今夏、男子全日本チームで100日合宿を実施2007年2月23日】






 6月9〜10日の明治乳業杯全日本選抜選手権(東京・代々木第二体育館)で今年の世界選手権の日本代表が決まったあと、両スタイルの軽量級を中心に「100日合宿」を実施して強化することが決まった。

 期間は全日本選抜選手権後の6月18日から世界選手権直前の9月9日まで。8人程度の選手と和田貴広・男子フリースタイル専任コーチが国立スポーツ科学センター(JISS)を寝泊りさせ、日本代表選手として団結させ意識を高めさせるのが目的。和田コーチの指導で朝練習をJISSで実施し、午後のマットワークは自衛隊や大学へ出向いて行う。

 100日合宿は、1988年ソウル五輪前に行われた500日合宿にならい、2003年の世界選手権前と2004年アテネ五輪前にも実施した。


 500日合宿 1987年5月から1988年9月のソウル五輪前まで、東京五輪の選手村だった東京・参宮橋の青少年総合センターで実施した合宿。野田哲由トレーナー(のちにJリーグ、アビスパ福岡トレーナーほか)が常泊し、当初は各所属の監督やコーチが交代で泊り込み、88年4月からはモントリオール五輪金メダリストの高田裕司・現日本協会専務理事が当時の群馬・館林高教員を休職して常泊。選手の指導に専念した。

 1988年5月にソウル五輪代表が決まるまでは、階級によっては日本代表を争う2、3選手が同宿。ライバル意識が充満。この合宿を経て、フリースタイル48kg級の小林孝至、同52kg級の佐藤満がともに金メダル、同90kg級の太田章、グレコローマン52kg級の宮原厚次がともに銀メダルを取った。

 近くに代々木公園があり、ランニングする場所には不自由しなかったが、マットが常設されていたわけではなく、食事も一般のセンター使用者と同じだった。JISSではマットが常設されており、ウエートトレーニング場やメディカル施設が完備。栄養士のつくったスポーツ選手向けの食事が提供される。他競技のナショナルチームも合宿し刺激になるなど、環境的には500日合宿より恵まれている。



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