41ヶ国から145選手がエントリー…世界女子選手権展望【2008年10月５日】
世界女子選手権（10月11〜13日、東京・代々木競技場第１体育館）のエントリー選手がほぼ確定。６日現在で41ヶ国から145選手がエントリーしている。
外国選手は、10月２日に72kg級で３連覇を目指すスタンカ・ズラテバ（ブルガリア）のほかアフリカから３ヶ国が先陣を切って来日。４日にアフリカらから２ヶ国、６日には米国とフランスが来日した。このあと７日にカナダが来日し、８日から数多くの国が成田空港に降り立つ。
各階級の強豪を紹介しつつ、日本選手の優勝の可能性をさぐった（最終エントリーは試合の前日。出場選手が変わったり、追加される場合もあります）。
【48kg級】
北京オリンピックに出場したのはStadnyk Mariya（アゼルバイジャン＝３位）、Chun Clarissa（米国＝５位）、Enkhjargal
Tsogtbazar（モンゴル＝16位）、Dobre Estera（ルーマニア＝10位）。銅メダルを取ったStadnyk Mariya（アゼルバイジャン）は19歳の若さで、今年はシニアとジュニアの欧州選手を制している。坂本真喜子（自衛隊）の最大のライばろと考えていいだろう。
Chun Clarissa（米国）は北京五輪の米国代表の中で唯一出場する選手。伊調千春から１ピリオドを取った選手であり、あなどれまい。ロシアからは５月の北京五輪予選第１戦で優勝して出場権を獲得しながら、五輪代表を他の選手に奪われてしまったTazetdinova
Elzaが出てくる。20歳で成長途上なので注意が必要。
《エントリー選手》＝24選手
Stadnyk Mariya（アゼルバイジャン）
Chun Clarissa（米国）
Felice Silvia（イタリア）
Priyanka Singh（インド）
Kogut Oleksandra（ウクライナ）
Shakirova Liliya（ウズベキスタン）
Eshimovaturtbayeva Zhuldyz（カザフスタン）
Rushton Lindsay（カナダ）
Psatha Fani（ギリシャ）
Nurmatova Mikhrniso（キルギス）
Mobunga Rosy（コンゴ）
Matejova Lenka（スロバキア）
Tsai Pei-Ching（台湾）
Burcu Kepic（トルコ）
Jambora Maribel（フィリピン）
Hurnovich Tatsiana（ベラルーシ）
Sadowska Iwona（ポーランド）
Diantsilavina Mioranirina（マダガスカル）
Perez Guadalupe（メキシコ）
Enkhjargal Tsogtbazar（モンゴル）
Dobre Estera（ルーマニア）
Tazetdinova Elza（ロシア）
Su Guibei（中国）
坂本真喜子（日本）
【51kg級】
48kg級でアテネ五輪優勝、北京五輪３位のイリーナ・メルレニ（ウクライナ）が第２エントリーしている。同国の第１エントリーは今年の欧州３位であり、欧州ジュニア選手権優勝のBlahinya
Yuliya（ウクライナ）。どちらが出てくるか。
北京五輪48kg級に出場した選手はBoubryemm Vanessa（フランス＝７位）、Bakatyuk Tatyana（カザフスタン＝５位）、Rakhmanova
Zamira（ロシア＝11位）、Bremner Kyla（オーストラリア＝17位）。Boubryemm Vanessa（フランス）は本来51kg級の選手で、2005年世界２位、2006年欧州１位などの成績を残している。Bakatyuk
Tatyana（カザフスタン）は51kg級では2007年世界５位。Rakhmanova Zamira（ロシア）も51kg級で2007年欧州１位・世界７位の選手だ。
しかし、実績では３年連続世界一の坂本日登美（自衛隊）の右に出る選手はいない。
《エントリー選手》＝24選手
Gradyuk Nadya（アゼルバイジャン）
Maroulis Helen（米国）
Neha Rathi（インド）
Blahinya Yuliya（ウクライナ）、またはMerleni Irini（ウクライナ）
Mirzaeva Dinara（ウズベキスタン）
Bremner Kyla（オーストラリア）
Bakatyuk Tatyana（カザフスタン）
Bondy Jessica（カナダ）
Shailoobaeva Nurzat（キルギス）
Mobunga Nicky（コンゴ）
Sambou Isabelle（セネガル）
Tseng Pei-Tzu（台湾）
Dilek Aatkol（トルコ）
Angana Evangeline（フィリピン）
Boubryemm Vanessa（フランス）
Markevich Maryna（ベラルーシ）
Zasina Roksana（ポーランド）
Budu Natalia（モルドバ）
Otgontsetseg Davaasukh（モンゴル）
Rakhmanova Zamira（ロシア）
Park Heyjung（韓国）
Huang Wenjuan（中国）
坂本日登美（日本）
【55kg級】
2005〜08年の欧州チャンピオンであり、07年世界３位のGolts Natalia（ロシア）がエントリー。北京五輪は２回戦で吉田沙保里（ALSOK綜合警備保障）に敗れ、敗者復活戦でも前年世界２位の選手に敗れて８位だった。雪辱を期していることだろう。
他に五輪選手としては、Pavel Ana Maria(ルーマニア＝５位）、Sun Dongmei（中国＝アテネ五輪５位）などがいる。
Lazareva Tetyana（ウクライナ）は昨年の世界選手権５位で五輪出場権を獲得しながら、他の選手に譲ってしまった。それだけにこの大会にかけてくることが予想される。また、Poumpouridou Sofia（ギリシャ）は2002年の51kg級世界チャンピオンであり、今年は欧州３位。38歳のGudrun Hoie（ノルウェー）は世界選手権４度優勝の選手。
新旧そろった中で、吉田はどう闘うか。
《エントリー選手》＝21選手
Padilla Tatiana（米国）
Minguzzi Valentina（イタリア）
Kamlesh Devi（インド）
Lazareva Tetyana（ウクライナ）
Artikbaeva Aynur（ウズベキスタン）
Dymbayeva Meruert（カザフスタン）
Laverdure Brittanee（カナダ）
Francisco Mendonca Jacira（ギニアビサウ）
Poumpouridou Sofia（ギリシャ）
Yamani Mbele（コンゴ）
Lee Chiu-Ping（台湾）
Emriye Musta（トルコ）
Gudrun Hoie（ノルウェー）
Enid Rivera V（プエルトリコ）
Hruhoryeva Tatsiana（ベラルーシ）
Zwirydowska Anna（ポーランド）
Tsevegmed Naidan（モンゴル）
Pavel Ana Maria(ルーマニア）
Golts Natalia（ロシア）
Sun Dongmei（中国）
吉田沙保里（日本）
【59kg級】
北京五輪は63kg級に出場して16位だったSastin Mariann（ハンガリー）が、この階級で2005年２位、2006年５位と実績を残している。55kg級で北京五輪に出場した選手としては、Filipova
Alena（ベラルーシ＝13位）、Cristea Ludmila（モルドバ＝10位）がいる。
正田絢子（網野ク）は2005年世界選手権決勝でSastin Mariann（ハンガリー）に勝って優勝している。実力的には首一つ抜け出しているようだ。
《エントリー選手》＝21選手
Rix Deanna（米国）
Esposito Sabrina（イタリア）
Anita（インド）
Cherkasova Alla（ウクライナ）
Kuchimova Salomat（ウズベキスタン）
Stern Birgit（オーストリア）
Patroch Katherine（カナダ）
Kiiazova Nestan（キルギス）
Menavaza Bizi（コンゴ）
Hou Min-Wen（台湾）
Leyla Metin（トルコ）
Sastin Mariann（ハンガリー）
Silverio Gemma（フィリピン）
Silvia Joice（ブラジル）
Filipova Alena（ベラルーシ）
Pietrzyk Agata（ポーランド）
Cristea Ludmila（モルドバ）
Tsevegmed Enkhbayar（モンゴル）
Rekvava Julia（ロシア）
Zhang Lan（中国）
正田絢子（網野ク）
【63kg級】
北京五輪の代表選手としては、Zamula Olesya（アゼルバイジャン＝16位）、Odonchimeg Badrakh（モンゴル＝10位）、Khilko
Volha（ベラルーシ＝12位）がいる。この中でKhilko Volha（ベラルーシ）は今年の欧州２位、Odonchimeg Badrakh（モンゴル）は今年のアジア２位。ちょっぴり注意が必要か。
Bokhashvili Prieto Audrey（フランス）は昨年の59kg級の世界チャンピオンで、北京五輪には72kg級で出場して14位。新たな階級でどう闘うか。
２度の五輪とも出ていないが、Hartmann Nikola（オーストリア）は世界選手権を５度制した選手。Meng Lili（中国）は62kg級と67kg級で世界一になった経験を持つ選手。ロシアからは今年のゴールデンGP決勝大会を制し、過去世界２位の実績もあるVolosova Lyubov（ロシア）が出てくる。いずれもあなどれない選手だろう。
初出場の西牧未央（中京女大）は、これらの選手に名前負けすることなく闘うことができるか。
《エントリー選手》＝20選手
Zamula Olesya（アゼルバイジャン）
Berube Alaina（米国）
Butkevych Olga（英国）
Corbani Simona（イタリア）
Jakhar Geetika（インド）
Netreba Iryna（ウクライナ）
Hartmann Nikola（オーストリア）
Bouchard Justine（カナダ）
Papavasiliou Agoro（ギリシャ）
Milolo Nada（コンゴ）
Hou Yi-Fang（台湾）
Aysel Can（トルコ）
Bokhashvili Prieto Audrey（フランス）
Teodova Dimitrova（ブルガリア）
Khilko Volha（ベラルーシ）
Grabowska Paulina（ポーランド）
Odonchimeg Badrakh（モンゴル）
Volosova Lyubov（ロシア）
Meng Lili（中国）
西牧未央（日本）
【67kg級】
2005〜07年に３年連続世界２位で、北京五輪63kg級で伊調馨（ALSOK綜合警備保障）をあと一歩まで追い詰めたDugrenier Martine（カナダ）が本来の階級に復帰。３度めの前で逃した世界一に挑む。
北京五輪の63kg級に出場したのはMichalik Monika（ポーランド＝８位）、過去２度世界選手権を制しているLegrand Lise（フランス＝５位）。ロシア代表のKuksina
Natalyaは昨年の世界選手権３位、今年の欧州選手権２位。
今年のアジア・チャンピオンの新海真美（アイシンＡＷ）は、2006年世界学生選手権でDugrenier Martine（カナダ）にフォール勝ちしている。精神的な優位があるはずだ。
《エントリー選手》＝17選手
Pirozkhov Elena（米国）
Suman Kundu（インド）
Burmistrova Kateryna（ウクライナ）
Orlova Maria（ウズベキスタン）
Maierhofer Stephanie（オーストリア）
Dugrenier Martine（カナダ）
Michala Spoustova（チェコ）
Burcu Orskaya（トルコ）
Legrand Lise（フランス）
Beliayeva Hanna（ベラルーシ）
Michalik Monika（ポーランド）
Nasanburmaa Ochirbat（モンゴル）
Mudrag lena Diana（ルーマニア）
Kuksina Natalya（ロシア）
Choe Jinsuk（韓国）
Zhang Fengliu（中国）
新海真美（アイシンＡＷ）
【72kg級】
2006・07年世界チャンピオンで、北京五輪銀メダルのStanka Zlateva（ブルガリア）が出場してくる。浜口京子（ジャパンビバレッジ）との対戦成績は２勝２敗。世界一をかけた決着戦となるか。
北京五輪代表からはAkuffo Ohenewa（カナダ＝10位）、Conceicao Rosangela（ブラジル＝８位）が出てくる。米国代表はパンアメリカン選手権３度優勝のLee
Stephany。ウクライナ代表はアテネ五輪４位で昨年世界８位ながら北京五輪に出場できなかったSaienko Svitlana（ウクライナ）。
世界一返り咲き目指す浜口の敵は、Stanka Zlateva（ブルガリア）であることは間違いない。
《エントリー選手》＝17選手
Lee Stephany（米国）
Anmol（インド）
Saienko Svitlana（ウクライナ）
Gastl Marina（オーストリア）
Karpenko Darya（カザフスタン）
Akuffo Ohenewa（カナダ）
Ali Laure Annabelle（カメルーン）
Vrioni Maria-Louiza（ギリシャ）
Kapinga Karend Lucie（コンゴ）
Simge Yilmaz（トルコ）
Conceicao Rosangela（ブラジル）
Stanka Zlateva（ブルガリア）
Shynkarova Natallia（ベラルーシ）
Burmaa Ochirbat（モンゴル）
Starodubtseva Alena（ロシア）
Hong Yan（中国）
浜口京子（ジャパンビバレッジ）
【階級不明】
Boginskaya Anna（カザフスタン）
Nguyen Thi Tam（ベトナム）
Nguyen Thi Lua（ベトナム）
Tran Thi Hanh（ベトナム）
Aguis Rivas（ベネズエラ）
Mirna Henriquez（ベネズエラ）
Jarimit Wueffer（ベネズエラ）
Gloria Zavala（ベネズエラ）