世界選手権へ向け、男女日本代表が最後の合宿スタート【2009年9月11日】



 世界選手権(9月21〜27日、デンマーク・ヘルニング)へ向け、女子の日本代表チームが9月9日、東京・味の素トレーニングセンターで合宿をスタート。10日に報道陣に練習を公開した。

 栄和人・女子強化委員長(中京女大教)は、合宿開始にあたり、最近再び猛威をふるってきたインフルエンザに対する警戒を十分に注意することを通達。18日の出発に際してもマスク着用を義務付けるなど、細心の注意を要求した。

 同委員長は「前回の合宿(8月10〜17日)のあと、(日本代表選手は)中京女大と自衛隊とで追い込んで練習してきた。どの選手も疲れが出て、けがをしているという報告も受けている。試合に影響するほどではないが、やや心配な面ではある」と、最後の1ヶ月を切ったあとの充実した練習を評価する一方、一抹の不安も感じている様子。

 中国が4年に1度の大きな国内大会が同時期にあるため、1番手、場合によっては2番手も派遣しないという情報があり、「その点ですこし気が楽」と正直な気持ちを話した。

 五輪を含めて9連覇を目指す55kg級の吉田沙保里(ALSOK綜合警備保障=左写真)も股(こ)関節を痛めており、練習後はアイシングしていたが、「試合までまだ時間があるし、問題ない」と言う。日本協会の高田裕司専務理事から「タックルはいつでもできるから、タックルに頼らないレスリングをしろ」とアドバイスされ、それに取り組んできたが、「2、3ヶ月でスタイルが変わるものではない。試合になると、やっぱりタックルかな」と苦笑い。

 それでも、腕とりなどは「リードしていて休む時には有効。使えれば使いたい。余裕があれば新スタイルで攻めてみたい」と、これまでの違ったスタイルで闘うことも示唆。「金メダルしかありません」ときっぱり宣言した。合宿は15日まで。

 10日は、男子の直前合宿もスタート(右写真)。佐藤満強化委員長は所用で不在だったが、伊藤広道副委員長(自衛隊)の指導のもと、最後の調整合宿を行った。フリースタイルは13日、グレコローマンは16日まで。



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