男子フリースタイル全日本チームがスイスへ向けて出発【2008年4月15日】









 男子フリースタイルの北京五輪予選最終ステージ第1戦(4月18〜20日、スイス・マルティニー)に出場する選手団が14日、成田発のスイス航空で出発した(右写真)

 現在、フリースタイルで五輪切符を獲得しているのは55s級の松永共広(ALSOK綜合警備保障)と66s級の池松和彦(K-POWERS)の2人。今大会は北京五輪出場資格未獲得の階級に、60s級・高塚紀行(日大コーチ)、74kg級・長島和幸(クリナップ)、84kg級・鈴木豊(自衛隊)、96kg級・小平清貴(警視庁)、120kg級・田中章仁(FEG)が挑戦する。
 
 富山英明強化委員長(日大教)は「当たって砕けろではなく、突き抜けるだけ。最後は気持ちだ」と選手を激励。和田貴広コーチ(日本協会専任コーチ)も「アジア選手権で良かったところはそのままで、反省点を調整してきた」と、スイスの第1次最終予選で全階級の出場枠獲得に自信をのぞかせた。
 
 今大会のエースは、3月のアジア選手権(韓国)の決勝戦でラスト1秒の逆転負けを喫し五輪代表が見送りとなったフリースタイル60sの高塚だ。「アジア選手権からの切り替えはもうできている。周囲の人に期待されているので、今回は決めなくてはと思っています。(調整してきたことは)ラスト時間の使い方。最後、気を抜かないようにしたい。(試合は)優勝するつもりでやってきます。気になるライバルはイラン。相手も、アジア選手権で自分に負けて、研究してきていると思う。同じ試合はできないと思っています」と話した。


 74kg級・長島和幸の話「今までやったことの結果が出るようにしたいです。挑戦者ですから自分のレスリングをやってくることです。(ライバルについては)意識することなく、自分の力を出してきます」

 
84kg級・鈴木豊の話「がんばるしか、やるしかありません。あきらめないで戦ってきます。アジア選手権と連戦になりますが、現地で調子を上げていきたいです。最終予選に強い国がけっこう残っています。弱い相手はいないので1試合、1試合が勝負だと思う」

 
96kg級・小平清貴の話「(アジア選手権はけが欠場し)今回、満を持しての出場です。体調もいいですし万全です。(アテネ五輪から)4年間、待ちに待ちました。今回はスイスで試合をしますが、アテネ五輪予選で出場権まであと1勝だった時に負けた相手がスイスだったので、因縁を感じます(笑)。(グレコローマン同級の)加藤賢三選手が五輪代表に決まり、僕もやれるのではという気持ちになっています」。

 
120kg級・田中章仁の話「今回の最終予選で五輪出場権を取ってこられるようにしたいです。負傷したひじは完全に治りました。いつも以上にやって、勝ちにいきます」

(取材・撮影=増渕由気子)



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