【特集】2試合に圧勝。際立った強さの西牧未央(中京女大)【2006年4月23日】






 全日本レベルの大会でも上位に食い込み、善戦を繰り広げる実力を持つ女子59kg級の西牧未央(中京女大=右写真)。ジュニアの大会に対しても、試合への姿勢は変わらない。「出る試合は全部勝つ」ときっぱり言う。

 JOC杯ジュニアオリンピックでは1階級上の63kg級に出場し、その言葉通り、序盤からすばやい動きで積極的に点を取りにいった。準決勝(初戦)の丸山明子(神奈川・大岡ク)戦では開始21秒でフォール勝ち。決勝の高橋海里奈(東京・山手学院高)戦でも、第1ピリオドは凄まじい勢いでポイントを重ね、第2ピリオドでしっかりフォールを決めた。西牧の強さが際立っていた2試合だった。

 今回は闘志を燃やす決定的な要因があった。3月末のジャパンビバレッジクイーンズカップ準決勝で、微妙な判定の末に敗れたことだ。「すごく悔しかった」と目の色が変わった。「結局、自分が弱かったということ。誰が見ても(技が)決まったと思えるようにしなければ駄目」。悔しさはいまだに消えない。しかし、その気持ちを確実に自分の力に変えている。

 一試合一試合を全力で戦う。そして、「早く日本一になって、日本代表として世界に行きたい」が今の素直な気持ちだ。まだまだ秘めた可能性を持っている。今後、全日本の59`級がさらに激戦となることは確かだ。

(取材・文=神谷衣香)


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