佐藤満体制がスタート…男子全日本チームが第1回合宿【2009年1月10日】



 佐藤満体制かスタート−。先月の天皇杯全日本選手権1・2位を中心とした男子の全日本チームが1月9日、東京・ナショナルトレーニングセンター(NTC)に集合。佐藤満・男子強化委員長(専大教)の下での最初の合宿がスタートした。

 初日は選手への強化方針の説明と、2012年ロンドン五輪での勝利へ向けて佐藤委員長が熱き思いを伝達。ミーティングのみで汗をかかない異例の合宿初日で、同委員長は「選手とコーチが同じ方向を向いて意識を高めるため」と説明。まずはしっかりした“意識づけ”のスタートとなった。

 ミーティング(右写真)はDVDを使って行われ、レスリングかいかに由緒あるスポーツであるかや、日本のレスリングが五輪で金メダル24個を取って日本のスポーツを支えてきた事実を説明し、佐藤委員長が「レスリング選手であることにプライドを持ってほしい」と要望。日本レスリング協会の願いはロンドン五輪での男子の金メダルの獲得であり、強化委員会はそのために全力を尽くす決意を訴えた。自身の経験もまじえ、「全員がロンドン五輪での金メダルを目指してほしい。そう思わない人はこの場にいないでほしい」と、いろんな角度から訴えた。

 それに先立つスタッフ・ミーティングでは、全日本合宿以外でも常に緊張感を持って練習してもらうため、「3ヶ月に1度の体力測定」「合宿初日の練習試合(随時)」を実施することが確認された。

 ミーティングの最後には強化委員があいさつ。伊藤広道副委員長(自衛隊)は「ここは全日本チャンピオンをつくるための集合体ではなく、世界で勝つ選手をつくるための場。厳しいことも言うが、選手を強くするためにやる」ときっぱり。

 新体制では、フリースタイル3人、グレコローマン2人の強化委員が誕生している。フリースタイルの田南部力コーチ(警視庁)は「まだスパーリングができるので実戦面で協力したい。自分にポイントを取られたり、自分からポイントを取れないようでは世界で勝てない。五分でもダメ」、井上謙二コーチ(自衛隊)は「レスリングが好きなみんなをサポートしたい。金メダルを取れるように協力したい」、小平清貴コーチ(警視庁)は「4年間は長いように感じるが、あっという間だ。目標を定めて毎日全力を尽くしてほしい」、グレコローマンの豊田雅俊コーチ(警視庁)は「進路や練習、私生活の悩みがあれば遠慮なく相談してほしい。きょう1日1日を悔いのないように」、松本慎吾コーチ(一宮運輸)は「指導者として1から学んでいきたい。間違っていることがあれば指摘してほしい。金メダルの目標に向かってお互いに頑張りたい」と、それぞれあいさつし、ロンドン五輪へ向けての結束を訴えた。

 合宿は13日まで中休みなしで行われる。

佐藤満委員長の話を聞く選手たち 新加入の若い強化スタッフたち 最後に強化委員が熱きメッセージ

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