藤村義(自衛隊)は敗者復活2回戦で敗れ8位…世界選手権最終日【2009年9月28日】



 【ヘルニング(デンマーク)樋口郁夫、撮影=矢吹建夫】世界選手権最終日は9月27日、当地で男子グレコローマン3階級が行われ、66kg級の藤村義(自衛隊)が敗者復活戦2回戦まで進んだものの、そこで敗れ3位決定戦進出を逃した。8位に入賞した。

 藤村は1回戦でポーランド選手を破った後、2回戦で2007年世界王者のファリド・マンスロフ(アゼルバイジャン)に0−2(0-1,0-2)で敗れた。敗者復活戦へ回り、最初の試合でスペイン選手を破ったが(右写真)、続く試合でサスン・ガンバリヤン(アルメニア)に敗れた。

 74kg級の鶴巻宰(自衛隊)は、初戦の2回戦で北京五輪王者のマヌチャ・クビルケリア(グルジア)を2−1(0-3,3-0,1-0)撃破する殊勲(左下写真)しかし、3回戦で2007年世界選手権で勝っているエフゲニー・ポポフ(ロシア)に1−2(2-0,0-2,0-1)で敗れた。ポポフが次の試合で敗れたため、敗者復活戦へ回ることができなかった。

 120kg級の新庄寛和(自衛隊)は1回戦で2007年アジア3位のヌルベク・イブラギモフ(キルギス)に敗れ、敗者復活戦に回れなかった。

 この日で男子グレコローマンが終了。日本はメダルがなく、60kg級の松本隆太郎(群馬ヤクルト販売)と66kg級の藤村義(自衛隊)の8位が最高だった。


 各選手の試合結果は下記の通り。


 ◎男子グレコローマン

 【66kg級】藤村義(自衛隊)      8位=40選手出場

1回戦 ○[2−1(3-B,1-0,3-0)]Sylwester Charzewski(ポーランド)

 《試合経過》第1ピリオド、相手を場外際に押し込んだ藤村だが、そり投げを受けてしまい、40秒に3失点。1分20秒にもそり投げを仕掛けられたが、これは耐えてニアフォールを奪った。しかしスコアは2−3。グラウンドの防御では立ち上がり、1分59秒に相手を押しだして3−3としたが、内容でこのピリオドを落とした。第2ピリオドはスタンド戦が0−0。藤村はグラウンドの防御を守り抜き、このピリオドを取った。

 第3ピリオドもスタンド戦は0−0。第1・2ピリオドで多くのポイントを取った藤村がグラウンドの防御を選択し、相手のガッツレンチをうまく乗って2点。そのままのタイムアップを待った。

2回戦 ●[0−2(0-1,0-2)]Farid Mansurov(アゼルバイジャン)

 《試合経過》第1ピリオドの55秒、もつれたあと藤村がテークダウンされ1失点。そのままのスコアで終了。第2ピリオドはスタンド戦が0−0。グラウンドの攻撃となった藤村は、リフトを仕掛けたが失敗。相手が脚を使って防御したように見え、日本陣営はチャレンジ(ビデオチェック要求)したが、認められず相手に1点。残り時間ではポイントを挙げることができなかった。

【1回戦1P】0−3から相手のそり投げを防ぎ、藤村が2点を返す。 【1回戦3P】相手のガッツレンチを耐え、藤村が2点を獲得。 【2回戦1P】藤村は第1ピリオドにテークダウンを奪われてしまった。 【2回戦2P】2007年世界王者の突進にひるまず闘った藤村だが…。

敗者復活戦1 ○[2−0(1-0,TF6-0=2:00)]Ismael Navarro Sanchez(スペイン)

 《試合経過》第1ピリオド、スタンド戦は0−0。グラウンドの防御となった藤村は、30秒を守り切って1−0。第2ピリオドもスタンド戦で0−0。グラウンドの攻撃となった藤村は、ガッツレンチを決めて2点。終了間際にバック投げで3点、相手が場外に逃げ、2分ちょうどに警告で1点を取って6−0とした。

敗者復活戦2 ●[0−2(0-1,1-3)]Sasun Ghambaryan(アルメニア)

 《試合経過》第1ピリオド、スタンド戦は0−0。藤村はグラウンドの攻撃でポイントを取れず、このピリオドを落とした。第2ピリオド、藤村はスタンドの終了間際に強烈ながぶり返しを受けてしまって3失点。すぐにバックを取り返して1−3。グラウンドの防御となり、そのままのスコアでタイムアップ。

【敗復戦1−1P】藤村はグラウンドの防御をしっかり守り、このピリオドを先制。 【敗復戦1−2P】ガッツレンチで2点を取った後、リフトで3点を加えた。 【敗復戦12−1P】グラウンドで攻める藤村がだ、ポイントにつなげられず。 【敗復戦2−2P】スタンドの終了間際、強烈ながぶり返しで投げられた。

 【74kg級】鶴巻宰(自衛隊)        12位=36選手出場

1回戦  BYE

2回戦 ○[2−1(0-3,3-0,1-0)]Manuchar Kvirkvelia(グルジア)

 《試合経過》第1ピリオドのスタンド戦は0−0。グラウンドの攻撃の鶴巻は、ガッツレンチがすっぽぬけてニアフォールを取らて2失点。30秒でポイントがなかったため1失点。第2ピリオドは1分28秒に鶴巻が一本背負いを決めて3点。グラウンドの攻撃ではポイントを取れなかったが3−0で、このピリオドを取った。

 第3ピリオドのスタンド戦は0−0。それまでの内容でグラウンドの選択権を得た鶴巻は防御を選択。相手はクロス・ボディ・ロックで攻め3度リフトを試みたが、いずれも間一髪のところで守り切り、北京五輪チャンピオンを破った。

3回戦 ●[1−2(2-0,0-2,0-1)]Evgeny Popov(ロシア)

 《試合経過》第1・2ピリオドともスタンドは0−0。鶴巻のグラウンド攻撃となった第1ピリオド、その逆の第2ピリオドとも、相手の腕を決めての横崩しが決まり、2−0ずつでピリオドスコアが1−1へ。

 第3ピリオドもスタンド戦は0−0。ボールピックアップの結果、鶴巻の攻撃。ガッツレンチは場外に逃げられて0点。スタンドとなっての18秒でポイントを入れることができず、無念の黒星。

【1回戦2P】0−0で終わるかと思われた直後に鶴巻の一本背負いがさく裂。 【1回戦3P】五輪王者のリフトを鶴巻は3度のいわたってしのいだ。 【2回戦1P】ホイッスルと同時に右腕を決めた鶴巻は2点を獲得。 【2回戦2P】防御では左腕を極められ、ガッツレンチで2失点。

※敗者復活戦へ回れず


 【120kg級】新庄寛和(自衛隊)       24位=30選手出場

1回戦 ●[0−2(0-1,0-1)]Nurbek Ibragimov(キルギス)

 《試合経過》第1・2ピリオドともスタンド戦は0−0。第1ピリオドにグラウンドの攻撃となった新庄はポイントが取れず、第2ピリオドはガッツレンチ受けてしまい、勝敗を分けた。

【1回戦1P】スタンド戦は第1・2ピリオドとも0−0としのだいが…。 【1回戦2P】グラウンドの防御で守れず、新庄は痛恨の2失点。

※敗者復活戦へ回れず。


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