明治乳業杯全日本選抜選手権 展望(2)完=フリースタイル【2007年6月6日】





★は全日本選手権優勝選手

 ◎フリースタイル

 
【55kg級】

 全日本選手権3連覇を果たした松永共広(ALSOK綜合警備保障)と、昨年の世界選手権代表でドーハ・アジア大会銅メダルの田岡秀規(自衛隊)の闘いが続く。全日本選手権と3月のヤシャ・ドク国際大会(トルコ)で松永が連勝。精神的な優位はできたか。

 5月のアジア選手権で優勝した齋藤将士(警視庁)や、学生王者の稲葉泰弘(専大)らも上位を狙う力がある。殊勲なるか。

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 『エントリー選手』

 《全日本選手権ベスト8選手》
★松永共広(ALSOK綜合警備保障
=左写真
 田岡秀規(自衛隊)
 冨田和秀(大東文化大)
 齊藤将士(警視庁)
 富岡直希(日体大)
 足立竜一(自衛隊)
 杉谷武志(自衛隊)
 湯元進一(自衛隊)

 《予選会勝ち上がり選手》
石山雄平(日体大)
大関亮太(青山学院大)
池田正徳(山梨学院大)
小俣将太(山梨学院大)
稲葉泰弘(専大)
佐賀井大樹(南九州大)
長尾武沙士(近大)


 【60kg級】

 両スタイルで最大の激戦階級だろう。昨年の世界選手権で学生選手としては27年ぶりにメダル(銅)を獲得した高塚紀行(日大)、全日本選手権でV2を達成し2年ぶりの世界選手権出場を目指す湯元健一(日体大)、世界ジュニア選手権3位の大沢茂樹(山梨学院大)、アテネ五輪銅メダリストで故障個所のオーバーホールからカムバックした井上謙二(自衛隊)が“4強”か? それぞれ勝ったり負けたりの勝負を展開しているので、勝敗の予想がつかない。

 ほかに、昨秋のNYACオープン(米国)優勝の清水聖志人(クリナップ)、5月のアジア選手権銀メダルの大館信也(自衛隊)と、国際舞台で実績を残している選手がいる。

 伏兵としての殊勲が期待できるのは、66kg級から階級ダウンした坂本将典(自衛隊)。66kg級時代は全日本大学選手権3位が最高だったが、3月の明治乳業杯全日本選抜選手権予選会で見せた強さは全日本コーチ陣から高く評価された。

 なお、全日本選手権に出場したプロ格闘家の山本“KID”徳郁は、同大会での負傷が癒えず、欠場を表明している。

湯元健一VS井上謙二の対戦成績

2005年全日本選抜選手権    湯元健一○[2−0 (1-0=2:03,1-0=2:13)]●井上謙二
2006年度全日本選手権      湯元健一○[2−0(4-0,4-0)]●井上謙二
2007年ヤシャ・ドク国際大会   井上謙二○[2−1(1-0,0-2,1-0)]●湯元健一

湯元健一VS大沢茂樹の対戦成績

2004年JOC杯ジュニア選手権   湯元健一○[10−4]●大沢茂樹
2005年全日本学生選手権     大沢茂樹○[不戦勝]○湯元健一
 〃  国民体育大会        大沢茂樹○[2−0(内訳不明)]●湯元健一
 〃   全日本大学選手権     大沢茂樹○[2−1(2-4,5-4,2-1)]●湯元健一
2006年度全日本選手権       湯元健一○[2−1(2-3,2-0,3-0)]●大沢茂樹

湯元健一VS高塚紀行の対戦成績

2002年国民体育大会(少年)   高塚紀行○[6−0=6:00]●湯元健一
2004年JOC杯ジュニア選手権  湯元健一○[3−2=6:00]●高塚紀行
 〃   全日本学生選手権    湯元健一○[判定(スコア不明)]●高塚紀行
 〃   全日本大学選手権    高塚紀行○[3−1=6:00]●湯元健一
2005年東日本学生リーグ戦   湯元健一○[2−1(1-0,0-1,1-0)]●高塚紀行
 〃   全日本選抜選手権     湯元健一○[2−0(1-0,1-0)]●高塚紀行
 〃   国民体育大会        湯元健一○[2−1(0-2,1-0,4-0)]●高塚紀行
 〃   全日本選手権        湯元健一○[2−0(1-0,3-0)]●高塚紀行
2006年全日本選抜選手権    高塚紀行○[2−1(0-2,2-0,4-0)]●湯元健一
 〃   全日本学生選手権    湯元健一○[2−1(内訳不明)]●高塚紀行

高塚紀行VS大沢茂樹の対戦成績

2005年JOC杯ジュニア選手権  高塚紀行○[2−1(A-2,2-0=2:21,1-0)]●大沢茂樹
 〃  東日本学生リーグ戦    大沢茂樹○[2−0(1-0,A-2)]●高塚紀行
 〃  全日本選抜選手権     高塚紀行○[2−0(2-1,2-1)]●大沢茂樹
 〃  全日本学生選手権     高塚紀行○[2−1(内訳不明)]●大沢茂樹
 〃  全日本学生王座決定戦  大沢茂樹○[2−1(内訳不明)]●高塚紀行
 〃  全日本大学選手権     大沢茂樹○[2−0(3-1,A-2)]●高塚紀行
2006年全日本大学選手権     高塚紀行○[2−1(1-0,3-B,4-1)]●大沢茂樹
2006年度全日本選手権      大沢茂樹○[2−0(2L-2,3B-3]●高塚紀行

井上謙二VS大沢茂樹の対戦成績

2004全日本選手権   井上謙二○[2−0(TF6-0,3-3)]●大沢茂樹

※井上謙二−高塚紀行は対戦なし

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 『エントリー選手』

 《全日本選手権ベスト8選手》
★湯元健一(日体大=左写真
 井上謙二(自衛隊)
 大沢茂樹(山梨学院大)
 大館信也(自衛隊)
 山本"KID"徳郁(KILLER BEE)
 高塚紀行(日大)
 藤本健太(近大ク)
 井上真一(警視庁)

 《予選会勝ち上がり選手》
前田翔吾(日体大)
鈴木洋平(青山学院大)
嶋村英宣(東洋大)
安沢  薫(早大)
有働  健(徳山大)
岩永将平(群馬大)
坂本将典(自衛隊)
清水聖志人(クリナップ)
太田亮介(警視庁)


 【66kg級】

 ドーハ・アジア大会の銀メダリストで、全日本チャンピオンの小島豪臣(周南システム産業)が2年連続の世界選手権出場を目指す。全日本2位で冬の欧州遠征に抜てきされた米満達弘(拓大)、学生二冠王の佐藤吏(ALSOK綜合警備保障)、国体優勝の金渕清文(青森・光星学院高教)、アテネ五輪5位の池松和彦(K−POWERS)が挑む。

 全日本選手権では古里光司(神奈川・田名高教)が佐藤を破っており、伏兵の殊勲があるか。2005年全日本2位の藤本浩平(拓大)も優勝してもおかしくない実力を持つ。

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 『エントリー選手』

 《全日本選手権ベスト8選手》
★小島豪臣(周南システム産業=左写真
 米満達弘(拓大)
 池松和彦(K-POWERS)
 古里光司(神奈川・田奈高教)
 青山久志(東洋大)
 金渕清文(青森・光星学院高教)
 佐藤  吏(ALSOK綜合警備保障株式会社
 藤本浩平(拓大)

 《予選会勝ち上がり選手》
志土地翔大(日体大)
森川一樹(山梨学院大)
細越孝紀(専大)
渡辺友哉(専大)
山本英典(自衛隊)
小原康司(自衛隊)
佐立匡史(自衛隊)
鈴木崇之(警視庁)


 【74kg級】

 長島和幸(クリナップ)が初の全日本王者となり、冬の欧州遠征、5月のアジア選手権と国際試合の経験を積んだ。その成果を発揮し、世界選手権のキップを取れるか。

 全日本選手権の連覇記録が「7」で止まったアテネ五輪代表の小幡邦彦(ALSOK綜合警備保障)は、萱森浩輝(新潟・新潟県央工高教)へのリベンジと、長島を破っての“指定席”奪還を目指したい。

 萱森は全日本選手権決勝では長島に惜敗だった。あと一歩の壁を乗り越え、世界選手権へコマを進められるか。全日本3位の加藤陽輔(秋田県協会)、学生王者の工藤豪己(日大)の上位進出なるか。

 なお、プロ格闘家の宮田和幸(フリー)はプロの試合とのからみのため、棄権を表明している。

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 『エントリー選手』

 《全日本選手権ベスト8選手》
★長島和幸(クリナップ=左写真
 萱森浩輝(新潟・新潟県央工高教)
 加藤陽輔(秋田県協会)
 小幡邦彦(ALSOK綜合警備保障)
 山名隆貴(日体大)
 宮田和幸(フリー)
 秋本直樹(日大OB)
 尾崎秀典(群馬大)

 《予選会勝ち上がり選手》
長谷川大輝(立命館大)
伊藤祥吾(日体大)
荒川 翔(東洋大)
中筋祐太(岐阜・大垣日大高教)
大月葵斐(早大)
工藤豪己(日大)
高橋龍太(自衛隊)
伊藤啓太(拓大)


 【84kg級】

 初の全日本王者に輝いた鈴木豊(自衛隊)が波に乗って世界選手権のキップを奪取できるか。昨年世界10位に入った松本真也(日大)、2005年の世界選手権代表の山本悟(岡山・烏城高教)、全日本大学選手権2位の伊藤拓也(早大)、日体大の主力選手に成長した門間順輝らが打倒・鈴木に挑む。

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 『エントリー選手』

 《全日本選手権ベスト8選手》
★鈴木  豊(自衛隊=左写真
 山本  悟(岡山・烏城高教)
 松本真也(警視庁)
 藤本大輔(日体大)
 伊藤拓也(早大)
 柴田  寛(山口県体協)
 山縣養一(日大)

 《予選会勝ち上がり選手》
門間順輝(日体大)
小室直人(山梨学院大)
浅見哲郎(早稲田大)
小林敏雄(専大)
鈴木聖二(専大)
青木太志(明大)
濱田浩見(徳山大)
永田裕城(日大)
亀井謙吾(日本文理大)


 【96kg級】

 3年連続世界選手権出場を目指す小平清貴(警視庁)に挑むのは、全日本3位の米山祥嗣(K−POWERS)と宮路高行(拓大)。ここに84kg級学生二冠王の磯川孝生(山口県協会)が1階級アップして参戦する。米山、宮路のみならず、一気に小平を越えることができるか。

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 『エントリー選手』

 《全日本選手権ベスト8選手》
★小平清貴(警視庁=左写真
 米山祥嗣(K-POWERS)
 宮路高行(拓大)
 木暮僚太(山梨学院大)
 濱田圭介(中大)
 相沢  純(東洋水産)


 《予選会勝ち上がり選手》
東  誠次(立命館大)
下屋敷圭貴(日体大)
原田大士(福岡大)
安西信昌(明大)
畑  俊輔(日大)
内藤光祥(日大)
湯川栄光(ジャンボグループ)
磯川孝生(山口県協会)


 【120kg級】

 全日本選手権6連覇を達成した田中章仁(FEG)が、2年ぶりの世界選手権出場を目指す。昨年はひざの手術に踏み切っての世界選手権欠場。まだ日本選手には負けていない。

 昨年、1年生ながら学生二冠王に輝いた荒木田進謙(専大)は、体調が万全なら対抗になりうるが、4月のJOC杯ジュニアオリンピックでひざを負傷している。どこまで回復しているかが鍵になる。

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 『エントリー選手』

 《全日本選手権ベスト8選手》
★田中章仁(FEG=左写真)   
 荒木田進謙(専大)
 桜井紀宏(日体大)
 秋山智史(山梨学院大)
 西田耕一朗(福井県協会)
 山口恭平(徳山大)


 《予選会勝ち上がり選手》
田中譲治(大東大)
沢  翔大(福岡大)
渡辺文博(明治大)
相沢優人(日大)
小椋健太(桃山学院大)
高林  務(日本文理大)
小山田芳彦(拓大)



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