五輪のレスリング実施が恒久化する可能性も…IOCに26競技固定化案【2006年4月20日】





 国際オリンピック委員会(IOC)理事会は今月、夏季五輪国際競技連盟連合(ASOIF)と会合し、ASOIFの提案を受け取った。提案は、2016年大会以降の夏季五輪で、2012年に実施される26競技を「中核競技」として固定化し、残り2競技を五輪ごとに入れ替える案。「中核競技」は、よほど大きな問題(汚職や深刻なドーピング問題)が起きない限り除外されない内容で、五輪競技として生き残りを目指すレスリングには、明るい材料となる。

 IOCのジャック・ロゲ会長(ベルギー)は当初、五輪の肥大化防止などのため、4年ごとに実施競技を見直すこととし、昨年のIOC総会で野球とソフトボールが2012年ロンドン五輪から除外された。

 しかし、五輪の安定的な発展のためには、実施競技を頻繁に変えるのはよくないと考えが変わったようで、国際競技連盟(IF)にとっても、五輪競技から外されないために、競技そのもの普及・発展よりもIOCへの“ロビー外交”に力を注ぐ事態を引き起こし、スポーツの発展に好ましい状態ではないと判断したもよう。IOCは26競技固定化案を受け入れ可能と判断しているという。

 ロゲ会長は、2016年大会の実施競技の決定方法について、「来年7月の総会で最終決定したい」としており、26競技固定化案が通れば、2009年総会は、2016年大会の26競技以外の2競技を決める会議となる。

(参考記事=共同通信)


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