男子フリースタイル全日本合宿がスタート【2006年2月23日】




 男子フリースタイル全日本チームの今年2回目の合宿が2月22日、東京・国立スポーツ科学センター(JISS)でスタートした。前日でグレコローマンの熱気ある全日本合宿が終了していたが、フリースタイルも張り合うかのように初日からフル回転。早大、中大の学生選手とともに、技の研究のほか、スパーリング5セット(1セット=2分×3ピリオド)、徹底した補強トレーニングなどで汗を流した。

 練習には、アテネ五輪の55kg級銅メダリストの田南部力選手(警視庁)が参加し、全日本チャンピオンともスパーリング。まだ引退は表明していないものの、1年半も戦列を離れている選手相手に日本チャンピオンが押されており、練習終了後に富山英明強化委員長(日大教)が「こんなことで世界で勝てるか!」と一喝。「タックルでクラッチを取られたら、間違いなく(テークダウンを)取られるのが世界のレスリングだ。学生が相手でも、絶対にタックルを取らせないという気持ちで闘え。もっと気合を入れろ」と、叱咤激励した。

 富山委員長は、トリノ五輪で岡崎朋美選手が100分の5秒差でメダルを取れなかった事例を挙げ、「わずかの差だが、そのくらいの差の間に何人もひしめいているのが世界だ」と、勝負の世界の厳しさを伝えた。

 合宿は28日まで行われる。




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