藤本健治(拓大)が銅メダル獲得…ブルガリア国際大会最終日【2010年3月2日】
【ブルガス(ブルガリア)、吉本収フリースタイル・コーチ】学生選抜チームが参加した「ダンコロフ国際大会」(フリースタイル)と「ニコラ・ペトロフ国際大会」(グレコローマン)最終日は2月28日、当地でグレコローマン3階級、フリースタイル2階級が行われ、グレコローマン96kg級の藤本健二(拓大)が銅メダルを獲得した(右写真)。藤本は1回戦でブルガリア選手に敗れたが、3位決定戦に回ってモルドバ選手を破っら
グレコローマン60kg級の牧瀬裕樹(東洋大)、フリースタイル66kg級の石田智嗣(早大)、同120kg級の荒木田進謙(専大)が3位決定戦に進んだが、惜しくも敗れた。特に石田は準決勝の第3ピリオド、1−0でリードしている状況からラスト10秒を守り切ったが、終了のブザー後に技術回避のコーションを取られ、チャレンジも通らず決勝進出を逃した。
続く3位決定戦もクリンチを守り切ったが、チャレンジで覆され負けとなった。度重なる不可解な判定に観客からもブーイングが起こるほど納得のいかない結果であった。
会場は連日超満員であふれ、選手の居場所もなく、立ち見の観客で会場内を歩くのも大変な状況。ブルガリアではレスリングが大変人気のあるスポーツだと感じられた。
日本は前日のグレコローマン66kg級の岡本佑士(拓大)の銅メダルとともに、2個の銅メダルを獲得した。なお最終目はブルガリアが全階級で優勝した。日本選手の成績は下記の通り(左下写真=日本選手団。撮影も吉本コーチ)。
和田貴広・全日本学生連盟強化委員長(国士舘大職=フリースタイル・コーチ)の話「この厳しいルールの中でも、やはり得点力の高い選手が勝ち抜いていた。誰からでも確実に得点できる技術を身につけてほしい。選手のほとんどが国際大会初出場で、練習や大会を通して今の世界のレスリングを体感したと思う。今後、各所属の練習においても常に世界のレスリングを基準に努力を重ねてほしい」
本田原明・帯同審判員(自衛隊)の話「今遠征には審判として合宿から大会まで全て参加した。練習試合は、自分の練習も兼ねて参加でき、大変勉強になった。本大会では微妙な判定が多々あり、正直戸惑う場面もあったが、なんとか終了することができた。さらにルールの熟知と言語の勉強が必要だと痛感する大会であった」
グレコローマン98kg級で銅メダルを獲得した藤本健治。 | 不可解な判定続きでメダルを逃したフリースタイル66kg級の石田智嗣。 | 2006年フリー55kg級世界王者のベリコフ(ブルガリア=青)を裁く本田原審判員。 |
◎グレコローマン
【60kg級】牧瀬裕樹(東洋大) 5位=9選手出場
1回戦 ○[フォール、3P(5-1,2-3,F4-4)]Valentin Tsvetkov(ブルガリア)
準決勝 ●[0−2(0-6,1-6)]Ivo Angelov(ブルガリア)
3決戦 ●[0−2(0-6,0-4)]Oleg Drozdov(ロシア))
【74kg級】中井伸一(中大) 10位=11選手出場
1回戦 ●[0−2(0-5,0-1)]Yavor Yanakiev(ブルガリア)
敗復戦 ●[フォール、2P(0-3,F3-6)]Radi Nedkov(ブルガリア)
【96kg級】藤本健治(拓大) 3位=8選手出場
1回戦 ●[0−2(0-1,0-7)]Hyusein Hyusein(ブルガリア)
3決戦 ○[2−0(3-0,2-0)]Anatolie Moldovan(モルドバ)
◎フリースタイル
【55kg級】須藤学(日大) 8位=14選手出場
1回戦 ○[2−0(1-0,7-0)]Urs Wild(スイス)
2回戦 ●[0−2(0-3,0-2))]Diatta Adama(セネガル)
【66kg級】石田智嗣(早大) 5位=16選手出場
1回戦 ○[2−0(1-0,1-0)]Celtin Ersin(トルコ)
2回戦 ○[2−1(0-3,1-0,1-0)]Sobieraj Adam(ポーランド)
準決勝 ●[1−2(0-1,1-0,1C-1)]Chalik Shenol(トルコ)
3決戦 ●[0−2(0-2,0-1)]David Suyuncxanov(アゼルバイジャン)
【84kg級】山口 剛(早大) 15位=16選手出場
1回戦 ●[0−2(0-1,0-3)]Marcinkiewicz Radoslaw(ポーランド)
【120kg級】荒木田進謙(専大) 5位=13選手出場
1回戦 BYE
2回戦 ○[2−1(0-1,3-0,2-0)]Claudiu Moldovan(ルーマニア)
準決勝 ●[0−2(0-1,0-3)]Bozhidar Boyadzhiev(ブルガリア)
3決戦 ●[0−2(0-1,0-1)]Krasimir Kochev(ブルガリア)