明治乳業杯全日本選抜選手権最終日 優勝選手の声【2008年6月26日】






 グレコローマン74kg級・萱森浩輝「(連覇を達成して)全日本王者の長島和彦選手が出場していなかったし、いつもよりエントリーも少なかったので、勝ったという感じでもないです。(決勝で高谷惣亮と対戦して)実際に強い選手だと思いました。ただ、試合をしていて(ポイントを)取れなくはないという気持ちはずっと持っていました。

 現時点の目標は来年に地元で開かれる新潟国体です。(来年の世界選手権について)今は本当に最終目標が国体なんで、そこまでは考えていません。でも、体力と気力があれば国体以降も長く活躍したいと思っています」
(左写真=青が萱森)


 フリースタイル84kg級・小幡邦彦「決勝は天皇杯で負けている相手だったのでリベンジできてよかったです。今日の試合はオリンピックに出られないと決まっていたので、開き直って力を抜いて楽しもうと思っていました。いままではオリンピックのプレッシャーがあって、なかなか攻められなかったけど、今日は1回戦から攻められたと思います。

 (すべてストレート勝ち)若い選手がボクの組み手にうまくだまされてくれたという感じ(笑)。今後は現役を続けるかまだわからないけど、84kg級でもやれると分かったので、ウエートトレーニングを中心にやっていけばいけるという気持ちはあります。まずは去年負けている(3位)天皇杯で優勝したいですね」
(右写真=青が小幡)


 フリースタイル120kg級・荒木田進謙「勝った時に一番思ったのは、今までずっと2位でやっと1位になれたということです。次に思ったのは、ちびっこレスリングのコーチ、高校時代のコーチ、大学のコーチに感謝したいということ。これからもビシビシ鍛えてほしいです。

 試合内容は35点くらいです。(5月の)東日本学生リーグでけがをして調整がうまくいきませんでした。(今後の目標は)来年の世界選手権に出場して、アジアではメダルを取って、3年後の世界選手権でオリンピックの出場権を取りたいです。これからの4年間、国内では無敗を貫いて、120kg級は荒木田しかいないというところをアピールしていきたいと思っています」
(左写真=赤が荒木田)


 グレコローマン74kg級・葛西直人「自分は高卒。高卒でチャンピオンになった自衛隊の選手はあまりいないので、うれしいです。(先輩で第一人者の鶴巻宰がいない中での優勝)鶴巻先輩が出ていないので、優勝できるかもしれないと思っていました。自衛隊に優勝を持ちかえりたかったし、他の選手には負けられません。

 (決勝戦は守り切っての勝利)伊藤コーチから、グラウンドの守りだけはちゃんとしろと言われていたのでがんばりました。(キャリアが浅いことについて)レスリングを始めたのは自衛隊に入ってから。確か19歳の秋です(現在22歳)。高校時代は柔道をしていました。次は全日本選手権で鶴巻先輩に勝てるようにがんばりたいです」
(右写真=赤が葛西)


 グレコローマン84kg級・太田充洋「(初優勝をして)大変うれしいです。10何年かレスリングをやってきて、いつかここに立ちたいと思っていました。(五輪代表の松本慎吾が欠場して)松本さんからも、この大会で勝つしかない、と言われていました。松本さんからはたくさんのことを教えてもらっています。

 日体大の練習に参加させてもらったり、全日本の合宿で胸を貸してもらったり。だから今回、他の選手に負けるわけにはいかなかったです。失点が2回あったのは反省点ですね。当面は10月に開かれる地元・大分国体に向けてがんばっていきたいです」
(左写真=赤が太田)


 グレコローマン96kg級・山本雄資「初優勝なのでうれしいです。ただ、今大会には(五輪代表の)前年優勝者で天皇杯も優勝者している加藤賢三選手や昨年の天皇杯準優勝の斎川哲克選手、(3位の)北村克哉選手が出場していなかったですから、真の意味では日本一とは言えないかもしれません。逆にその3人の強豪選手が出場していないだけに、絶対に優勝しなければいけないと思いました。

 そのために、今回はディフェンスに重点を置いて練習を積んできました。大学生活最後の年なので、出場する大会はすべて優勝したいです。まずは来月に世界学生選手権に出場するので、結果を残したいです。天皇杯で加藤、齋川、北村選手と闘って勝ちたいです」
(右写真=赤が山本)

【取材・文=渋谷淳、三次敏之、撮影=矢吹建夫】



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