男子フリースタイルの全日本チームが合宿スタート【2008年4月4日】








6面マットをフルに使っての練習。試合そのものの練習だ。 アジア選手権の雪辱に燃える60kg級の高塚紀行。
練習を見守る和田貴広コーチ(左)。 富山英明強化委員長も指導に余念がない。
練習後、各選手にアジア選手権のDVDを渡す和田コーチ。研究に余念がない。 4月スタートのエリートア・カデミー参加の白井勝太選手が特別参加。池松選手と練習。

 男子フリースタイルの全日本チームが4月3日、東京・ナショナルトレーニングセンター(NTC)で合宿をスタート。4月18〜20日にスイスのマルティニーで行われる北京オリンピック予選の最終ステージ第1戦へ向け、激しい練習を再開した。

 先月のアジア選手権で55kg級の松永共広(ALSOK綜合警備保障)と66kg級の池松和彦(K−POWERS)が出場権を獲得。松永が耳を、池松がひじを傷めていることもあり、この2選手に関しては自主調整の練習となったが、最終トライアルへ向かう選手たちは初日から激しい練習が課せられた。

 和田貴広コーチ(日本協会専任コーチ)は、アジア選手権での反省から、圧力をかけて攻撃しポイントを取り切るレスリングを重点的に指示。選手たちは休む間もなく1分間の打ち込みなどで息を上げた。スパーリングは6面あるマットで各1組が実施。そのため、試合に限りなく近いスパーリングとなり、場外際の攻防もいつも以上の緊張感があふれていた。

 マルティニー大会に出場する選手は、この合宿の練習内容や仕上がり具合を見て数日中に発表される予定。どの選手も最後のし烈な日本代表争いに必死で汗を流した。

 和田コーチは「アメリカやキューバ、イランなどが残っている階級もあり、気が抜けない」としながらも、どの階級も残っている強豪に的が絞れる状況であり、これから大会までの間に出場選手を把握し、その対策などを伝授したいという。

 アジア選手権決勝でラスト1秒に逆転負けを喫し、目の前の出場権を逃した60kg級の高塚紀行(日大助)は、大会のあと、肉体の疲労を取るために練習をダウンし、トレーナーの指示で体力の回復に努めたという。いい状態に戻ってこの合宿に臨めたそうで、「惜しい試合であっても、結果がすべて。この前惜しかったから、次に勝てるものではない。気を引き締めて次のチャンスに全力を尽くしたい」と気持ちの切り替えもできている様子。最終トライアルに燃えていた。

 合宿は9日まで。日本代表選手は14日にスイスへ向けて出発する。試合は18日が55、66kg級なので日本選手は関係なく、19日が60、84、96kg級、20日が74、120kg級。



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