【特集】危なげない試合で圧勝優勝…51kg級・坂本日登美【2006年3月29日】






 「この階級がオリンピックで実施されれば・・・」。51kg級・坂本日登美(自衛隊)の戦いを観た関係者、観客の誰もがそう思ったに違いない。もし、51kg級が北京オリンピックで実施されるなら、本番までまだ2年以上ある今、既に金メダル候補ナンバーワン。いや、間違いなく金メダルを獲得してくれるだろう。そう確信さる、全く危なげない完璧な戦いぶりだった。

 1回戦シードで試合のなかった坂本は、前原愛(関大)との2回戦、第1ピリオド9−1からフォール勝ち。続く準決勝でも、第1ピリオド6−0から本橋裕子(中京女大)をフォール勝ちで倒し、決勝戦へ。

 決勝では、同じく中京女大の後輩となる甲斐友梨の挑戦も退け、第1ピリオド7−0、第2ピリオド3−0と完封。対戦相手にレスリングをさせぬまま、2003年以来3年ぶりとなるクイーンズカップ女王に輝くとともに、優秀選手賞を獲得した。

 試合後、坂本は「今年の世界選手権後、55kg級に転向します」と宣言。「吉田(沙保里)選手(ALSOK綜合警備保障)はまだまだはるか上にいる存在ですけど、オリンピックで妹(真喜子)と優勝することを目標に、1日1日全力で練習して追いかけます」と、北京オリンピック金メダル獲得計画を語った。

(文=宮崎俊哉) 


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