早大の全日本学生王座決定戦V2祝賀会が盛大に行われる【2009年11月2日】



 9月の全日本学生王座決定戦で2連覇を達成した早大V2祝勝会が10月31日、都内のリーガロイヤル東京で行われ、昨年の祝勝会同様、関係者などが一堂に会した豪華な会となった(右・左下写真)

 1990年代に「古豪」と呼ばれた早大の姿は、もはやない。近年は学生チャンピオンを何人も輩出。学生の大会では常に優勝争いに食い込む強豪チームに再び返り咲いた。今年5月の東日本学生リーグ戦では惜しくも準優勝だったが、全日本学生選手権ではフリースタイル3階級で決勝に進出し、2階級を制覇した。その実力をもって王座決定戦では準決勝までは圧勝。決勝の拓大には4−3で勝ち、リーグ戦の借りを返しての優勝を飾った。

 駆けつけたOB、関係者からは「同大会で3連覇、4連覇と続けて優勝してほしい」という声がほとんどだったが、太田拓弥コーチの視点は違っていた。「連覇よりも、まずは11月の全日本大学選手権(14〜15日、大阪・堺市金岡公園体育館)で優勝すること」。早大は全日本大学選手権の大学対抗得点で優勝したことがない。王座V3の目標を掲げる前に、今季2冠目のタイトルを目指す。

 リーグ戦では日本レスリングの黎明期に優勝した過去はある早大だが、太田コーチは「その栄光は60年以上も前のこと。私たちにとっては初優勝を狙うに等しい」と常に口にしてきた。「もはや、早大は(各大会で)優勝できるチームではない。優勝しないといけないチームになったと思う。四冠を目指す。それくらいのチーム力はある」と、祝勝会で浮かれ気分の学生たちの気持ちを引き締め、もっと高い目標を学生たちに課した。

 早大の再強化を先頭に立って取り組んできた伊江邦男監督は、「選手の環境をもっと整えてあげたい。海外で活躍する選手も増えてきた。海外遠征などの機会を作ってあげられれば」と語った。さらに、学生の域を超えて活躍する選手が多くなってきたことから、卒業後も選手として活躍したい希望がある学生に関して、「プロ選手(職業レスラー)になりたいという学生がいたら、企業探しなど、できるだけサポートしたい」と選手の意向に全力を尽くすことを抱負に挙げた。

(文・撮影=増渕由気子)


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