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【特集】フリー55s級は元日体大同士の決勝戦、守田泰弘(山口県協会)−猪股大志(宮崎県協会)【2010年7月5日】

(文・撮影=増渕由気子)
 


 久々の地方開催となった全日本社会人選手権。今大会は山形・山形市総合スポーツセンターで行われた。山形新幹線「つばさ」号が通る山形駅を下車して会場までは約15分。山形空港も車で30分程度と便のよさもあって、いつもと変わらない熱戦が繰り広げられた。

 ジュニア、シニアと年齢区分を問わずレベルが高いフリースタイル55s級の決勝戦は、守田泰弘(山口県協会)−猪股大志(宮崎県協会)の顔合わせとなった。いずれも、昨年まで日体大の学生で、レギュラーを争った間柄だ
(右写真:決勝で闘う守田=青=と猪股)

 2人の大学時代の通算成績は守田が全勝。今大会の決勝戦も「あまりやりたくない」(守田)としながらも、タックルなどで終始攻めた2−1で守田が勝った。

 守田は大学3年生の夏に北京五輪代表の松永共広(ALSOK綜合警備保障)の練習パートナーとして五輪に帯同。松永の銀メダル獲得を間近に見てきた。その経験を生かして、同年、学生二冠王者になった。一方の猪股は、高校時代は守田に勝っていたが、大学時代は1勝もできず、常に2番手。層の厚い日体大ならではの厳しさを味わった。

 そんな2人が集大成として臨んだ昨年のインカレ。猪股は準々決勝で、守田は準決勝でいずれも小俣将太(当時山梨学院大)に敗退。不本意な結果に終わった。秋には部員の不祥事で部活動が活動停止になり、中途半端に学生でのレスリング活動を終え、卒業を迎えてしまった。それでも二人の気持ちは切れることはなく、卒業後もレスリングを続けることを決めていた。

■不本意だった大学の最終学年、層の厚い55kg級で浮上できるか

 2011年に開催される山口国体のエースとして期待がかかる守田は、地元国体を目指して現役を続行。日体大大学院に進学して、今までと変わらず練習を続けている(所属は山口県協会)。昇り竜のような活躍から一転してスランプに陥った昨年は、「いろいろ考えすぎて、自分のスタイルが分からなくなっていた」と言う。

 卒業によって大学からの処分が及ばなくなり、半年振りの公式戦となった5月の全日本選抜選手権では稲葉泰弘(警視庁)に敗れて3位。稲葉と湯元進一(自衛隊)の時代を“演出”してしまった。それでも、「一緒に練習を付き合ってくれる学生は、まだ試合に出られない(9月28日に解禁予定)。その分も自分が頑張らなくては」と、今後の巻き返しを宣言。「そろそろ世界で勝ちたい」と、この大会の優勝者に与えられる秋の米国遠征での活躍を約束した。

 一方、猪股はまたも守田の壁を破れず2位。「勝たせてくれないですね。勝ちたいという気持ちが足りないんでしょうね」と悔しそうに話した。器用でセンスがあると定評があるが、日体大時代は2年生の秋季新人戦で優勝したものの、学生タイトルは手にできなかった。その最大の壁は、同門の守田だった。

 猪股も、昨年の後半は棒に振ってしまったこともあり、「もう少しレスリングを続けたい」と、アルバイト生活で日体大に残って練習を積んでいる。「今年1年やって、ダメなら就職などを考える」と、今年にかける気持ちは強い。今回も守田に負けたものの、第1ピリオドの後半には豪快な3点タックルを決め、一矢報いることはできた。
(左写真=表彰式)

 層の厚い55s級のライバルは守田のほかにもたくさんいるが、10月の千葉国体、12月の全日本選手権で、念願のタイトル獲得を目指す。



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