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【特集】「負けた気がしない」…五輪前のライバルに黒星の湯元健一(ALSOK綜合警備保障)【2010年5月4日】

(文=増渕由気子、撮影=矢吹建夫)
 

 北京五輪フリースタイル60s級銅メダリストの湯元健一(ALSOK綜合警備保障)は3位に終わり、世界選手権出場はならなかった。

 初戦はテクニカルフォール勝ちで圧勝したが、準決勝は北京五輪の枠をかけて壮絶な闘いを繰り広げた最大のライバル・高塚紀行(自衛隊)。手の内を知り尽くしている両者は拙攻が続いて2ピリオドともテクニカルポイントはなし。両ピリオドともにクリンチの優先権は青の高塚で、不利な体制を覆すことはできなかった
(右写真=高塚紀行に準決勝で敗れた湯元)

 「試合の前に進一(弟で自衛隊、フリースタイル48kg級)が松永先輩に勝った。それを見て、オレもやったるぞ! と思ったが、(高塚のディフェンスを)切り崩せなかった」と無念の胸中を吐露した。

■湯元健一の話「高塚と久々に試合したけど、取り切れなかった。お互いに手の内を知り尽くしているけれど、その中で取り切らないといけない。弟と世界選手権に行きたかった。アジア大会も。まだ、甘いのかな。(高塚戦はクリンチ以外に)1点も取られてないので、負けた気がしない。北京五輪後から復帰してきて、今大会の準備は整っていた。オレも(五輪に向けて)加速し始めたところだったのに。今後の課題は、国内の選手は手の内を知り尽くしているから、その中でいかに崩してタックルにつなげるかだ。


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