【特集】「世界2連覇の最大の敵は浜口京子選手です」…女子72kg級、スタンカ・ズラテバ【2007年8月10日】







 今月初めにブルガリア・ソフィアで行われた「ダン・コロフ国際大会」は、女子の試合も行われ、72kg級はブルガリア初の世界チャンピオン、スタンカ・ズラテバ(ブルガリア)が3試合すべてにフォールまたはテクニカルフォールによる2−0で勝って優勝、大会の最優秀選手に選ばれた
(右写真:中央がズラテバ。決勝の相手は2006年アジア2位のオチルバト・ブルマー=モンゴルで、フォール勝ち)

 昨年の世界選手権の浜口京子選手との決勝は、第2ピリオド開始直後に明らかに故意と思える頭突き攻撃を仕掛け、日本協会が国際レスリング連盟に抗議する事態が起こったが、今年4月の欧州選手権でも2連覇しており、やはり実力はある。

 世界2連覇を目指すスタンカに聞いた。(聞き手・撮影=ビル・メイ記者)


 ―― 優勝おめでとうございます。私は4月の欧州選手権でのあなたの優勝も見ています。そのあと今大会まで、何かの大会に出場しましたでしょうか。(左下写真=ギリシャ選手の快勝したズラテバ)

 
ズラテバ いえ、出ていません。時々ポーランドに練習に行きましたが、大会には出ていません。

 ―― このあと、世界選手権までの予定は?

 
ズラテバ ウクライナへ行き、約2週間、地元の選手と練習します。
 
 ―― 今年の世界選手権の目標は?
 
 
ズラテバ もちろん優勝です。

 ―― そのために、最大の敵はだれと考えていますか?

 
ズラテバ 言うまでもなく日本の浜口京子選手です。他に、中国、アメリカ、カナダの選手に注意しています。(

 ―― 昨年の世界選手権のあと、日本協会がFILAに(頭突き攻撃を)抗議したことを知っていますか?

 
シメオン・ステレフ(ズラテバのコーチ) 聞いています。しかし、私はすべての人に、私たちのやっていることは、バレエではなく、レスリング、すなわち闘いだということを知ってほしいと思います。レスリングでは頭が相手の顔に当たることはよくあります。私もスタンカとの練習中に顔に直撃されたことがあります。選手はこうした事態からも守ることを習得しなければならないのです。(右写真=ズラテバとステレフ)

 ―― あなたは、いつ、何が起こったのか知っていますか? そうしたことが起こるのは、よくないことだとは思わないのですか?

 
ステレフ 繰り返しになりますが、私たちのやっていることはレスリングであり、バレエではありません。闘う時は、すべてが一瞬のうちに動きます。そして、誰もが興奮状態になっています。何かを考える余裕はありません。試合が始まったら闘いなのです。しかし、マットを降りたら、いい友達であるべきです。

 ―― ありがとうございました。



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