【特集】最後の世界ジュニア選手権にかける柴田瑞穂(中京女大)【2006年4月23日】






 「最後のJOC杯だったので、絶対に優勝しようと思った」。この大会で連覇をかけたジュニア55kg級の柴田瑞穂(中京女大=右写真)には、その先にもう一つ目標があった。世界ジュニア選手権(8月29日〜9月3日、グアテマラ・グアテマラシティー)だ。昨年の世界ジュニア選手権では、敗者復活から3位決定戦に這い上がったものの、そこで敗れ5位に終わった。年齢の関係で、リベンジのチャンスは今年が最後だ。

 決勝の国枝美香(同志社大)戦では、なかなかタックルに入れず第1ピリオドを先取された。しかし、そこで「最後だし、絶対取らなければ」と気を引き締め、第2ピリオドでは得意の片足タックルが決まった。第3ピリオドも片足タックルがさえ、自分のペースで試合を終えることができた。

 「序盤は落ち着いて攻めることができなかった。自分の悪いところが目立ってしまった」。優勝しても、自己採点は厳しい。「もっと練習しないと…」と気のゆるむ様子はなかった。

 2年連続優勝に対しても、「最高の環境で練習しているので、ジュニアでトップにいるのは当たりまえ」と言い切る。今年の世界ジュニア選手権での目標は、『優勝』だけだ。1年前の苦い記憶を、グアテマラでかき消せるか。最後の世界ジュニア選手権、柴田の挑戦に注目だ。

(取材・文=神谷衣香)


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