男子フリースタイルの全日本チームが帰国【2006年8月9日】





 7月26日からロシア・カリニングラードへ遠征していた男子フリースタイルの全日本チームが8月8日、帰国した(左写真)。帰国前に同地で行われた「ベログラゾフ国際大会」は、ロシア選手が多く出場した中、55kg級の田岡秀規(自衛隊)、60kg級の高塚紀行(日大)、66kg級の小島豪臣(周南システム産業)の3人の世界選手権代表が優勝。他に銀1個、銅2個を獲得する好成績。世界選手権へ向けて赤明るい材料ができた。

 和久井始監督(自衛隊)は「合宿の中でロシアのレスリングを学ぶことを主眼においていたが、試合で結果を出してくれ、こちらの収穫の方が大きかった。みんなが最後まであきらめずに闘ってくれた結果だと思う」と振り返る一方、「まだ上がいる。この成績に浮かれることなく、反省点を分析し、世界選手権までに仕上げたい」と言う。和田貴広コーチ(日本協会専任コーチ)は「若い選手が多いだけに、合宿と試合の両方できたことに効果があった」と、最近恒例になっている“合宿+試合”の遠征を評価。大会は、ロシアから他の旧ソ連や東欧に流れた選手も多く参加したそうで、「決してレベルの低い大会ではなかった。この中で好成績を残したことは素晴らしい。選手には勢いがあり、接戦を勝つ強さを見せてくれた」と評価した。

 フリースタイル・チームはこの後、8月22日から28日に東京・国立スポーツ科学センター(JISS)で合宿を行う。


 55kg級:田岡秀規「思い切ってやろうと思い、それがよかった。(世界2位の選手を破った、との問いに)まだ、マンスロフがいます。今は早く闘ってみたいという気持ちです。でも、もっといろんな選手とやりたかったのが正直なところ。出場した世界の上位選手は一人だけでしたから。もっと経験を積んで世界選手権に臨みたかった。次の大会は本番になってしまいますが、自分の実力のすべてを出したい」

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マンスロフ=03・05年世界チャンピオンのディルショド・マンスロフ(ウズベキスタン)。今年3月の対戦で田岡はあと一歩まで追い詰めている。

 
60kg級:高塚紀行「3月の遠征の結果があまりよくなかったので、この優勝はうれしい。(昨年の世界ジュニア選手権銅メダルに続く好成績に)徐々にいい成績を出すことができていると思う。ポッと出るタイプではないので、少しずつです。世界選手権にいい形で臨めるようにこれからも頑張っていきたい」

 
66kg級: 小島豪臣「相手がそんなに強くはなかったんですけど。海外での優勝はうれしかった。でも、まだ上がいる。この結果に満足することなく、次の世界選手権へ向けて頑張っていきたい」

メダルを取った選手たち。左から長島和幸、松永共広、小島豪臣、高塚紀行、田岡秀規、小幡邦彦 見事金メダル獲得した(左から)小島、高塚、田岡。




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