日本協会・笹原正三前会長がFILA殿堂入り…日本協会に連絡届く【2006年7月11日】





 外国のレスリング関連の複数のホームページで報じられていた日本協会前会長の笹原正三氏(写真)の国際レスリング連盟(FILA)の殿堂入りの情報が7月10日、日本協会に届いた。日本からの殿堂入りは、2004年に選出された76年モントリオール五輪と世界選手権4度優勝の高田裕司・現日本協会専務理事、05年に選出された64年東京五輪と68年メキシコ五輪を連覇した小幡(旧姓上武)洋次郎氏に次いで3人目となる。

 笹原正三氏は山形・山形商時代までは剣道の選手で、中大に進学してからレスリングに取り組み、フリースタイル・フェザー級で1954年世界選手権(東京)で金メダル、1956年メルボルン五輪でも金メダルを取った。またさきを考案し、“またさきの笹原”と世界中に知られた。

 現役を引退後は、八田一朗会長を助けて強化に尽力し、1960年ローマ五輪、64年東京五輪にコーチとして参加。87年4月に日本協会の理事長へ就任。89年4月から03年3月まで7期14年にわたって会長を務めた。英語に堪能で、この間、FILAの副会長や日本オリンピック委員会(JOC)の副会長を歴任した。現在は日本マスターズ・レスリング連盟の会長。

 授賞式は9月の世界選手権(中国・広州)の最中に行なわれる。


 笹原正三氏の話「レスリングは心身を鍛えるのに最も適したスポーツだと思い、その素晴らしさを世間に伝えようと尽力してきた。FILAの副会長に就任した時は、日本の代表としてではなく、グローバルな立場でレスリングの発展に貢献してきた自負を持っている。これからも、この素晴らしいスポーツを後進に伝えていくために努力したい」



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