男子フリースタイルの全日本チームが合宿スタート【2008年2月8日】







 男子フリースタイルの全日本チームが2月7日、東京・ナショナルトレーニングセンター(NTC)で合宿をスタート。前回の合宿初日と同じく練習試合が行われた。

 フリースタイルのスタッフの現在の懸案事項は、先月の女子ワールドカップで吉田沙保里選手(ALSOK綜合警備保障)がやられたタックル返しの対応。和田貴広・日本協会専任コーチは、1月末にロシアで行われた「ヤリギン国際大会」のビデオを入手しており、同大会の74kg級でも、五輪2度を含む世界一8度のブバイサ・サイキエフ(ロシア)が昨年の世界王者のマハチ・ムルタザリエフ(ロシア)相手にタックルを決めながら、ムルタザリエフのタックル返しがポイントになったことを指摘。攻撃した選手にポイントが入らない理不尽さに疑問を持ちつつも、「ルールにのっとってやるしかない」と、現行ルールへの対応を口にした。

 練習試合では、74kg級の長島和幸選手(クリナップ)と高谷惣亮選手(京都・網野高)との試合で、長島選手の場外際でのタックル返しがあって
(右写真)ビデオチェックが行われ、トップ選手同士の対戦ではタックルとタックル返しの攻防が十分に起こりえることが分かった。

 和田コーチは「まず選手にルールをしっかり知ってほしい」と、練習試合のあと、本田原明国際審判員の説明のもとでタックル返しが決まった場合の双方のポイントの入り方などを解説
(左写真)。「タックルがどんなにきれいに決まっても、肩がマットに向いてしまったら、相手のタックル返しにポイントが入る可能性がある。タックルへ入った時は、絶対に肩を下に向けないように」と指導した。

 同コーチは、レスリングの基本は攻撃であり、最初からタックル返しを狙う戦術ではダメだとしながら、「リードされて最後の捨て身の技としてタックル返しを仕掛ける必要のある場合も出てくる」と、逆転技として身につけておく必要性も口にした。ただ「中途半ぱなタックル返しではダメ。やるなら思い切って」と話し、タックル返しの練習もやっていく姿勢を見せた。

 合宿は13日まで。
 



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