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松本隆太郎(群馬ヤクルト販売)が銀メダル獲得…世界選手権第2日【2010年9月8日】



 【モスクワ(ロシア)】世界選手権第2日は9月7日、ロシア・モスクワで男子グレコローマン3階級が行われ、60kg級の松本隆太郎(群馬ヤクルト販売)が銀メダルを獲得した。世界選手権での男子の日本選手の銀メダル獲得は、2007年グレコローマン60kg級の笹本睦以来。

 松本は1回戦から3回戦までを2−0とフォールで勝ち上がり、準決勝では2004年アテネ五輪王者の鄭智鉉(韓国)を2−1で撃破した。

 決勝は今年の欧州&ゴールデンGP決勝大会王者のハッサン・アリエフ(アゼルバイジャン)対戦。ピリオドスコア1−1のあと、第3ピリオドのスタンド戦で痛恨の1失点。反撃したが追いつかず、金メダルを逃した
(右上写真=第3ピリオド、1点をめぐって果敢に攻めた松本だが…。左写真=表彰式では笑顔のなかった銀メダルの松本)

 84kg級の斎川哲克(両毛ヤクルト販売)は、1回戦でスロバキア選手に快勝したものの、2回戦でウラジーミル・ゲゲシーゼ(グルジア)に0−2で黒星。120kg級の新庄寛和(自衛隊)は、初戦で今年のアジア・ジュニア王者のムラト・ラモノフ(キルギス)に0−2で敗れた。ともに相手が決勝に進まず、敗者復活戦へは回れなかった。

 各選手の成績は下記の通り。




 ◎男子グレコローマン

 【60kg級】松本隆太郎(群馬ヤクルト販売)        2位=31選手出場

■1回戦 ○[2−0(1-0,3-0)]Albert Baghumyan Aghazaryan(スペイン)
 
《試合経過》第1ピリオドの開始からラッシュをかけた松本は、14秒に相手を場外に押し出して1点を先制。この1点をスタンド戦の残り時間と30秒のグラウンドの攻撃で守り切った。第2ピリオドは38秒に相手の背後に回り込み、バック投げで3点を奪取。そのままのスコアで最後まで闘い切った。

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■2回戦 ○[2−0(1-0,4-0)]Lenur Temirov(ウクライナ)
 
《試合経過》第1ピリオド31秒、松本が相手を場外に出して1点を先制。そのままのスコアでグラウンドの30秒をも終了。第2ピリオドも1分19秒に場外へ出して1−0。グラウンドの攻撃では、持ち上げてガッツレンチを仕掛け、これがバック投げの3点となって4−0とした。

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■3回戦 ○[フォール、3P1:59(1-0,0-2,F3-0)]Ravaz Lashkhi(グルジア)
 
《試合経過》第1〜3ピリオドともスタンド戦は0−0。第1ピリオドのグラウンドは松本が攻め、ガッツレンチは回り切らなかったが1点を獲得。第3ピリオドは逆に回されて0−2。

 第3ピリオド、選択権のある相手は攻撃を選んだ。松本はバック投げで体が宙に浮いてしまったが、そこからこらえ、相手に乗って最後はフォール勝ち。

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■準決勝 ○[2−1(3-1,0-2,3-0)]Jung Ji Hyun(鄭智鉉=韓国)
 
《試合経過》第1ピリオドのスタンド戦は0−0。グラウンドの防御となった松本は、相手のガッツレンチに体を預けて2−1へ。韓国のチャレンジ失敗で3−1。第2ピリオドもスタンド戦は0−0。グラウンドの攻撃となった松本だが、返すことができず、最後は自滅で2失点。

 第3ピリオド30秒、松本はタイミングのいい飛行機投げを受けてしまい、ニアフォールへ追い込まれて、一時は0−4。しかし日本陣営のチャレンジの結果、相手の手が松本の股下をしっかりとらえていることが分かって(下半身への攻撃の反則)0点。1分10秒、松本が場外へ押し出して、1点を先制。気落ちした相手を1分19秒、もう一度場外へ出して2−0。グラウンドの攻撃でも、立ち上がらせて場外に出して1点を加えた。

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■決勝 ●[1−2(1-0,0-1,0-1)]Hasan Aliyev(アゼルバイジャン)
 
《試合経過》第1・2ピリオドともスタンド戦gは0−0。グラウンドの攻防でピリオドを分け合い、ピリオドスコアは1−1。第3ピリオドの18秒、スタンドでバックの取り合いになり、松本が痛恨の1失点。この1点を追ったが、0−1のままグラウンド戦へ。ラスト14秒、立ち上がってスタンド戦となったが、逃げ切られてしまった。




 【84kg級】斎川哲克(両毛ヤクルト販売)        20位=40選手出場

■1回戦 ○[2−0(3-0,1-0)]Marian Mihalik(スロバキア)
 
《試合経過》第1ピリオド53秒、斎川が相手を場外に押し出して1点を先制。グラウンドの攻撃では腕を決めてのガッツレンチで3−0へ。第2ピリオドのスタンド戦は0−0。グラウンドの防御となった斎川は、しっかりと守り切った。

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■2回戦 ●[0−2(0-2,0-2)]Vladimir Gegeshidze(グルジア)
 《試合経過》第1・2ピリオドともスタンド戦は0−0。第1ピリオドのグラウンドは斎川が守り、ガッツレンチを決められて2失点。第2ピリオドのグラウンドは斎川が攻めてガッツtレンチを狙ったが、ポイントを取れない。相手が足を使って防御したとして日本陣営はチャレンジしたが、認められなかった。




 【120kg級】新庄寛和(自衛隊)           26位=31選手出場

■1回戦 ●[0−2(0-2,0-2)]Murat Ramonov(キルギス)
 
《試合経過》第1ピリオドのスタンドは0−0。グラウンドの防御となった新庄は、ガッツレンチをこらえきれずに2失点。第2ピリオドもスタンド戦は0−0。グラウンドの攻撃となった新庄だが、フライングを2度とられてコーション。日本陣営はチャレンジ。スクリーンに映し出された2度のシーンとも、フライングには見えなかったが、判定が覆ることはなく、無念の黒星。



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