【特集】極東選手権レポート…木口道場・塚本裕昭2007年2月24日】

木口道場所属・塚本裕昭





 在日米軍関係のアメリカンハイスクールを中心に、韓国・グアム・沖縄を含めた13校が参加して、2007年の極東選手権大会が2月15〜17日、米軍横須賀基地内スュー・ジムにて開催されました。個人戦は15-16日、団体戦が17日、真冬の熱い戦いが3日間に渡り繰り広げられました。

 筆者は、横須賀高校レスリング部在籍中に本大会のサポート役としてレフェリーを努めてから、実に33年の月日が流れました。ベトナム戦争と、その後の中東での不安定な政状に翻ろううされ、この30年余り、在日米軍の規模も変化してきました。レスリングの強豪校は、現在では沖縄のカデナとクバサキが毎年上位を占めており、今年も同様の予測がされていました。

 しかし、今年は沖縄を抑えて韓国ソウルチームが地力を発揮し、上位へ駆け上りました。

 3日目には、日本協会福田富昭会長の代行として、総合格闘技委員会代表の木口宣昭氏が登場しました。全出場レスラー達の前で、通訳なしの英語でのスピーチを約15分間行い親善に精一杯時間を費やしていました
(左写真)

 かつて全米選手権大会でアメリカ伝説のレスラー「ダン・ゲーブル」と接戦を演じ
た日本の小さな巨人キグチを囲み、記念撮影が途切れることはありませんでした
(右写真=左から、ニコ・ヒンディー氏、ヨコスカ・キニック・ハイスクール・スポーツディレクター、スティーブ・ブルーム氏、米国国防省教育局太平洋地区ディレクター代理ディビッド・トラン氏、ヨコスカ・キニック・ハイスクール・代表そして木口宣昭氏)


 この大会は2年単位で持ち回り開催ということもあり、来年以降は沖縄へ場所を移して開催されます。今後のレスリング協会からの技術交流や大会支援等多く
のテーマについて話し合いが続いていました。

 コミュニケーションの問題を抱えながらも、この大会と日本審判団のサポートが30年以上も続いています。日米レスリング交流の底辺に流れる貴重なイベントだと思われます。

 アメリカンスクールでの短くも熱い10週間に渡るレスリングシーズンが幕を下ろしました。また来年度11月まで、彼らは野球やフットボールという別のスポーツに明け暮れながら、またレスリングのマットへ戻ってくることでしょう。そして、彼らの目指す頂点である「ファーイーストチャンピオン」に燃えることでしょう。


個人戦のオフィシャルを努めてくれた社会人と国士舘大・中大・日大からの審判員たち 沖縄カデナチームと記念撮影する代表選手の面々


《iモード=前ページへ戻る》

《前ページへ戻る》