長島和幸(クリナップ)田中章仁(FEG)とも五輪出場権取れず…北京五輪予選最終ステージ第1戦最終日【2008年4月20日】
【スイス・マルティニー、ビル・メイ記者】男子フリースタイルの北京オリンピック出場権獲得予選の最終ステージ第1戦最終日は4月20日、スイス・マルティニーで2階級が行われ、74kg級の長島和幸(クリナップ)、120kg級の田中章仁(FEG)ともに五輪出場権に手が届かなかった(右写真=大会会場)。
長島は初戦で2005年欧州5位のアレクサンドル・ブルカ(モルドバ)に0−2で黒星。ブルカが2回戦で2006年アジア大会3位のソスラン・ティギエフ(ウズベキスタン)に敗れたため、敗者復活戦に回れなかった。
田中は初戦でシドニー五輪王者でロシアから国籍を変えたダビッド・ムスルベス(スロバキア)に0−2で敗れた。ムスルベスが決勝へ進み、敗者復活戦へ回ったが、カナダ選手に敗れた。
この日で最終ステージ第1戦が終了。日本は出場した5階級で出場権を手にできず、5月2〜4日にポーランド・ワルシャワで行われる第2戦(最終予選)に出場権獲得をかける。各選手の成績は下記の通り。
(撮影=ビル・メイ)
◎男子フリースタイル
【74kg級】長島和幸(クリナップ) 29選手出場
1回戦 ●[0−2(0-1=2:04,0-7=1:24)]Alexandru Burca(モルドバ) |
《試合経過》組み手争いの第1ピリオドには0−0に終わり、クリンチになってブルカが選択権。持ち上げタックルで1点を取った。第2ピリオドは長島が攻めたものの、相手の一本背負いにかかってしまい、すぐ2度返されて0−7へ。
【1回戦】1Pクリンチから長島(青)が持ち上げられた。 | 【1回戦】2P、攻めた長島だが不覚の一本背負い。 |
※モルドバは2回戦で敗れ、敗者復活戦へ回れず。
【120kg級】田中章仁(FEG) 24選手出場
1回戦 ●[0−2(0-6=1:07,0-7=1:30)]David Musulbes(スロバキア) |
《試合経過》田中が元ロシアの世界&シドニー五輪王者、ムスルベス相手に挑んだものの、実力の差があった。第1ピリオドはムスルベスがひざ取りのタックルからアンクルホールド2度とローリングで0−6。第2Pピリオドはは田中が一本背負い投げを失敗して下になり、またさきで返されて0−3。田中はハイ・クラッチのタックル(すかしタックル)を狙ったが、ムスルベスが自分の足を使って田中の腕をからめて返すなどして0−7。
【1回戦】ひざを取られてテークダウンされた田中(赤)。 | 【1回戦】アンクルホールドで攻められた。 |
敗復戦 ●[1−2(3-0,0-1,1-3)]BHULLAR Arjan (カナダ) |
《試合経過》2007年パンアメリカン大会3位の相手に対して押し合い戦になり、第1ピリオドは0−0。田中はクリンチの攻撃権を取り、両脚を取って背中に倒してこのピリオドを取った。第2ピリオドもお互いにポイントが取れない。相手も攻撃してこなかったが、終盤に田中が技術回避の警で1点を取られてしまった。
第3ピリオドは開始直後に田中がきれいなハイクラッチ・タックル(くぐりタックル)で1−0。しかし、その後、自分のタックルを3回ミスして、相手のポイントになってしまい1−3とされた。
【敗復戦】3P、田中(赤)はハイクラッチで先制したが…。 | 【敗復戦】両足タックルをミスし、失点を許した。 |