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坂本日登美(自衛隊)が48kg級で世界選手権へ…明治乳業杯全日本選抜選手権第2日【2010年5月2日】


 今年の世界選手権の日本代表をかけた明治乳業杯全日本選抜選手権第2日は5月2日、東京・代々木競技場第2体育館で男女7階級が行われ、女子48kg級では、51kg級世界V6の坂本日登美(自衛隊)が、復帰後の初戦ながら圧勝で優勝。7度目の世界選手権出場を決めた。48kg級への出場は初めて。

 男子フリースタイル84kg級は、昨年後半、日体大の活動停止処分のために大会出場も全日本合宿参加もできなかった松本篤史(ALSOK綜合警備保障)が、2回戦で全日本王者の松本真也(警視庁)を破るなどして優勝。プレーオフでも松本真を下し、不遇をはね返して初の世界選手権出場を決めた。兄で男子グレコローマン60kg級の松本隆太郎(群馬ヤクルト販売)も勝ち、昨年に続いての世界選手権出場を決めた。男子で兄弟が同時に世界選手権に出場するのは、日本レスリング界で初めて。

 男子フリースタイル96kg級は磯川孝生(徳山大職)、男子グレコローマン84kg級は斎川哲克(両毛ヤクルト販売)、同120kg級は新庄寛和(自衛隊)がいずれも優勝し、プレーオフなしで昨年に続いての世界選手権出場を決めた。新庄は2007年にも出場しており、3度目の出場。女子67kg級は2008年世界2位の新海真美(アイシン・エィ・ダブリュ)が勝ち、2年ぶりの世界選手権を決めた。

 各階級の成績は下記の通り。



《トーナメント表=pdf》
男子フリースタイル 男子グレコローマン  女  子 
84kg級 96kg級 60kg級 84kg級 120kg級 48kg級 67kg級


 ◎男子フリースタイル

 【84kg級】


 ▼1回戦
松本篤史(ALSOK綜合警備保障)○[2−0(1-0,4-0)]●伊藤拓也(マルハン)
永田裕城(日大)○[フォール、1P1:30(F4-1)]●佐藤良樹(国士舘大)

 ▼2回戦
松本篤史(ALSOK綜合警備保障)○[2−1(0-5,2-0,1-0]●松本真也(警視庁)
殿村幸城(早大)○[2−1(0-1,@L-1,@L-1)]●浅見哲郎(東京・東亜学園高教)
山口剛(早大)○[2−0(3-0,3-1)]●鈴木聖二(専大)
永田裕城(日大)○[2−0(1-0,1-0)]●山本悟(岡山・新見高教)

 ▼準決勝
松本篤史(ALSOK綜合警備保障)○[2−0(TF6-0=1:00,TF7-0=1:43)]●殿村幸城(早大)
永田裕城(日大)○[2−1(1-0,0-1,2-0)]●山口剛(早大)

 ▼決勝
松本篤史(ALSOK綜合警備保障)○[2−0(AL-2,5-0)]●永田裕城(日大)
 
《試合経過》第1ピリオド、永田が右脚へのタックルで1点を先取。しかし松本はがぶってエビ固め狙いから1点を返した。永田が1分31秒に押し出して1点を取ったが、松本はすぐにタックルで2−2とし、ラストポイントで勝った。第2ピリオドは松本がテークダウンを3度とり、3度目はガッツレンチを決めて5−0で快勝した。

 ▼プレーオフ
松本篤史(ALSOK綜合警備保障)○[2−0(1-0,3-0)]●松本真也(警視庁)
 《試合経過》第1ピリオド1分20秒、松本篤が相手を場外に押し出して1点を奪取。1−0でこのピリオドを取った。第2ピリオドは36秒、松本篤がタックルで場外に出して1−0。48秒にも押し出して2−0。終盤、松本真は巻き投げで活路を見出したが失敗し、松本篤がバックを取って1点を加えた。

 ※松本篤は初優勝、初の世界選手権へ


 【96kg級】

 ▼1回戦
入江泰久(神奈川大)○[2−0(3-0,4-1)]●森内翔馬(日大)
金沢勝利(山梨学院大)○[2−1(0-3,1-0,1-0)]●星友和(国士舘大)
馬場貴大(専大)○[2−0(3-0,1-0)]●湯川栄光(へなちょこクラブ)

 ▼2回戦
磯川孝生(徳山大職)○[2−0(1-0,TF6-0=1:20)]●入江泰久(神奈川大)
宮路高行(第一建設工業)○[2−0(4-0,1-0)]●鈴木啓仁(早大)
下屋敷圭貴(NEWS DERI)○[2−0(1-0,TF6-0=1:56)]●金沢勝利(山梨学院大)
坂本憲蔵(自衛隊)○[2−0(1-0,4-0)]●馬場貴大(専大)

 ▼準決勝
磯川孝生(徳山大職)○[2−0(1-0,5-0)]●宮路高行(第一建設工業)
下屋敷圭貴(NEWS DERI)○[2−0(1-0,2-1)]●坂本憲蔵(自衛隊)

 ▼決勝
磯川孝生(徳山大職)○[2−0(6-1,5-0)]●下屋敷圭貴(NEWS DERI)
 《試合経過》第1ピリオドの44秒、磯川が見事な一本背負いを決めて3点を先制。横崩しで2点を加えた。1分20秒に下屋敷が押し出して1点を返したが、磯川は左足首をすくうタックルで1点を加え6−1とした。第2ピリオド、磯川がタックルからニアフォールを奪って3−0へ。さらにガッツレンチを決めて5−0とし、そのままのスコアで勝った。

 ※磯川は3年連続3度目の優勝、2年連続2度目の世界選手権へ


 ◎男子グレコローマン

 【60kg級】


 ▼1回戦
矢野慎也(拓大)○[2−1(1-0,0-1,TF6-0=1:54)]●川口貴之(神奈川大)
横山巧(岡山県協会)○[2−0(2-0,3-0)]●堀弘輔(自衛隊)
北岡秀王(滋賀・日野高教)○[2−0(2-0,TF6-1=0:23)]●宮崎敬大(拓大)
渡辺翔太(愛媛県協会)○[2−1(0-1,3-0,TF6-0=0:30)]●佐々木孝(自衛隊)

 ▼2回戦
松本隆太郎(群馬ヤクルト販売)○[2−0(3-0,TF7-0=0:39)]●矢野慎也(拓大)
谷岡泰幸(自衛隊)○[2−0(4-0,3-0)]●横山巧(岡山県協会)
倉本一真(自衛隊)○[2−0(3-0,TF9-5=1:52]●北岡秀王(滋賀・日野高教)
笹本睦(ALSOK綜合警備保障)○[2−0(1-0,3-0)]●渡辺翔太(愛媛県協会)

 ▼準決勝
松本隆太郎(群馬ヤクルト販売)○[2−0(1-0,1-0)]●谷岡泰幸(自衛隊)
倉本一真(自衛隊)○[2−0(2-0,3-0)]●笹本睦(ALSOK綜合警備保障)

 ▼決勝
松本隆太郎(群馬ヤクルト販売)○[2−0(4-3,TF8-1=1:44)]●倉本一真(自衛隊)
 《試合経過》第1ピリオドは0−0。グラウンド攻撃となった松本は相手に立たれてしまい、もつれてバックを取られた。チャレンジが要求されてビデオチェックの結果、脚を使ったと判断され、バックを取られた1点に警告の1点が加わり、さらにチャレンジ失敗による1点が倉本に加わった。倉本が3−0。松本はラスト10秒、後ろからかかえて投げて3点を奪取。今度は倉本陣営からチャレンジ。ビデオチェックの結果、判定通りとなって松本に1点が加わり、松本が4−3でこのピリオドを先制。

 第2ピリオド、松本は投げを失敗してバックを取られ1失点。しかしガッツレンチをこらえて立ち上がり、がぶり返しで3点を奪取。中盤、倉本の投げの失敗でバックを取り、ガッツレンチで2点を加えた。グラウンドの攻撃でもガッツレンチを決め、8−1としてテクニカルフォール勝ち。

 ※松本は2年連続2度目の優勝、2年連続2度目の世界選手権へ


 【84kg級】

 ▼1回戦
斎川哲克(両毛ヤクルト販売)○[2−0(TF7-0=1:53,3-0)]●土田樹史(新潟・吉田高教)
菊池崚(青山学院大)○[2−1(0-2,1-0,3-0)]●尾曲伸乃祐(太気拳気功会)
天野雅之(中大)○[2−0(2-0,TF6-0=0:25)]●岩間奨平(専大)
伊藤諒(自衛隊)○[2−1(0-4,2-0,2-0)]●岡太一(拓大)

 ▼準決勝
斎川哲克(両毛ヤクルト販売)○[2−0(3-1,4-0)]●菊池崚(青山学院大)
天野雅之(中大)○[2−1(TF6-0=1:45,0-2,3-0)]●伊藤諒(自衛隊)

 ▼決勝
斎川哲克(両毛ヤクルト販売)○[2−0(5-0,3-0)]●天野雅之(中大)
 《試合経過》第1ピリオド30秒、場外際で斎川がそり投げを決めて3点を先取。グラウンドの攻撃ではガッツレンチを決めて5−0とした。第2ピリオドは35秒に斎川ががぶりからバックを取って1−0。グラウンドの攻撃では、やや体勢が崩れたもののバック投げを2度決め、3−0として勝った。

 ※斎川は2年連続2度目の優勝、2年連続2度目の世界選手権へ


 【120kg級】

 ▼1回戦
新庄寛和(自衛隊)○[2−0(2-0,1-0)]●谷田昇大(拓大)
平川臣一(専大)○[2−1(0-2,2-0,1-0)]●原口卓也(山梨学院大)
前川勝利(茨城・霞ヶ浦高)○[2−1(1-2,1-0,1-0)]●沢田直樹(山口県協会)
中村淳志(カンサイ)○[2−1(0-1,3-1,TF7-0=0:34)]●河野隆太(青学大クラブ)

 ▼準決勝
新庄寛和(自衛隊)○[2−1(0-1,2-0,3-0)]●平川臣一(専大)
中村淳志(カンサイ)○[2−0(1-0,2-0)]●前川勝利(茨城・霞ヶ浦高)

 ▼決勝
新庄寛和(自衛隊)○[2−0(2-0,1-0)]●中村淳志(カンサイ)
 《試合経過》第1ピリオドは0−0。グラウンドの攻撃の新庄はラスト5秒にガッツレンチを決めて2−0。第2ピリオドも0−0となり、今度は新庄がグラウンドを守り切って1−0で勝った。

 ※新庄は4年連続4度目の優勝、2年連続3度目の世界選手権出場


 ◎女子

 【48kg級】

 ▼1回戦
鈴木綾乃(ジャパンビバレッジ)○[フォール、2P0:49(3-0,F4-0)]●坂井のりこ(福岡医療専門学校)
西のどか(早大)○[2−0(1-0,1-0)]●藤川千晶(早大)
内田奈美(東洋大)○[2−0(2-0,2-1)]●志土地希果(愛知・至学館高)

 ▼2回戦
鈴木綾乃(ジャパンビバレッジ)○[2−1(3-0,0-1,6-4)]●三村冬子(日大)
阿部千波(愛知・至学館高)○[2−1(0-3,2-0,1-0)]●長沼美香(至学館大)
鈴木美織(環太平洋大)○[2−0(1-0,2-0)]●西のどか(早大)
坂本日登美(自衛隊)○[フォール、1P1:40(F7-1)]●内田奈美(東洋大)

 ▼準決勝
阿部千波(愛知・至学館高)○[2−1(3-0,0-3,3-0)]●鈴木綾乃(ジャパンビバレッジ)
坂本日登美(自衛隊)○[フォール、2P0:34(TF7-0=0:32,F4-0)]●鈴木美織(環太平洋大)

 ▼決勝
坂本日登美(自衛隊)○[2−0(TF6-0=1:22,TF7-0=0:36))]●阿部千波(愛知・至学館高)
 《試合経過》坂本が第1ピリオドの開始早々に片足タックルで1点。すぐにアンクルホールド2回転で、わずか20秒で5−0。1分22秒に正面タックルで1点を加え、6−0とした。第2ピリオド、坂本はがぶってバックを取ったあと、アンクルホールド3回転で、わずか36秒で7点差をつけた。

 ※坂本は全日本女子選手権を合わせて初優勝(51kg級を含めると2年ぶり6度目の優勝)


 【67kg級】

 ▼1回戦
橋本千紘(東京・安部学院高)○[2−1(0-1,1-0,2-0)]●吉元清香(環太平洋大)

 ▼準決勝
新海真美(アイシン・エィ・ダブリュ)○[2−0(5-0,5-0)]●橋本千紘(東京・安部学院高)
飯島千晶(日大)○[2−0(TF6-0=1:27,TF7-0=0:33)]●町田千明(太田章クラブ)

 ▼決勝
新海真美(アイシン・エィ・ダブリュ)○[2−0(4-0,1-0)]●飯島千晶(日大)
 《試合経過》第1ピリオドの中盤、新海がタックルで3点を奪取。1分47秒にも1点を加えた。第2ピリオドも新海が回り込んで1点を取り、そのまま振り切った。

 ※新海は全日本女子選手権から合わせて3年ぶり2度目の優勝、2年ぶり2度目の世界選手権へ


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