松本慎吾(一宮運輸)は準々決勝黒星、加藤賢三(自衛隊)は敗復2回戦で敗退…世界選手権第2日【2006年9月26日】






 世界選手権第2日は9月26日、中国・広州の天河体育館で男子グレコローマン3階級が行われ、84kg級の松本慎吾(一宮運輸)は2勝をマークして4回戦(準々決勝)まで勝ち上がったものの、昨年欧州3位のハドリ・ハサヤ(グルジア)に1−2で惜敗。ハサヤが準決勝で敗れたため、敗者復活戦へ回れなかった。

 74kg級の菅太一(警視庁)は、初戦(2回戦)で今年のゴールデン・グランプリ王者のイルガー・アブデュロフ(アゼルバイジャン)を負傷棄権による勝利で退けた。しかし、3回戦でトーマス・ダンツラー(米国)に0−2で敗れ、ダンツラーが決勝に残れなかったため、敗者復活戦へ回れなかった。

 96kg級の加藤賢三(自衛隊)は1回戦で欧州3位のマレク・スベッツ(チェコ)に0−2で黒星。スベッツが決勝へ残ったため敗者復活戦へ回り、同1回戦は (ギリシャ)に終盤のローリングが効いて勝利。しかし同2回戦で昨年の世界王者ハムザ・イェルリカヤ(トルコ)に0−2で敗れた。

 各試合結果は下記の通り。(撮影=矢吹建夫)


 ◎男子グレコローマン

 
【74kg級】菅太一(警視庁)     15位=38選手出場


1回戦  BYE

2回戦 ○[途中棄権 1P1:54(1-1)] Ilgar Abdulov(アゼルバイジャン)

 《1P》スタンド戦は0−0。グラウンドでは防御となった菅は30秒を耐え抜き1−0へ。攻撃でリフトを仕掛けたが、うまく体を返されて逆にバックを取られ、1−1。しかし、ブレークとなったあと、アブデュロフが脚を痛め、試合続行不可能へ。菅が幸運な勝利を挙げた。

3回戦 ●[0−2(0-4,0-3)] Thomas Dantzler(米国)

 《1P》スタンドの攻防で、菅は崩されてバックを奪われる。グラウンドの防御になり、俵返しを防御したものの、反対側に返されてニアフォールを奪われ、0−3。自らの攻撃ではポイントを取れなかった。

 
《2P》スタンド戦は0−0。グラウンドで先に攻撃権を得た菅だが、ポイントは取れない。防御では、再び俵返しを防ごうとして体を切ったものの、反対側に返されて2失点。0−3で敗れた。


 【84kg級】松本慎吾(一宮運輸)      9位=36選手出場


1回戦  BYE

2回戦 ○[2−1(1-@,@-1,TF6-0=0:58)] Bernhard Mayr(ドイツ)

 《1P》スタンド戦は0−0。ドイツの攻撃権を松本は守り切って1−0。攻撃では持ち上げて背中から落としたように見えたがノーポイントとなり、結局、ポイントを取れずに1−1へ。ラストポイントによってドイツがこのピリオドを取った。

 
《2P》スタンド戦は0−0。松本の攻撃では、相手に立たれてしまってポイントを取れず0−1。しかし防御の30秒をしっかりと守って1−1へ。ラストポイントで松本がピリオドスコアでタイに追い着いた。

 
《3P》開始から30秒、松本が組み合ってからの胴タックルを決めて3−0。続いて俵返しで投げて3点を加え、テクニカルフォール勝ちした。

3回戦 ○[2−0(3-1,Bbig-3)] Laimutis Adomaitis(リトアニア)

 《1P》一本背負い気味に投げられた松本だが、0ポイントへ。グラウンドでは先に防御となり、バック投げを受けてしまって0−1へ。しかし、攻撃でリフトを仕掛け、青手が脚をかけて警告による2ポイントを獲得。最後に不完全だったがリフトを決め、3−1とした。

 
《2P》30秒すぎ、くぐりタックルで松本が1点を獲得。低い軌道の俵返しを決めて3−0へ。グラウンドの攻撃は0ポイント(3−1へ)。続く防御では、ローリングを2回転許してしまい、3−3となったが、ビッグポイントの差で勝った。

4回戦 ●[1−2(0-2,4-1,2-A)] Badri Khasara(グルジア)

 《1P》スタンド戦は0−0。グラウンドの防御となった松本は終了間際にローリングを受けてしまい0−1。自らの攻撃ではポイントを取れず、0−2とされた。

 《2P》スタンド戦は0−0。グラウンドの攻撃権を得た松本は、俵返しを決めて3−0へ。さらにローリングで攻めたが、体を入れ替えられて3−1へ。しかし、しっかりと守り切って4−1とした。

 《3P》22秒すぎ、場外への出し合いとなって松本が相手を押し出して1−0。さらに攻撃を仕掛けたが、もつれてバックを取られ痛恨の1失点。グラウンドの攻防はともに0点。最後に守った相手がラストポイントによって勝った。


 【96kg級】加藤賢三(自衛隊)     11位=27選手出場


1回戦 ●[0−2(TF0-6=0:39,0-3)] Marek Svec(チェコ)

 《1P》もつれたあと、加藤が首投げを仕掛けたが、うまくかわされてバックを取られた。腕を決められていたため、横崩しの連続攻撃をこらえることができず、6点差とされた。

 
《2P》スタンド戦は0−0。グラウンドで先に攻めた加藤だが0ポイント。防御ではローリングを決められ(1失点)、立ち上がったところで一本背負いを決められて0−3とされた。

敗者復活1回戦 ○[2−1(5-3,0-2,2-1)] Theodoros Tounoysidis(ギリシャ)

 《1P》加藤が首投げを仕掛けたものの、うまくかわされてバックを取られ0−1。ローリングを2度決められ0−3とされた。しかしグラウンドの防御で守った加藤は、攻撃になるとローリング2回転。5−3でこのピリオドを取った。

 《2P》スタンド戦は0−0。グラウンドの攻撃権を得た加藤はポイントを取れずに0−1へ。防御ではローリングを決められ、0−2とされた。

 《1P》スタンド戦は0−0。相手のグラウンド攻撃を立ち上がった加藤だが、そり投げを受けてしまい0−1。攻撃に変わると、ローリングを仕掛けた。相手の肩の返りが微妙でビデオチェックとなったが、認められ、2−1と逆転勝ち。

敗者復活2回戦 ●[0−2(1-3,1-2)] Hamza Yerlikaya(トルコ) 

 《1P》スタンド戦は0−0。グラウンドの防御となった加藤はローリングで回されて0−2。立ち上がって首投げを仕掛け、1点を取った。しかし攻撃でポイントを取れず1−3。

 《2P》加藤は頭を落とされてバックを取られ1点を失った。グラウンドの攻防はお互いにポイントを取れず、1点ずつ加えて1−2とされてしまった。




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