北京五輪予選・男子グレコローマン第2戦(最終戦)展望【2008年5月21日】
北京五輪の男子グレコローマン最終ステージ第2戦(最終)は5月23〜25日、各階級ともまだ出場権を手にしていない選手によってセルビア・ノビサドで行われる。上位3選手(3位同士がプレーオフを行い、3番目のイスを争う)、日本は4階級で挑戦する。
各階級に残っている強豪を紹介する。
【55kg級】(左写真=日本代表として挑む豊田雅俊)
2005年世界3位で3月のアジア選手権も3位に入ったカザフスタン(エルメク・クケトフ)が残っている。エントリーされているのは2004年アジア王者のアセト・イマンバエフ。最も警戒すべき選手だろう。
ほかには、欧州3位のハンガリー(ペトル・モドス)、07年欧州3位のウクライナも残っているが、エントリーしているのは今年の欧州8位のユリ・コバル。パンアメリカンからは07・08年パンアメリカン選手権2位のベネズエラ(ホルヘ・カルドソ)が残っている程度。世界と欧州、アジアのトップ級の選手はほとんど残っていない。
【66kg級】(左写真=日本代表として挑む飯室雅規)
2006年世界王者の中国(李岩岩)が残っているが、エントリーしてきたのは2007年アジア3位のキアオ・フアメンで、第1戦に続いての挑戦。
2004年アテネ五輪2位のトルコが残っているが、だれが出てくるかは不明。2005年世界3位で今年アジア3位の北朝鮮(キム・クンチョル)、05年欧州2位のドイツ(クリスチャン・フェツァー)あたりが要注意選手となりそう。
【74kg級】(左写真=日本代表として挑む鶴巻宰)
2006年世界王者のウクライナ(ウラジーミル・シャツキー)、同年世界2位のフィンランド(マルコ・イェリハンヌクセラ)の強豪がまだ出場権を取っていない。ウクライナは別の選手(ニコライ・ダラガン)が、フィンランドはイェリハンヌクセラがエントリーしている。
他に2007年パンアメリカン王者のキューバ(オデリス・ヘルレロ)が残っているが、だれが出てくるかは不明。2005・07年アジア王者のキルギス(ダニアール・コボノフ)など大陸王者経験者が残っている。
アジア選手権3位の韓国(ユン・タエキュン)もあなどれない。
【120kg級】(左写真=日本代表として挑む新庄寛和)
2005・06年世界3位以内、08年欧州3位以内、08年パンアメリカン2位以内が出場権を確保。比較的順当に強豪がいなくなっている。残った選手の中の最大の強豪は2004年アテネ五輪2位で今年のアジア選手権2のカザフスタン(ゲオルギ・ツルツミア)だが、今回は第1戦に続き07年アジア5位のゲンナディ・リャシェンコが出て競う。
ほかに、07年欧州2位のチェコ(ダビッド・バラ)、07年欧州3位のスウェーデン(ジャルマー・ショエベリ)、07年アジア王者の中国(リウ・デリ)などが優勝を狙う力を持っていそう。