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【特集】インターハイ初出場の“兄”に続け! 初参加の福井・足羽クラブが奮戦【2010年7月26日】

(文・撮影=樋口郁夫)



 今年初参加を果たしたクラブは14チーム。そのうちのひとつ、福井・足羽(あすわ)クラブは1選手のみの参加で、1年生24kg級の三井正信は初戦を勝って全国大会の初陣を飾った。

 2回戦は千葉の選手にラスト8秒で逆転負けを喫して上位入賞ならなかったが、セコンドについた三井義福さん(チームスタッフ=監督代理、監督は小寺悠登さん)は「惜しかった。この悔しさを忘れず、来年は必ず上位に進めたい」と来年以降に思いをはせた
(右写真=左のセコンドが三井さん)

 福井県といえば、昨年の世界選手権に山名慧選手が出場したものの、強豪を数多く輩出してきた県ではない。足羽クラブは、キッズからの一貫強化を目指す足羽高校の山本公裕監督の希望もあって昨年発足。今年4月に全国少年少女連盟に加盟し、今回の初参加となった。

 部員は13人おり、当初は6選手が参加する予定だったが、都合が合わなくなって結局1選手の出場へ。初の全国大会に際しては、「他のクラブの人たちがよくしてくれ、戸惑うこともなかった」と三井さん。全国のレベルに接し、今後の指針ができた様子だ
(左写真=負けたとはいえ、母はラスト8秒まで頑張ったわが子を称えた)

 現在、福井県には7つのキッズ・クラブがあり、切磋琢磨している。三井さんは「福井県で一番になれば全国で通じる、となるように、お互いにレベルアップを目指したい」という。三井さん自身は、ラグビーを経て社会人になってからレスリングに取り組み、社会人の大会に3度出場した経験を持つ。

 「レスリングは厳しいスポーツと思う。そんなきついスポーツを、子供たちはよくやっていると思います」と言いつつ、“大役”を終えてホッとした表情。「これからチームを発展していきます」ときっぱり。“兄貴分”の足羽高は今年、インターハイ団体の県予選で初出場初優勝の快挙を成し遂げた。“兄弟”の協力タッグで福井県の飛躍を支える活躍が期待される。



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