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米満達弘(自衛隊)が連勝で世界選手権代表へ…明治乳業杯全日本選抜選手権第1日【2010年5月1日】


 今年の世界選手権日本代表をかけた明治乳業杯全日本選抜選手権は5月1日、東京・代々木競技場第2体育館で開幕。3スタイル7階級が行われ、男子フリースタイル66kg級は昨年世界3位の米満達弘(自衛隊)が全日本チャンピオンの池松和彦(池松オリンピックアカデミー)を破って優勝。プレーオフも勝って世界選手権出場を決めた(右写真=プレーオフで闘う米満)。米満は昨年12月の全日本選手権を負傷のため棄権していた。

 男子グレコローマン66kg級は、昨年世界8位の藤村義(自衛隊)が全日本チャンピオンの清水博之(自衛隊)を破って優勝。プレーオフでも勝って2度目の世界選手権へ。女子51kg級も堀内優(日大)が全日本チャンピオンの甲斐友梨(アイシン・エィ・ダブリュ)に決勝、プレーオフと連勝し、逆転で初の世界選手権出場を決めた
(左下写真=プレーオフで闘う堀内)

 女子59kg級は全日本チャンピオンの正田絢子(京都・網野高教)が初戦(2回戦)で島田佳代子(自衛隊)に黒星の不覚。しかし、優勝した島田とのプレーオフに勝ち、2年ぶり6度目の世界選手権出場を決めた(注・5月3日の日本協会理事会にて代表決定は保留へ)。

 男子フリースタイル74kg級の長島和幸(クリナップ)、同120kg級の下中隆広(国士舘大大学院)、男子グレコローマン96kg級の北村克哉(FEG)は、いずれも全日本チャンピオンに続いて勝ち、世界選手権の代表へ。長島は2度目、下中は初、北村はフリースタイル時代を合わせて3度目の世界選手権出場となる。

 各階級の成績は下記の通り。(撮影=矢吹建夫)




《トーナメント表=pdfファイル》
男子フリースタイル 男子グレコローマン  女    子  
66kg級 74kg級 120kg級 66kg級 96kg級 51kg級 59kg級


 ◎男子フリースタイル

 【66kg級】


 ▼1回戦
志土地将太(玉名工業ク)○[フォール、1P1:46(F3-1)]●長尾明来士(近大)

 ▼2回戦
池松和彦(池松オリンピックアカデミー)○[2−0(1-0,@L-1)]●志土地将太(玉名工業ク)
藤本浩平(警視庁)○[2−0(@L-1,TF7-1=1:47)]●田中幸太郎(早大)
小島豪臣(K−POWERS)○[2−0(1-0,2-0)]●森川一樹(山梨学院大OB)
米満達弘(自衛隊)○[2−0(3-0,3-0)]●佐藤吏(ALSOK綜合警備保障)

 ▼準決勝
池松和彦(池松オリンピックアカデミー)○[フォール、2P1:21(4-0=2:12,F7-2)]●藤本浩平(警視庁)
米満達弘(自衛隊)○[2−0(1-0,3-0)]●小島豪臣(K−POWERS)

 ▼決勝
米満達弘(自衛隊)○[2−0(@L-1,TF6-0=1:30)]●池松和彦(池松オリンピックアカデミー)
 
《試合経過》第1ピリオドの開始早々に池松が正面タックルで1点を先制。米満は中盤、タックルからバックをとって1−1とし、ラストポイントでこのピリオドを先制。第2ピリオドは38秒に米満がタックルで1点を取り、ニアフォールで2点を追加。池松に相手のつま先をつかむ反則があり、警告で米満に1点が加わった。さらにテークダウンを2度奪い、6−0として快勝した。

※米満は2年連続2度目の優勝。

 ▼プレーオフ
米満達弘(自衛隊)○[2−0(5-0,4-2)]●池松和彦(池松オリンピックアカデミー)
 《試合経過》第1ピリオドの前半、米満が池松の右脚を狙っての片足タックルで1点を先取。1分30秒にも1点を加え、最後はタックルからニアフォールを取って5−0へ。第2ピリオドも米満がタックルで1点を先制。ガッツレンチにいったところを乗られて2点を失ったものの、すぐにバックを取り返して2−2。後半、片足タックルで1点を勝ち越した米満は、1分35秒にも池松の投げを失敗させて1点を取り、4−2とした。

 ※米満は2年連続で世界選手権へ。


 【74kg級】

 ▼1回戦
沢謙(国士舘大)○[2−1(0-1,2-0=2:06,2-1)]●宮原崇(国士舘大大学院)
高谷惣亮(拓大)○[2−0(2-0,3-0)]●江藤公洋(専大)
嶋田裕大(国士舘大)○[1-0,@L-1)]●横山太(自衛隊)

 ▼2回戦
長島和幸(クリナップ)○[2−1(3-BB,3-0,4-3)]●沢謙(国士舘大)
奈良部嘉明(山梨学院大OB)○[2−0(1-0,2-1)]●北村公平(早大)
鈴木崇之(警視庁)○[2−0(1-0,2-0)]●高谷惣亮(拓大)
高橋龍太(自衛隊)○[2−1(AL-2,4-0,4-0)]●嶋田裕大(国士舘大)

 ▼準決勝
長島和幸(クリナップ)○[2−0(TF7-0=2:00,4-0)]●奈良部嘉明(山梨学院大OB)
高橋龍太(自衛隊)○[2−1(0-2,2-0,@L-1)]●鈴木崇之(警視庁)

 ▼決勝
長島和幸(クリナップ)○[2−0(3-1,TF6-0=1:52)]●高橋龍太(自衛隊)
 《試合経過》第1ピリオド0−0のあと、高橋が右への片足タックルで1点先制。すぐに長島がタックルで取り返し、ガッツレンチを決めて3−1。第2ピリオドも0−0で試合が進んだが、1分30秒に長島がタックルで貴重な1点。続けてガッツレンチを3回転決め、6−0とテクニカルフォール勝ち。

 ※長島は2年連続2度目の優勝、2年連続2度目の世界選手権へ


 【120kg級】

 ▼1回戦
岡倫之(日大)○[2−0(2-0,4-0)]●桜井紀宏(本間組)

 ▼2回戦
下中隆広(国士舘大大学院)○[フォール、2P1:12(4-2,F4-0)]●岡倫之(日大)
相沢優人(日大)○[2−0(@L-1,TF6-0=1:11)]●岩宮亜貴彦(徳山大)
林努(ミヨシ商事)○[2−0(4-0,5-0)]●内谷幸博(国士舘大)
荒木田進謙(FEG)○[フォール、2P1:12(5-0,TF6-0=1:12)]●原芳貴(徳山大)

 ▼準決勝
下中隆広(国士舘大大学院)○[2−0(3-0,1-0)]●相沢優人(日大)
荒木田進謙(FEG)○[2−0(1-0=2:16,2-0)]●林努(ミヨシ商事)

 ▼決勝
下中隆広(国士舘大大学院)○[2−0(1-0=2:02,4-1)]●荒木田進謙(FEG)
 《試合経過》第1ピリオドは2分間を0−0。ボールピックアップで勝った下中が確実にテークダウンを決めた。第2ピリオドの中盤、荒木田が胴タックルで下中を場外際へ追い詰めたが、下中はそり投げで投げて3点。荒木田陣営のチャレンジは認められず下中に1点が加わった。終了間際に1点を取られたものの、4−1で下中がこのピリオドも取った。

 ※下中は初優勝、初の世界選手権へ


 ◎男子グレコローマン

 【66kg級】


 ▼1回戦
成瀬一彦(警視庁)○[2−1(1-0,0-1,1-0)]●高下康司(神奈川大)
井上智裕(兵庫・育英高)○[2−0(2-0,1-0)]●井沢涼(自衛隊)
梅野貴裕(徳山大)○[2−0(0-1,1-0,1-0)]●江藤紀友(自衛隊)

 ▼2回戦
清水博之(自衛隊)○[2−0(2-0,1-0)]●成瀬一彦(警視庁)
福原将太(国士舘大)○[2−0(1-0,1-0)]●加藤和弥(早大)
井上智裕(兵庫・育英高教)○[2−1(1-0,0-1,1-0)]●岡本佑士(拓大)
藤村義(自衛隊)○[2−0(2-0,2-0)]●梅野貴裕(徳山大)

 ▼準決勝
清水博之(自衛隊)○[2−0(1-0,3-0)]●福原将太(国士舘大)
藤村義(自衛隊)○[2−0(1-0,2-0)]●井上智裕(兵庫・育英高教)

 ▼決勝
藤村義(自衛隊)○[2−0(3-0,4-0)]●清水博之(自衛隊)
 《試合経過》第1ピリオドのスタンドは0−0。グラウンドの攻撃となった清水は、ガッツレンチを仕掛けながら乗られてしまい0−2へ。第2ピリオドは46秒に藤村がバックを取り、ガッツレンチで2点。グラウンドの攻撃となった藤村は、いったんは立たれてしまったが、すぐにテークダウンを奪って4−0とした。

 ※藤村は2年連続2度目の優勝

 ▼プレーオフ
藤村義(自衛隊)○[2−0(1-0,2-0)]●清水博之(自衛隊)
 《試合経過》第1、2ピリオドともスタンド戦は0−0。先にグラウンドで守った藤村は、しっかり守り切って第1ピリオドを先取。攻撃となった第2ピリオドはガッツレンチを決めて2−0とし、そのままのスコアで勝った。

 ※藤村は2年連続2度目の世界選手権へ


 【96kg級】

 ▼1回戦
伊藤直輝(国士舘大大学院)○[2−0(1-0,1-0)]●有薗拓真(山梨学院大)
黒川渉(高田道場滋賀)○[2−0(3-0,5-4)]●玉田好司高(日本文理大)

 ▼2回戦
北村克哉(FEG)○[2−0(2-0,,3-0)]●伊藤直輝(国士舘大大学院)
福田広樹(自衛隊)○[2−1(0-3,1-0,2-0)]●松永隆司(和歌山県協会)
森保弘(三重・朝明高講)○[2−0(2-0,1-0)]●龍田太一(神奈川大)
黒川渉(高田道場滋賀)○[2−1(1-0,0-2,1-0)]●山本雄資(警視庁)

 ▼準決勝
北村克哉(FEG)○[2−0(TF7-0=1:34,2-0)]●福田広樹(自衛隊)
黒川渉(高田道場滋賀)○[2−1(0-5,1-0,1-0)]●森保弘(三重・朝明高講)

 ▼決勝
北村克哉(FEG)○[2−0(3-0,TF7-0=1:37)]●黒川渉(高田道場滋賀)
 《試合経過》第1ピリオドの開始早々、北村が場外へ押し出して1点を先取。グラウンドの攻撃ではガッツレンチを決めて3−0とした。第2ピリオド、1分14秒にバックを取った北村は、横崩しとローリングで4点を加え5−0。グラウンドの攻撃でもガッツレンチを決めて7−0としてテクニカルフォール。

 ※北村は2年連続2度目の優勝(フリースタイルを含め3度目)、2年連続で世界選手権へ(同3度目)


 ◎女子

 【51kg級】


 ▼1回戦
甲斐友梨(アイシン・エィ・ダブリュ)○[フォール、1P1:56(F4-0)]●菅原ひかり(愛知・至学館高)
杉本恵(早大)○[2−1(1-0=2:05,2-3,1-0)]●清水愛(東洋大)
堀内優(日大)○[2−0(1-0,1-0)]●平野遥香(日大)
田中亜里沙(埼玉・埼玉栄高)○[2−0(1-0=2:02,2-0)]●桜井宏美(代々木クラブ)

 ▼準決勝
甲斐友梨(アイシン・エィ・ダブリュ)○[2−0(3-0,2-0)]●杉本恵(早大)
堀内優(日大)○[2−0(1-0,1-0)]●田中亜里沙(埼玉・埼玉栄高)

 ▼決勝
堀内優(日大)○[2−0(4-1,1-0)]●甲斐友梨(アイシン・エィ・ダブリュ)
 《試合経過》第1ピリオド、堀内はバックへ回り、粘る甲斐を引き倒して1点を先取。横崩しで2点を加えて3−0。甲斐は1分22秒にタックルをつぶして1点を返したものの、ラスト10秒に堀内がテークダウンを取って4−1へ。第2ピリオドは掘内がタックルで1点を取り、このポイントを守り切った。

 ※堀内は全日本女子選手権から合わせて2年連続2度目の優勝

 ▼プレーオフ
堀内優(日大)○[2−0(4-1,1-0)]●甲斐友梨(アイシン・エィ・ダブリュ)
 《試合経過》第1ピリオド、堀内ががぶったあと、甲斐のわき腹に頭をつけてエビ固め狙い。甲斐は30秒以上粘ったが、最後は1失点。すぐに立ち上がったが、反撃する前に場外に出されてさらに1点を取られた。第2ピリオドも前半に堀内が飛行機投げで1点を先制。そのポイントを守り切った。

 ※堀内は初の世界選手権へ。


 【59kg級】

 ▼1回戦
島田佳代子(自衛隊)○[2−0(1-0,5-1)]●津田香耶(環太平洋大)

 ▼2回戦
島田佳代子(自衛隊)○[2−0(2-1,1-0)]●正田絢子(京都・網野高校教)
斎藤貴子(自衛隊)○[2−0(2L-2,2-0)]●中田絵理子(フォンテーヌ)
伊藤友莉香(環太平洋大)○[フォール、2P1:38(TF6-0=1:00,F4-0)]●隈部千尋(環太平洋大)
山名慧(アイシン・エィ・ダブリュ)○[フォール、2P0:21(4-1,F3-0)]●加藤優希(東京・安部学院高)

 ▼準決勝
島田佳代子(自衛隊)○[2−0(1-0,1-0)]●斎藤貴子(自衛隊)
山名慧(アイシン・エィ・ダブリュ)○[2−1(3-1,1-2,4-1)]●伊藤友莉香(環太平洋大)

 ▼決勝
島田佳代子(自衛隊)○[2−0(1-0,@L-1)]●山名慧(アイシン・エィ・ダブリュ)
 《試合経過》第1ピリオド0−0のあと、1分40秒に島田がバックを取って1−0へ。第2ピリオドは中盤に山名が正面タックルで1点を先制。終盤、島田が片足を取ってテークダウン狙い。山名はこらえ、0点でタイムアップ。島田陣営のチャレンジの結果、テークダウンが認められ、1−1のラストポイントで島田の勝ち。

 ※島田は全日本女子選手権から通じて初優勝

 ▼プレーオフ
正田絢子(京都・網野高教)○[2−0(1-0,3-0)]●島田佳代子(自衛隊)
 《試合経過》第1ピリオド、0−0で進んだ後、1分34秒に正田ががぶって1点を先取。1−0で勝った。第2ピリオドも0−0のあと、終了間際に正田ががぶってから一気にニアフォールへ持ち込み、3−0として勝負を決めた。

 ※正田は2年ぶり6度目の世界選手権へ


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