男子両スタイルの全日本チームが合宿スタート【2009年4月18日】



 男子両スタイルの全日本チームが4月17日、東京・ナショナルトレーニングセンター(NTC)で合宿をスタート。5月2日からタイ・パタヤで行われるアジア選手権前の最後の練習に入った。初日は午後4時からスパーリング、技術練習、補強トレーニングで約2時間半、汗を流した(右写真)

 佐藤満強化委員長(専大教)は「大会前だからハードな練習はやらない、ではダメ。直前まで全力を出すように」とエンジン全開を指示。パートナーにも日本代表選手が勝つための協力を求め、「1人がチャンピオンになればはっきりした目標ができ、全体がレベルアップする」と話した。

 アジア選手権は、昨年の全日本チャンピオンを中心としたメンバーで臨むが、男子フリースタイル55kg級は湯元進一(自衛隊)が右足首の負傷で辞退。同2位の稲葉泰弘(警視庁)が現在ウズベキスタンで行われているゴールデンGP大会「ウズベキスタンカップ」に出場したため、同3位の清水聖志人(フリー)が出場することになった。思わぬ形で日本代表となった清水は「ある程度の準備はしていた。出る以上は優勝しかない」ときっぱり(左写真=佐藤強化委員長と練習する清水)

 所属していたクリナップは3月末で契約が切れ、新たなスポンサーを探している最中。「優勝という成績があれば大きいはず」と話し、生活をかけた闘いに挑む。2006年11月にはNYACオープン国際大会(米国)で優勝しており、外国選手に強い実績をつくることができるか。

 フリースタイル84kg級は小幡邦彦選手が辞退し、全日本2位の松本篤史(日体大)が出場。同96kg級も全日本チャンピオンの松本慎吾グレコローマン・コーチ(日体大教)に代わって下屋敷圭貴(NEWS DERI)が出ることになり、ともに転がり込んできたチャンスにかける。

 グレコローマンは全階級で全日本チャンピオンが参加する。昨年のアジア選手権で3位に入り、全日本選抜選手権と全日本選手権を制した55kg級の長谷川恒平(福一漁業=右写真の中央)は、今年2月の欧州2大会での優勝に続く国際大会。「(2007年世界選手権の)グレコローマンのこの階級はアジアが1・2位。今回の欧州の大会では、そんなに強い選手とはやっていなかった」と気を引き締め、3大会連続優勝を目指す。松本コーチも「55kg級はアジアの方がレベルが高い。真価が問われる」と話していた。

 合宿は24日まで。アジア選手権の選手団は21日の日本協会理事会で正式に決まる。


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