第1回世界グラップリング選手権(スイス・ルッツェン)に3選手を派遣【2008年12月16日】
日本協会は12月15日、今月20〜21日にスイス・ルッツェンで行われる第1回世界グラップリング選手権に下記の3選手を派遣することを発表した。一行は18日に出発し、23日に帰国する。
「グラップリング」は関節技のあるレスリングで、2006年に国際レスリング連盟(FILA)が認定した新しいレスリングのスタイル。オリンピック種目入りを目指している。2007・08年は、やはりレスリングの新スタイルであるビーチレスリング、パンクレーションなどとともに「世界レスリング・ゲームズ」で実施された。今年、新たなレスリング・スタイルの先陣を切って単独で世界選手権を開催することになった。
【団長兼監督】鎌賀秀夫(スポーツ会館、日本協会環境委員会委員長)
【コーチ】太田章(早大教、1984年ロサンゼルス五輪・88年ソウル五輪銀メダリスト)
【選 手】
・80kg級 鶴屋浩(パラエストラ松戸)
千葉・松戸南高〜国際武道大レスリン部OB
元プロ修斗ウェルター級5位
他に修斗グラップリング、柔術などに取り組む
・80kg級 栗栖達也(パラエストラ松戸)
千葉・松戸南高レスリング部OB
ブラジリアン柔術、アマ修斗経験
2007年全日本社会人選手権グレコローマン84kg級3位
・92kg級 久能孝徳(チーム太田章)
国士舘高校まで柔道、その後レスリング、総合へ
2004年国際ブラジリアン柔術「パンアメリカン選手権」優勝
※いずれもGi(道着着用)、No-Gi(道着なし)に出場します。
大会のホームページによると、現段階で、50ヶ国近くから約300選手近くがエントリーしているという。1987年に女子が最初に世界選手権を開催した時は、わずか8ヶ国からの参加だった。それから14年後に五輪種目入りが決定し、2004年アテネ五輪から実施された。それを考えると、第1回大会にして50ヶ国近くが参加するグラップリングは、スタートから五輪種目入りに有利な状況を持っている。
大会は世界のスポーツ情報をオンエアする「トランス・スポーツ・ワールド(TSW)」を通じて世界に配信される予定。世界的に総合への関心が高まっている中、第1回大会にしてかなりの人の目にふれることになりそうだ。
◎グラップリングの主なルール
■試合時間 6分1ピリオド
■試合場 レスリング・マットを使用
■試合スタイル スパッツのみで闘う「No−Gi」と、道着を着て闘う「Gi」の2スタイル。
■階級 各スタイルとも男子5階級(60・70・80・92・125kg級)、女子4階級(48・55・63・72kg級)
■勝敗
(1)関節技、絞め技による一本勝ち
(2)判定。主なポイントは下記の通り。規定の時間を終了して同点の場合は最大2分間の延長
・テークダウン 1点または2点
・投げ技 3点
・サイドマウント 2点
・フルマウント 3点
・バックマウント 4点
・スイープ 1点
(3)テクニカル一本 15ポイント差がついた時
(4)負傷によるレフェリーストップ
(5)警告失格=消極的なファイト等の時に課せられるコーションを4度受けた時
■反則
打撃技、目を突くなどの行為