【特集】来年の広島大会に燃える東広島ジュニアスポーツ少年団・深水真司代表【2009年7月27日】

(文・撮影=増渕由気子)



 2010年の全国少年少女選手権は、5年ぶりに東京を離れて地方開催が決定している。ホスト県に名乗りを挙げたのが広島県だ。今大会も広島県からは東広島ジュニアスポーツ少年団と広島クラブの2チームが参加。4年26kg級で河名真偉斗(東広島ジュニア)と2年22kg級REDの原田一(広島ク)が3位になり、来年の地元大会での優勝につながる入賞となった。

 東広島ジュニアスポーツ少年団の代表を務めるのは、グレコローマン57kg級で全日本2位の実績を持つ深水真司さん(右写真)。来年の広島大会について、「うれしいです」と声を弾ませた。 「中国地方は決してレスリングが盛んとはいえません。これをきかっけにレベルを上げられれば」と話す。

 深水代表は愛媛県出身で、高校までは箱根駅伝出場を夢見る陸上マンだった。日体大に進学後、レスリングを初心者から始めて、わずか2年で全日本選手権2位となり、大学4年生の時に学生チャンピオンになった。卒業後も、広島国体で優勝を果たしている。

 「中国ブロックの指導者には五輪出場者もいますし、他のブロックと同じです。しかしジュニア層のレベルの底上げができていません」という悩みがある。選手たちも、関東や関西のチームは強いんだと最初から思いこんでしまう悪いくせがある。その点を来年の地元開催をきっかけに払拭するのが狙いだ。

 開催場所となる広島県立総合体育館は、「すごくきれいな場所です」と深水代表も一押しの場所。ホスト県を引き受ける不安がありそうだが、「広島アジア大会、広島国体を経験しているスタッフが多いので、運営は問題ないです」と潤滑な運営に自信を見せた。

 「広島からは過去の1人しか優勝者が出ていないので、来年の地元で2人目のチャンピオンの輩出を目指します」−。中国地方のレスリング発展はこれからだ(左写真=東広島ジュニアスポーツ少年団の選手たち)


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