中国女子が外国人コーチを招へいへ【2006年10月9日】






 共同通信北京支局が報じたところによると、今年の世界選手権で男女で金メダル1個ずつに終わった“スポーツ大国”中国は、強化に力を入れている女子の不振のショックが大きく、このほど、約25年の指導歴を持つドイツのコーチを招へいする仮契約を結んだという。

 国家体育総局レスリング管理センターの周進強副主任が「日本は行く手をさえぎるトラのような存在。中国は練習方法が旧態依然だ」とコメントし、今後は海外遠征を重ね、徹底強化に乗り出すという。

 中国の女子は1991年の世界女子選手権(東京・代々木第二体育館)に初出場。4階級に出場して「金3・銀1」を獲得。一気に世界の脅威となり、92年は全階級に出場して1階級優勝だった日本に対し、5階級に出場して4階級を制覇。93年は日本が9階級中2階級で優勝したのに対し、中国は出場した3階級すべてで優勝するなど、金メダルの数で日本を上回った。

 この3年間の日本−中国の対戦は8試合あり、日本が2勝6敗と負け越していた。

 93年9月に、2000年に北京に招致を予定していた五輪が流れ、その影響で実力が低下してしまったが、01年7月に08年北京五輪が決定し、同年9月にアテネ五輪から女子が採用されることが決まってから再度上昇。01年には世界チャンピオンを輩出し、04年アテネ五輪で72kg級の王旭が優勝。昨年と今年の世界選手権では、ともに67kg級を制し、国別対抗得点で2年連続で2位と躍進した。

 しかし日本との実力差は明白で、昨年は日本が4勝1敗、今年は3階級(48・59・63kg級)の決勝で対戦が実現したが、日本が3戦全勝だった。
(右写真=67kg級で景瑞雪が優勝。辛うじて地元のメンツを守った中国)


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