【特集】坂口道場が初参戦…東日本少年少女選手権から【2006年11月12日】






 元プロレスラーの坂口征二さんが代表で、プロ格闘家の永田克彦選手(シドニー・アテネ両五輪代表)がレスリング教室のコーチを務める坂口道場が初参戦。優勝はなかったものの、2位1選手、3位2選手と健闘した。

 スタートしてから約1年。7月の全国大会を含めて今回が5回目の大会出場だという。永田コーチ
(右写真=セコンドにつく永田選手)は「少しずつ選手のレベルが上がっていると思うんですよ。早くトップ選手に勝てる選手を育て、最終的には全国一を目指したい」と総括する。

 ただ、「勝てばいい」という指導をするつもりはなく、「がんばることを大切にする選手をつくりたい」が指導の基本方針。「レスリングをやってよかった、と思ってくれる選手、レスリングが好きだ、と言ってくれる選手を育てたいと思っています」と話す。

 自らの経験からして、練習で本当に頑張れるのは「18歳から25歳」だという。この時期にレスリングが好きになっていることが大切なのであり、あまり早くから厳しくしてしまっては、この前にレスリングから離れてしまう。「まず基本を教えたい。しかし、厳しさがないと、勝つことができないし、技を覚えようとしない」と、そのさじ加減をきちんとしていくことが今後の課題。「指導者としては初心者です。0からのスタートです」と、戸惑うことも多いようだ。

 キッズのレスリング選手は約10人。ほかに、高校生から30代までの大人でレスリング教室に入門している選手が約20人もいて、常時10人くらいが練習しているという。この大会の昼休みを使って行われた一般の部の試合にも1選手が出場した。

 「レスリングをやりたいけれど、通っている高校や大学にレスリング部がない人たちの受け皿にもなりたい。こうした取り組みもレスリングの発展につながると思います」。大みそかの「Dynamite!!」(大阪ドーム)には出場予定で、プロ格闘家としての活動にも熱が入るが、レスリングの指導者としての今も楽しそうなシドニー五輪銀メダリストだ。


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