【特集】予想以上の緊張感をはね返す…48kg級・伊調千春主将【2006年5月21日】






 圧勝続きで3連覇を達成し、主将の重責を果たした48kg級の伊調千春(ALSOK綜合警備保障)はホッとひと息。「(一流選手ぞろいなので)自分のすることはないと思っていたけど、初戦のアメリカ戦の前は体のあちこちがつってしまった」と、想定外の体の変調。「無意識のうちにも、緊張感に襲われていたんですね」と振り返る。

 地元の応援も予想以上のプレッシャーがかかった要因。東京の体育館にくらべると応援席とマットとの距離が近く、応援の声もよく聞こえる会場。「大学時代の友達も多く来てくれ、応援してくれた。声がよく聞こえました」と言う。そんな中で胴上げは、昨年のフランスで受けた胴上げ以上の感激で、「気持ちがよかった」そうだ。

 圧勝続きだったとはいえ、他国のレベルアップは肌で感じた。「今のままの練習では、これからは、いい色のメダルは取れない」と気を引き締め、「明日から練習を再開したい。1から勉強し直して、9月の世界選手権へつなげたい」と、早くも次の目標を見すえた。

 また最後に敗れてしまった浜口京子選手に対しては「今回の負けが世界選手権へつながると思う。本人もそう思っていると思う。必ず飛躍へつなげられると思う」とエールを送った。



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