ゴールデン・グランプリ決勝大会出場選手が帰国【2006年6月28日】


6人のメダリストたち。前列左から正田、甲斐、松川、後列左から笹本、鈴木、西牧=撮影・矢吹建夫 ゴールデンGP決勝大会に出場した選手たち。9月の世界選手権へ向けて最高の弾みをつけた=撮影・同
地元の子供から記念写真をねだられた日本選手。日本選手は「強いだけでなくフレンドリーだ」。(Charles Canfield=撮影・提供)

バクー在住Charles Canfieldの提供写真

 6月23〜25日にアゼルバイジャン・バクーで行われたゴールデン・グランプリ決勝大会に出場した日本選手が27日、帰国した。

 女子の金浜良コーチ(ジャパンビバレッジ)は「どの選手も先制力がつき、追いつかれても再び突き放す力もついた」と、選手の粘りに満足そう。「追いつかれて同点にされるのと、追いついて同点にするのとでは、余裕の面で違う」とのことで、先制力が身についたことで「今後の実力アップにつながる。二番手の選手でも世界で闘える力がついた」と、金4・銀1の成績を高評価した。

 男子は60kg級の笹本睦(ALSOK綜合警備保障)が唯一銅メダルを取った。しかし、初戦(準決勝)で世界3位のエウセビウ・ディアコヌ(ルーマニア)に敗れ、組み合わせの関係で3位決定戦なしの銅メダル。それだけに「メダリストによる記念撮影を」という声にも、当初は「1勝もしていないから…」と固辞。満足のいく結果でないことが顔に表れていた。
 
 しかし、嘉戸洋コーチ(日本協会専任コーチ)は、「(ディアコヌとの試合は)3月のニコラ・ペトロフ国際大会での対戦の時に比べて差が縮まっている。攻撃すべきパターンがより明らかになった。世界選手権前に対戦できたのは大きい」と話す。世界王者のアルメン・ナザリアン(ブルガリア)はいなかったものの、世界2、3位の選手が出場していて、闘いを研究できたことも合わせ、遠征の収穫を口にした。

 1勝2敗に終わった74kg級の鶴巻宰(国士大)に関しても、3月の遠征で負けたフランス選手にリベンジするなど成果があったことを口にする一方、「防御の時はあっさり組み手のチェンジを許すのに、攻撃の時は時間がかかる。まだ細かいところを強化していかなければならない」と話し、フリースタイル55kg級の稲葉泰弘(専大)については「自分のパターンがまだできてない。相手に合わせず、自分の組み手で相手を動かすことが必要」と評した。



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