【特集】レスリング王国の“源流”東京・青山にレスリング教室がオープンへ【2007年8月9日】






 「青山レスリング会館」と言っても、何のことか全く分からない人の方が多い時代となったが、日本レスリングが世界に名だたる王国を築いた昭和30年代、レスリングの常設合宿所であり、試合場にもなり、多くの強豪の汗と涙がしみついた、いわば“レスリング王国ニッポンの総本山”が「青山レスリング会館」だ。

 その跡地から直線距離にして約500メートルの場所にある港区立青山中学校に、キッズから大人までを対象としたレスリング教室「フィギュア・フォー・クラブ」がオープンすることになった。

 それに先立って8月8日、その名の由来となった元プロレスラーのザ・デストロイヤー氏を招き、日米親善少年・少女レスリング交流会が行われ、港区の武井雅昭区長、青山レスリング会館で汗を流した日本協会の今泉雄策副会長らも顔を見せ、レスリング王国の“源流”でのレスリング教室の門出を祝った。

 港区役所に勤務し、同区に住む日本協会の村本健二・特定理事が推進し、港区教育委員会の後援を得て、財団法人Kissポート財団との共催でスタートするもの。区がキャンバス1面を購入してくれ、日大OBの本多尚基さんを監督に迎え入れ、9月から毎週日曜日の午前中に誰もが参加できるレスリング教室を開講。そのままクラブに発展させていく見込み。

 名称の「フィギュア・フォー」というのは、毎年、港区の麻布祭りに参加してくれるザ・デストロイヤー氏の必殺技「フィギュアー・フォー・レッグロック」(足4の字固め)にちなんで名づけられた。

 交流会では、全国少年少女選手権のために来日したザ・デストロイヤー・チームのほか、木口道場、法大の選手などが特別参加。打ち込みなどの練習
(左写真)、少年選手による日米対抗戦などが行われた。

 また、港区民で9月の世界選手権(アゼルバイジャン・バクー)に出場する男子グレコローマンの豊田雅俊選手(警視庁)の壮行会も兼ねており、区長らから花束・激励金などが贈呈され、豊田選手がグレコローマンの技の説明や、キッズ選手の練習相手を務めるなど交流も行われた。


武井雅昭区長のあいさつ。港区が全面支援のレスリング教室だ。 全国少年少女選手権を前に、“日米対抗戦”を実施。 激励を受けた港区民、豊田雅俊選手はレスリングの技を紹介。

昨年の交流会に続いて参加の山本KID徳郁選手が豊田選手を激励。一瞬つかみかかろうとしたが、すぐに笑顔で握手。 山本美憂(右)・聖子(左)姉妹と女子プロレスラーの吉田万里子選手。聖子さんは10月、ママになる。 引退して?年。いまだにザ・デストロイヤーの名前は健在。生存している数少ない力道山のライバル選手だ。



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