【特集】「来年の全日本選抜選手権も66kg級で出ます」…生涯現役の笹本睦(ALSOK綜合警備保障)【2008年12月25日】



 2000年シドニー五輪から3大会連続五輪代表、そして2007年世界選手権銀メダリストの笹本睦(ALSOK綜合警備保障)が本来の階級から1階級アップしてグレコローマン66s級に挑戦した。初戦は豪快なリフト技で得点を稼いで快勝したが、2回戦で全日本選抜選手権準優勝の岡本佑士(拓大)に「浮いてしまった」と悔やんだローリングを食らって、1−2で敗退した。(左写真=がぶり返しで岡本を攻めた笹本だが…)

 試合後、笹本は「岡本選手は力が強く、手首とかつかまれて痛かった」と、相手の強さを素直に認めた。今後については、「なんとも言えない。66s級では世界で通用しない。本当に(再び世界を)目指すなら60s級に戻します」と、11月の全国社会人オープン選手権で優勝した時と同じことを話した。いつまで66s級に挑戦し、いつから再び60s級に戻すのかなどのプランはすべて未定。ただし、一つだけ決心していることがある。

 それは“生涯現役”であること−。笹本の次の目標は来年6月の全日本選抜選手権。「階級は66s級で出ます」と目標を定め、「次はもうちょっと上にいけるように」と抱負も語った。今すぐに北京五輪前のような追い込みはしないが、2009年は元旦からの日体大合宿に参加する予定。国内で久々の黒星を喫したものの、大きなショックはなく、次の目標を見据えていた(右写真=試合に敗れ、苦笑い?の笹本)

 また、同期の松本慎吾(一宮運輸)がフリースタイルで優勝し、階級をまたいでの大会10連覇達成には「さすが」の一言。ただし、同期の素晴らしさより、若手のふがいなさが目についてしまったようで、「松本はフリースタイルを1ヶ月しかやってないのに(若手は負けてしまう)」と不満をこぼした。

(文=増渕由気子、撮影=矢吹建夫)


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