手権の国別対抗得点の上位8ヶ国に翌年のワールドカップ出場を義務付けた。


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